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アルフレッド皇子
青年は二人の前に立つと
「お二人は旅の人のようだが」
と告げた。
フィオレンティーナはにっこり笑うと
「はい、各地を見て回っています」
こちらこそ
「助かりました」
と頭を下げた。
それに青年は目を見開き
「…あ、良ければ礼に食事を」
と誘った。
フィオレンティーナは「ちょうど食堂を探していたので」と言い、黙って横で立っているロッシュを見た。
ロッシュは青年を暫し見てからフィオレンティーナに頷いた。
「いただきましょう」
青年は微笑み駆け寄ってきた食堂の看板娘に
「大丈夫だったか?」
と聞き、彼女が笑顔で頷くと
「すまないが席は三つ空いているかな?」
と聞いた。
彼女はフィオレンティーナとロッシュを見て
「ありがとうございました、こちらへ」
と青年と共に店へと誘った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




