24/65
アルフレッド皇子
彼女は考えるように
「カイル皇子の南の王城の町は木々が要所要所で植えられていて緑の多い雰囲気だったけどここはそう言うのが全くないわね」
と呟いた。
ずっと先まで家が立ち並んでいるだけである。
ただ、家の壁には装飾が多く愛らしい雰囲気があった。
ロッシュは彼女と眺めながら
「この地域は気温も低く草木を植えて育てるのが難しい場所なので自然とこうなったと思われます」
と答えた。
フィオレンティーナは「なるほど」と歩き出しながら答え
「でも町に乱れた様子が無いのは安定している証拠ね」
と批評しながら
「食堂はどこにあるのかしら」
と言いかけて、響いた声に目を向けた。
「その男!食い逃げよ!!」
右手に四軒ほど行った先の建物から女性が叫んでいたのである。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




