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アルフレッド皇子
ジッと見つめるカイルに彼女は立ち上がると
「先に行って情報を集めて中で合流するわ」
その後は約束通りに貴方の側室として行動する
「それで良いでしょ?」
とにっこりと笑った。
『いいでしょ?』は『してもいいかどうか』ではなく『するわね』の代替えである。
カイルは腕を組むと
「確かに向かう方向は一緒だ」
王都から早々離れていないから暴徒や盗賊などに襲われる心配も少ないが
「元々そう言うつもりだったんだな」
その鞄を何故席の横に置いていたか今理解した
と呟いた。
彼女はあっさり
「ええ」
そう言うつもりだったから此処に積んでおいたの
と答えながら、テキパキとドレスを脱ぐと中からフードを取り出して
「だけどドレスを上に来ていたので身体が少し窮屈だったわ」
と笑って羽織った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




