部屋でくつろぐ4
「何度も気絶をしてしまい申し訳ございませんでした」
エリサが土下座をしながら父さん達に謝っていた。
「まあ、仕方ない。この王国の王族と俺との関係は深いからな」
「はい……」
「で?貴女のご両親はどうしましょうか?」
「あっ!私の部屋に、陛下達の専用の寝室があります」
「分かったわ」
母さんは陛下達を転移させた。
「さて、私達もお嬢ちゃんの部屋に行きましょうか?」
「はい」
「その前にマリア達に言わないと」
「そうよね?」
「私ならいるよー?」
「私もです」
「えっ?なんで?」
「だって、ドアが開けっ放しだったからさ。私達まで話が聞こえているわ。だから、やって来たのよ」
「「あっ!」」
私達の声が重なった。
「なら、お嬢ちゃんの部屋に行きましょうか?」
「そうだね?では、学園長」
「ウム、ああ、そうじゃった。神聖王様にお聞きしたい事があります」
「なんだ?」
「神界は生身の人間では行かれませんかな?」
「ああ、普通は無理だな!ま、コイツは、このドアと神の魔力で通ってしまったが、普通の人間では不可能だ!何があったか知らんが諦めろ!」
「分かりました。ありがとうございますじゃ」
学園長は頭を下げる。
しかし、神界と学園長に何か関係があるのかな?
俺達は、エリサの部屋に行くと、バーストさんがいた。
「あっ!」
俺を見た途端にバーストさんは汗を流す。
「やあ!バーストさん?良くも私の事を喋りやがりましたね?ノコノコ、陛下達が来てどうなった分かりますかねぇ?」
「うっ………」
「もう後悔」ゴチンッ
「いったー!母さん!なにするのさ。せっかく、バーストさんを追い詰めて反省を促そうと思ったのに!!」
「それでも、ウソは良くないわよ。お嬢ちゃんの両親は私達を見て気絶をしたのでしょうに」
「あ、あなた様方は?ま、まさか?」
「そのまさかだ。バーストよ」
「へ、陛下!?何故ここに?」
「それは、私が転移させたからよ」
「………」
「いきなり、妻共々、気絶をしてしまって申し訳ございません」
「イヤ、それは、仕方ない事だ。俺達は、本来はいなかった筈だったからな」
「い、いえ………」
「陛下、ここでは何ですが、中で」
「そうだな」
「皆様、とうぞ」
バーストさんは俺達を部屋に通す。
「ここも寮部屋なのね?聖の部屋とは全く造りが違っているわね?」
「この部屋は王族専用の部屋となっております。皆様とうぞこちらへ」
バーストさんが案内して貰ったのは大広間だった。
そして、王妃様もやって来た。
「申し訳ございません」
王妃様も頭を下げ謝った。
「いえいえ、こちらのお嬢ちゃんは何度も気絶して」
エリサの顔が真っ赤になった。
「母さん?」
俺は母さんを睨んだ。
「ごめんなさいね」
「でも、エリサはファンなんでしょう?仕方ないじゃん」
「ま、マリア」
「ん?こちらの娘は?」
「はい、初めまして、マリア・マーカーです。宜しくお願いします」
頭を下げた。
「マーカー?ファルコンとリリカの」
「はい、娘です」
「おおっ!やはり、そうか、昔から、ファルコンとリリカには世話になっておる。礼を言ってくれ」
「はい、ありがとうございます」
「で?そちらのお嬢ちゃんは?」
「俺達の娘だ」
「えっ!?神聖王様のお子様がもう1人?」
「義理の娘だ。ちょっとした事故があってな。俺達の娘になった。名はリクだ」
「よ、宜しくお願いします」
頭を下げた。
「そうでしたか。では、何故、ここに?」
「長年、捜していた一族が偶然に見つかってな?だから来たんだ」
「その一族とは?」
「アトランティスの一族だ!」
「なっ!?あ、あの、アトランティスの一族を神聖王様が捜していたのですか?」
「ああ、アトランティスの一族は元々は地球という惑星に住んでいてな。大昔に俺も少し世話なってな。しかし、時空の歪みで出来たワームホールに一族事呑み込まれてな。今まで行方不明だったんだ。捜すに苦労したが、まさか、ここに居たとはな?」
父さんはその当時はただの酔っぱらいだったでしょうに?なにを言っているんだか?




