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2人のマリアとクーデター27

「父上………」


 リクが呆然としながらもつぶやいた。


「リク、ごめんなさいね。実の父親を地獄送りにしてしまって」


 王妃が謝る。


「いいえ、あれは、父上がいけないのですから………」


 そう言ったが、まだ割り切れてない様子だった。


「父さん?地獄送りってさ?霊界の閻魔大王を通さずに出来るの?」


「ああ、俺が主神だからな。俺がこの人間が地獄逝きと思えば強制的に送れる」


「それは怖いな?」


「地獄送りは父さんが怒った時にしかやらないわよ」


「なら、良いけどさ?」


「アトランティス神様!」


 ラキが畏まっている。


 そして、


「私達はこれからどうすれば………」


「新たな族長を決めて、再出発をすれば良いよ。皆で話し合ってね」


 そう答えたのは聖だった。


「だが、こんな荒れ果てた地では、何かと大変だろう?昔、世話になった礼だ」


 そう言って、神聖王が魔法を発動すると、痩せこけた土地が見る見るうちに肥大な豊かな土地に生まれ変わり、更に、作物も出来上がっていた。


「す、凄いわ。これでしばらくは皆が飢えず済みます。ありがとうございます」


 ラキが頭を下げる。


「なに、世話なった礼だ!」


「昔、私達の御先祖様はなにを?」


「ああ、酒をご馳走になってな!当時の酒は旨かったぞ!!」


 神聖王は生き生きと話した。


「そうでしたか………」


 ラキは複雑な表情をしていた。今のアトランティスには無いからだ。


「母さんから聞いたよ?昔、相当飲んでいたらしいな?」


「まあな。酒が水だったな」


「………どれだけ飲んでいた?」


「そりゃあ毎日欠かさずだ」


 きっぱりと言い切った。


「……………。そんな、父さんは嫌だな?毎日絶えず酔っ払いでしょう?」


「でしょう?だから、私が封印をしたのよ」


「母さんナイス♪」


「封印当初は禁断症状が出たな~」


「当たり前です!」


「やっぱり、私達の神様は酔っ払いの神様だったわ」


 リクが嘆いていた。


「と、当時の私達の御先祖様って一体?」


 ラキも信じられないという感じだ。


「聖の父親もある意味凄い御方だ」


「そうね?」


「この世界は本当に大丈夫なのか?」


「私は頭が痛くなってきたぞ………」


「お姉ちゃんの両親って面白い人達だね♪」


 それぞれに感想を述べていた。


「ま、まあ、ここでの事件はすみました。帰りましょう」


「そうだな。学園に帰って改めて、紹介するよ。ま、またエリサが気絶するかもしれないが?」


「そうだね♪」


「皆さん、本当にありがとうございました。このアトランティスが滅びずに済みました」


 ラキが聖達にお礼を言う。


「ラキさん、お世話になりました」


 マリアもラキにお礼を言った。


「ラキさん、私はこの人達と一緒に行きます。私はもうここにはいる場所がありませんから………」


 リクは寂しそうな表情で言った。


「そうですね?リク様の父親である族長がああでしたから、族長がいないのなら、リク様の風当たりもキツいでしょう」


「はい。だから、私は外に出て色々学んで来ます。そして、いつの日か、皆さんが私を許してくれる日を待ちます」


「そうですね?それが良いと思います。私の方からも皆に言っておきます」


「ラキさん、ありがとうございます。そして、ごめんなさい」


 リクが頭を下げたのを見てラキは驚いた。今までのリクは頭を下げる事はしなかったからだ。ここに居た時のリクは、外では族長の娘として振る舞っていたからだ。


「では、お元気で」

「さようなら」


「あっはい。皆さんもお元気」


 王妃の転移魔法で去って行った。


「リク様は変わったのね?私達も変わらなければ!!」


 ラキは村の広場に戻った。


 すると、村人達が全員が集まっていた。


「ラキ?あの方々は?そして、一族の裏切り者(ぞくちょう)はどうなった?」


「それに畑が見違える程に作物が?」


「はい」


 ラキは、事の顛末を村人達に語った。


「なっ!?裏切り者が生きたまま地獄送り!?」


「こんな芸当は神様ではないと出来ない」


「では、本当にアトランティス神様が御降臨を?」


「そうです。そして、このアトランティスの村の大地を豊かな土地にしてくれました。私達は変わらなければなりません!!」


「そうだな。俺達が変わらないと、何も変わらないな」


「そうです。まずは新たな族長を決めませんといけません」


 村人達は新たな族長を選出した、これには誰も反対意見を出す者はいなかった。


 そして、村人達は新たな役割も決めて再出発に向け動き始めた。


 こうして、新たなアトランティスの村が動き始めた。


 アトランティスの二度目のクーデターは人知れずに幕を閉じたのだった。

~制作裏話~

これで、マリア覚醒編は終了です。

この話は弱いままのマリアよりも聖達と一緒に戦って行くマリアの方が良いなと思って、ガルーガを倒す前に急遽入れた話でした。実のところ、リクは当初はチョイ役のキャラクターで、名前も無かったです。しかし、今後の展開を考えて、レギュラーに昇格しました。


やっぱり、このサイトでもこのアトランティスの話は長い話になってしまいました。

他のサイトでは、1ページ辺り約500~600文字で、130ページを超えました。(その当時は1ページ、1,000文字が上限でしたので)

このサイトはかなり話をカットしてありますが、重要な部分はしっかりと書いてありますので。

アトランティスの村はまだ出てきます。

次の話も長い話になっていますが、編集して書きます。


この物語でのあの世の世界の仕組みは、神界、天国(天界)、霊界、地獄(地界)、魔界となっています。死んだ生き物達は、皆、霊界に行き閻魔大王によって、天国行きか、地獄行きに別れます。

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