2人のマリアとクーデター25
大爆発を起こす瞬間に聖は被害を最小限に抑える為に結界を張ったが、聖はその爆発に巻き込まれた。
「お、お姉ちゃん!!」
マリアは聖の元に駆け寄ってくる。
「しっかりしてよー!!」
聖の身体全身は髪の毛はちりちりなり、顔も大火傷を負い、バトルスーツで守られていた体も火傷を負っていた。そのバトルスーツもボロボロになっており見る影もない。マリアも触るに触れない。
「ど、どうしよう……わ、私、こんなつもりで………お姉ちゃん!!死なないでよ!!」
マリアは泣き出した。
「うっ………」
「お姉ちゃん!!しっかりして」
「お、俺は………簡単に……し、死なないよ………ハァハァハァハァ………」
聖は強がりを言うが、それに比例をするように体温が急激に下がっていく。聖の2度目の死が急加速で迫っていた。
だが、
「聖!!」
王妃達が間一髪でやって来た。そして、王妃が聖に回復魔法を掛ける。あの大爆発の火柱を見てただ事ではないと感じたのだろう。
「マリア!聖!」
リリカ達もやって来た。
「あっ!」
マリアが逃げるように下がっていく。
「待ちなさい!」
リリカに言われてビクッとして。
「なによ」
マリアは強がりに言うが、リリカには通じない。
「貴女はマリアね?」
「イヤ、リリカ?マリアはマリアでもマリア・アトランティスの可能性があるだろうが」
ステラが言うが、
「いいえ、この子は私達の娘のマリアよ!」
リリカは否定する。更に、
「自分の子供を分からない親はいないわ!!」
と、言い切った。
マリアは観念したように俯いていた。
「マリア!!どうしてこんな事を!!」
「………」
マリア自身もやろうと思ってやった訳ではないが、結果的に大惨事となってしまった。
「ママ………マリアを責めないで……あれは……事故だから………」
「聖!!」
「聖、喋るな!!」
「まだ、ダメよ。完全に回復させるから!」
リリカとステラ、王妃が声を掛ける。ファルコンとガイはあまり聖の体を見ないようにしていた。
リクとラキは少し離れて様子を見ていた。
そして、王妃の回復魔法によって、聖の身体全身の回復が完了したが、まだ体を動かせる状態ではなかった。
「母さん、ありがとう」
「まだ、無理はダメよ!回復はしたけど、動かせる状態にはまだかかるわ」
王妃の手はまだ聖にかざしていた。
「分かった。マリア………」
聖は顔だけをマリアに向けた。
「お姉ちゃん!ごめんなさい。まさか、こんな事になるなんて………」
マリアはワンワンと泣いた。
「うん、分かっているよ。私に対して腕試しをしてみたかったのでしょう?」
「うん、アトランティスのマリアに眠らされたと思ったら、急に目覚めて、自分の体に戻ったわ。で、とんでもない魔力が溢れ出して、これなら、アトランティスのマリアの振りをして、お姉ちゃんに戦って、どこまで行けるか、試したかったの………でも、ここまでになるなんて…………ごめんなさい」
マリアは泣きながら話していた。
「いつ、変わったのですか?」
ラキが質問した。
「あなた達がごはんを食べている時に、もっと詳しく言えば天使パンの話をした時によ。そして、私と姉妹ケンカをしたのよ」
「えっ?では、聖様は全て分かってて?」
「まあね。そして、私はマリアの力量を見誤った………まさか、10億以上の魔力量を有していたとはね?」
「10億以上………想像以上にとんでもない魔力量だわ。でも、あの火柱は?」
リリカは信じられない表情をしていた
「あれは、水蒸気爆発だよ。超高熱のファイヤーボールにウォーターボールを同時に出したせいだよ。だから、咄嗟にマリアを突き飛ばして、被害を最小限に抑える為に結界を張ったのだけど……自分が巻き込まれた」
「お姉ちゃんはこうなることが分かってていたのね?」
マリアはやっと聖の顔の表情や言葉の意味が分かった。
「マリア?貴女はいけない事をやったのよ」
「はい。分かっているわ。お姉ちゃん、本当にごめんなさい。反省しているわ」
「いいよマリア。そんなに自分を責めるな。間違いは誰にでもあるから。それを今後の自分で活かすのも活かさないのも自分次第だよ」
「うん………お姉ちゃん!!」
マリアは聖に抱きついて泣いた。
聖はよしよしと頭を撫でているが、今の聖は水蒸気爆発でバトルスーツが燃えてほぼ全裸の状態だ。それに気付くのに大して時間が掛からなかった。




