2人のマリアとクーデター24~聖とマリアの史上最悪の姉妹ケンカ2~
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「や、やはり、ジブリール様が?」
「そうですよ。私達の主食です」
「あのパンが主食?ものすごく甘ったるいパンで、私達家族にはとても食べれませんでしたが?」
「そうでしょうね?馴れないと食べられないモノですよ。まあ、人間にも健康的なパンですがね?」
「そうでしたか………」
健康的なパンと言っても、二度と食べたくないという顔をしている。
「私達は祭りの時にしか口にできませんし、甘いのでアトランティスの人達は好きです」
「そうですね」
甘味の料理がほぼ無いアトランティスの人達とっては、天使パンが唯一の甘味食と言える。
「しかし、マリアと聖が戦いをするなんて…………」
リリカの表情が暗い。
「マリア女王様はマリア・アトランティスと名乗っていましたが?」
『な、なんだって!?』
4人が驚く。
「ま、マリア・アトランティスがマリアの中で本当に生きていたの?」
「じゃあ?聖が今戦っているのはマリア・アトランティスか?」
「しかし、聖の魔力は感じるが、マリアの魔力が感じられないぞ?」
「ああ、俺もだ。さっきからマリアの魔力だけが感じられない」
「どういう事?」
「それはそうでしょうね?今のマリアちゃんの魔力は超攻撃的な魔力を発していますので、人間である、あなた達は本能的に拒否反応をしているのですよ。まともに感じたら、精神的なダメージを受けてしまいますよ」
『なっ!?』
王妃の言葉に全員が絶句する。
~アトランティスの草原~
「ハァーハァーハァー」
聖は戦い始めて数分で既にボロボロになっていた。
「あら?自称神様は弱いのね?クスクス」
「うるさい!自称神って言うな!ハァ!!」
聖は魔力弾で攻撃をするが、マリアはそれを弾く。
マリアはお返しとばかりに巨大なファイヤーボールを撃って来た。
「チッ!」
聖はギリギリで避けるが、ファイヤーボールの熱で服が燃えていた。聖は慌てて消火するが、服は既にボロボロで原形をとどめていなかった。しかし、聖は戦闘用のバトルスーツを着ていたので、マリアからダメージは無いのが、体にぴったりなバトルスーツな為に体のラインが分かってしまう、まだまだ試作段階中のバトルスーツだった。
「くっ!?」
「なあに?その格好は?私、エロいでしょう?と見せつけているの?厭らしいわね(凄く格好いいわ)」
「違うわ!バカ!」
「バカとはなによ!このエロ女!!」
「うるさい!このコスプレ偽巫女!!」
聖とマリアは罵り合いながら、魔法を放っている。聖達の周りの地面は魔法攻撃で無数の穴が出来ていた。
「(くっ!魔力が………やっぱり、未完成の奥義を撃った反動が………)」
「(あれ?)どうしたの?自称神様?魔力が大したことないわよ?まさか、遊んでいるのかしら?」
マリアは更に魔力を上げる。
「くっ!(まだ上がるのか?マリアの魔力量は少なくても5億と踏んでいたけど、その倍以上はある!これは、俺の計算違いだった)」
「さっさと死んでね!ファイヤーボール」
マリアは超巨大なファイヤーボールを作り上げる。もう最上級のレベルを超えている。
「ここまでのファイヤーボールを作り上げるとはな?やるな!」
聖は構える。
マリアは超巨大のファイヤーボールを聖に向かって投げつけた。
聖は手に魔力を宿し受け止める。
「くっ!ぎぃっ!ハァァァァァァ!!ドッセイィィィィィヤァァァァ!!」
聖は超巨大なファイヤーボールを空に向けて打ち上げた。
そして、「波ァァァ!!」と言って、ファイヤーボールに魔法弾を撃ち込み、消し去った。
「(流石だわ)まさか、私のファイヤーボールを………」
「フン。ファイヤーボールを見せすぎだ!いくら超巨大と言っても所詮はファイヤーボールだ!(と言っても俺の魔力も相当減ったがな?やるな!マリア!)」
聖はニヤリと笑う。
「な、なに笑っているのよ?」
「イヤー、成長したなと思ってな?」
「なっ!?あ、貴女に言われても嬉しくないわよ!」
マリアはフレア・ランスを連発で放ってくる。
聖は避けている。
「もう、怒ったわよ!!」
マリアは、ファイヤーボールとウォーターボールを作り上げる。
「マリア!!そいつはダメだ!止めろ!!」
聖は蒼い顔をして、マリアを止めるが。
マリアは聖が動揺しているから、チャンスと取られてしまった。
「誰が、止めるものですか!」
そう言っているうちに、ファイヤーボールとウォーターボールが触れようとしていた。
「ば、バカー!!マリアー!!」
聖はマリアに向けて走り出し体当たりをして突き飛ばす。
「えっ?」
遙か遠くに突き飛ばされたマリアは呆然したが、マリアが放ったファイヤーボールとウォーターボールが触れた瞬間に大爆発を起こした。
「お、お姉ちゃん!!」




