2人のマリアとクーデター23~リクVSササラ~
だが、1人、何も行動を移さなかったのが、ササラという少女だ。
そして、リクの前に立ち。
「リクゥゥゥ!!このオレと勝負をしろ!死合いをしろ!!」
「断ります。今の貴女とやる理由は私にはないです」
「ウルセー!オレにはあるんだよ!!昨日の襲撃はオレが行く筈が、何故お前になるんだ!!オレはお前よりも強いのに!だからお前を殺して、証明してやる!オレが強いとな!!」
ササラは鬼の形相でリクを睨みつけている。
「ササラ………」
リクが悲しい顔をしていた。
「無理よ。貴女は体が自由になっていないでしょう?それに、そんなくだらない勝負なんてやめた方が良いわ」
王妃が口を出す。
「黙れ!これは、オレとリクの問題だ!!」
「違うでしょう?貴女だけでしょう?貴女がリクをただ敵視しているだけでしょう?話にならないわ!!」
王妃はやれやれといった表情をしている。
「母上。ササラは私とやり合わないと気が済みそうにありません。ササラを解放して下さい」
「……分かったわ。でもやり過ぎないようにね?」
「分かっています」
ササラは王妃の殺気から解放された。
「リク!覚悟しやがれ!」
ササラはいきなりリクに襲いかかったが、リクは難なく避ける。リクにとってはこんなのは奇襲にならない。
ササラは構わずに攻撃を仕掛けるが、リクはそれらを余裕綽々で躱し続けていた。
「コノヤロー!!!!」
ササラは怒りに任せて闘気術を発動し、連続でパンチを撃つが、リクは難なく躱されていた。
「な、なに!?」
「ササラ?これで分かったでしょう?貴女は私には勝てない。それに私に闘気術は効かない」
「な、なんだと!?」
「私は生まれ変わったのだから!!ハァー!!」
リクは魔力を解放した。
「こ、この魔力は!?」
「聖の魔力!?」
これにはファルコン達も驚く。
「そうですよ。リクは聖の魂を取り込んでいますからね。聖の魔力に似て当然ですよ」
「しかし、魔力が既に人間レベルを超えているが?」
「ええ、私との修行でね。それにリクも聖と同じ神ですから」
「「「「か、神!?」」」」
「あの娘は神になったと?」
「そうです。聖の魂と相性が良すぎたのが原因です。だから、リクは私達の娘になったのですよ」
「野蛮人の魔力だとう?フッハハハハ!バカか!魔力が多かろうが、この闘気術の前では無力な事を忘れたか!!」
ササラは闘気術を使い、衝撃波を撃つが、リクの手前で霧散した。
「な、なんだとう!?」
「だから、私に闘気術は効かない。私は母上と新たな闘気術を開発しました。名付けるなら新・闘気術です」
「新・闘気術だと!!ふざけるな!!」
ササラは複数の衝撃波を撃つが全て霧散する。
「王妃様?新・闘気術とは一体?」
リリカが質問する。
「簡単な事ですよ。魔力をただ闘気に変換しただけですからね。そして、更に昇華したのが、この新・闘気術という事ですよ。ま、効果は前の闘気術や魔法関係を一切受け付けませんよ」
「なっ!?それでは、リクは無敵だということですか?」
「新・闘気術が発動中ならばね?しかし、リクの魔力も有限です。切れれば効果はありませんし、ま、私達クラスではまだまだ無力ですね」
「寿命の代わりに魔力を使った新しい闘気術か?」
ステラが苦笑いで言った。王妃クラスに敵う人間はいない。
「その通りですよ」
「クソッタレがー!!!!」
ササラは更にムキになり、衝撃波を撃ち続けるが、リクには効果がない。それどころか、リクは歩いて、ササラに近付き、拳一発で、ササラを気絶させた。
元々勝負が成立しないモノだった。
「リク、お疲れさま」
「ありがとうございます。母上」
「終わってみれば、リクの一撃か………凄いな?」
「確かにな?」
ガイとステラが感心したような声と呆れたような声で言った。
「王妃様、族長を追いかけましょう。そして、マリアを」
「そうですね。あら?誰かやって来ますね?それもパンを持って?」
「あっ!あの人はラキさんです」
「だ、誰かー!マリア女王様と聖様を止めてー!!」
『えっ?』
皆が不思議な顔して見合わせる。
「ラキさん!!」
リクが呼び止める。
「あっ!リク様?生きていたのですね?」
「はい、それよりも先程は?」
「あっ!はい!マリア女王様と聖様が戦うと言って、誰もいない場所に行ってしまいました。そして私は、止める力も無く、それで」
「止める為に援軍を頼みに来たのですね?それ、天使パンでしょう?」
「はい!聖様が焼いたパンです。だから、このパンで聖様は敵ではないと皆を説得しに」
「なるほど、そうでしたか?なら、私達が行きましょう」
「えっ?そういえばあなた達は誰ですか?」
「この人達はマリアさんの関係者です。そして、その方は神聖王様のえーっと…………」
「妻ですよ。リク?私との勉強で習った筈ですよ?」
「ご、ごめんなさい母上………」
「えっ?神聖王様の妻?は、母上?」
ラキの頭がパニック状態に。
「とにかく、案内して。話は移動中に」
「は、はい!分かりました。こちらです」
ラキは王妃達を案内をする。




