2人のマリアとクーデター15~寝て起きたら新しく妹が出来ました~
「ここが寝室なのね?」
「そうだよ。マリアと2人で寝ているよ」
「広い部屋でこのデカいベッドで2人っきりで?」
リクが驚いていた。というより、貴女もここで寝るのだからね?
「あら、当たり前だわね。私も1人でこういうベッドで寝ているわ」
「そうなのですか?私なんて床の上にムシロですよ」
「そうなの?族長の娘なのに?」
「はい………父上は豪華なベッドで寝ていますが、これよりは遥かに劣ります」
「で?貴女はムシロ?」
「はい………」
「どうしょうもない親ね?ま、私達も理由はどうあれ聖達を放置したから言えないわね」
「仕方ないでしょう?母さん達がいないと神界がどうなっていたか分からなかったのでしょう?それはリクの父親とは別次元だよ。舞や更夜も判っているさ」
「ありがとう聖」
「もう寝ましょうか」
「そうね」
リクが。
「何ですかこの寝心地は!?凄い気持ちです。これがベッドですか?」
寝転がって直ぐに大興奮していた。
「そうよ。最高級のベッドよ」
「最高級………お姉さまはこのベッドでいつも寝ているのですか?」
「まあね。でも、これは自分で創ったベッドだからさ。それに部屋にある物大半が自分で創った物だよ」
「えっ?自分で作ったのですか?」
「そう、魔法でね」
「魔法ですか?………私は私達は、魔法は殺しの道具だと教えられて来ましたが、お姉さまの魔法を見ているとそうではない。と、思いました。私を死の淵から助けてくれたのも魔法ですよね?そして、このベッドや部屋にある物もお姉さまの魔法ですよね?」
「そうよ。全て魔法よ。魔法は善いことも悪いこともそれは使い手次第よ」
「使い手次第………」
「そうだよ。さあ、寝るよ。明日は早いのだからね?」
「わ、分かりました」
俺達が寝静まった頃に。
「寝たわね。私は父さんに報告しないとね」シュン
母さんは転移魔法で神界に行った。ま、そのうちに帰って来るでしょう。
朝になり、起きると、母さんがいつの間にか戻っていた。母さんも目覚める。
「聖、起きたのね?」
「おはよー母さん」
「おはよう」
今思えば、母さんと寝たのはコレが初めてだったな。
リクも起こす。
「あっ!?おはようございます。あまりにも気持ちよさに爆睡してしまいました」
「うん。さあ、着替えてから朝食を食べて、軽く体を動かさないとね」
「そうね。リクは私が見るわ」
「えっ!?母さんが………何故?」
母さんは手加減を知らないからな。リクが死ななければ良いが?
「勿論、魔法を教える為よ。それに、聖、リクを助ける為に貴女の魂をリクにあげたでしょう?」
「ええ」
「リクは私達と同じ神に成っているわ。今のリクは貴女と同じ存在ね?」
「えっ!?」
「はい?」
リクと俺の目が点になる。リクが神に?なんで?俺のあの回復魔法は、ただ死にかけている人間を助ける為に開発した魔法だ。人間を神にするつもりはないし、そのような術式を組み込んでもいない。
「おそらく、貴女の魂と相性が良かったのよ。だから、リクは死後に神に成るわよ」
「えっ!?まさか?俺の眷属を作ったのか?」
「眷属ではないわ。言うなれば、姉妹ね?」
「姉妹………俺、そんなつもりで………」
言葉に詰まる。敵であるリクを神するつもりは毛頭ない。
「結果がこうなったのよ。だから、リクは私達の子供よ」
「えっ?私が神様?そして、子供?」
リクも驚きを隠せないでいる。
「そうよ。だからこそ、私が貴女を鍛え直してあげるのよ。大丈夫よ。たったの50年位だからね?」
「ご、50年!?私、65歳になってしまいますよ?」
「大丈夫よ。歳は取らないわ。聖の空間と同じで、聖よりも時間を長く伸ばすから、50年なんてあっという間よ」
「イヤ、でも………」
うん、リクが困惑している気持ちは十分に分かる。人間にとっては50年は長すぎる。
「リク?言っておきますが、今の貴女に戦闘力や魔法を使う基本知識がないわよ?しっかりとそれらの基本を付けないと今後について行けれないわよ?」
「あっ!?た、確かに………と、闘気術が使えません」
母さんの説明で、リクは闘気術をやってみるが、発動しない。
「でしょうね?そんな危ない技は出来ないように私が干渉したわ。だから、闘気術に代わる技を身に付けるのよ」
「闘気術に代わる技ですか?それで50年?」
「そうよ。それに一般常識の勉強もしないとね?やる事は多いのよ」
「わ、分かりました」
リクは了承したが。んー?母さんに一般常識があるのか?それが不安だ。以前に地球に居たときに『赤信号。皆で渡れば怖くない』的な事を実践していたからな。
そして、俺達は朝ご飯を食べて、空間に行く。
母さんとリクは別の空間で修行をやるみたいだ。
リク、頑張って生き延びるんだよ?俺は父さんに祈っておくからな。




