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2人のマリアとクーデター14

 ~聖の空間~


 話しも一段落して、空間のお風呂に入る事になった。パパ達が着替える物は入る前に取りに行った。


 そして、俺達は風呂に入った。リクが風呂の入り方を知らないと言うので母さんが教えてあげている。俺達ではどうしてもギクシャクしてしまう。


「リリカ?お前、いつもこんな風呂を堪能していたのか!?」


「そうよ。さっき話したでしょう?聖の能力よ」


「リリカ!ずるいぞ!何故、私に言わない!私は、このクマを取るために休みの日を利用してあっちこっちと温泉を巡っているのだぞ?」


 うん、コレ温泉ではないし、その効果がない。


「そう?けど、言えないわよ!担任教師になる前の貴女に聖の能力をバラセる訳がないでしょう?それに聖が来たのはつい最近よ?貴女も聖の正体を知って、固まっていたわよね?」


「それはそうだがな…………聖、ここを使わせてくれ!!こんな広い風呂ならリラックスが十分に出来るし、クマも取れると思う。それと私にもリリカと同じ空間部屋が欲しい!!睡眠時間も十分に取れるだろう?それに書類を書く時間も短縮が出来る!!」


「ハァー。また書類か?一体なんの書類よ?」


「帝の書類よ。帝はクエストだけではなく、結構、レポートを書くことがあるのよ。それに私はギルドマスターだから、ギルドの報告書もね」


「だから、それらの時間を作るために、睡眠時間を削らないといけないんだよ。だけど、聖のお前の空間があれば、その書類も余裕で捌けるだろう。そして、睡眠時間もだ」


「まあ、良いですけど」


 だから、時間がなく服装も髪の毛もずぼらだったのか?


「本当か!?」


「ええ、けど、自分で時間調整して下さい。後の責任はもちませんよ?」


「ああ、勿論だ!」


 そこに母さんとリクが浴槽に入って来た。


「あら、丁度良い湯加減ね?」


「まあね。それにしても結構かかったね?」


「リクの体を洗っていたからよ。かなり汚れていたわ」


「ほう?肌が白いな?黒だと思っていたが」


「そうね?髪の毛も艶が良さそうね?」


 リクを見て先生とママが感想を言った。


「あ、ありがとう……ございます」


 リクはぎこちなくお礼を言った。リクは他の人達にあまりお礼を言わないのか?


「ただね?胸が残念ね?まあ、舞よりかはあるけどね?」


 母さんは残念がっていた。


「言わないで下さい!!ううっ、わ、私だって気にしているのに………」


 リクの胸はAカップだった。


「舞はどうしてああなの?母さん?」


 舞はぺったんこ。カップは存在していない。


「知らないわよ。私だって気にしているのよ?女性は胸が大きい方が良いでしょう?特に赤ちゃんに母乳をあげるのに」


「まあね。じゃあ、母さん達が操作していないのだな?」


「当たり前よ。もし、操作ができたなら、私は舞の胸を私好みまで大きくするわよ」


「なるほどね?今の舞が聞いたら大喜びだな?」


「でしょう?でも地球で魔法を使う訳にもいかないしね?」


「そうだな。急に大きくなったら不自然に見られるな。地球人は全員が魔法は使えないから」


「ん?全員が魔法を使えないって?マジか?」


 先生は信じらんないという顔をしていた。


「そんな世界があるのですか?」


「ありますよ。リク、貴女の先祖達が暮らしていたのが、その地球ですよ。貴女達が未だに魔法が使えないのはその為ですよ」


 母さんが説明をした。


「そうだったのですか?」


「まあ、アトランティスの人々は元地球人だからね?そして、魔法の対抗して気を使う闘気術を生んだのでしょう?しかし、欠陥の格闘技術だ。無理やり気を高める代償に命を削るなんて、ナンセンスもいいところだよ」


「うっ」


 リクは言葉に詰まる。


「確かにね?それに、私達の魔法を全て消すのもかなりの代償だったのでしょう?吐血までしたから」


「はい………かなり無理をしましたよ。お姉さまの魔法を消した後に貴女の魔法ですから。今までにない以上の闘気術を使いましたよ……」


 と、リクは死ぬ直前の事を思い出したのか表情が暗くなっていた。


「それで無理がたたっての吐血ね?」


「はい、でも、何故貴女達は私の仮面を狙っていたのです?狙う急所は他にも」


「貴女が吐血したからよ。仮面が血でベッタリとなった状態だから、私達と戦って居る内に窒息死になっていたかもしれないでしょう。私達が仮面を終始狙っていたのは、貴女の空気確保の為よ」


「それに貴女の目的を聞き出したかったしね?これで死なれたら困るのさ」


「あっ!?敵である私を何回も助けてくれて、ありがとうごブクブク……ぶっはぁー……ゴボッゴボッゴボッ………」


「オイ!風呂中でまともにお辞儀するな!!」


「ご、ごめんなさい………ゴボッ」


「聖、そう怒らないの。リクはお風呂に入るのが初めてだからね?」


「と言っても、分かるだろ?」


「まあね。もう出ましょうか」


 母さんが言うので、


「そうだな。と言っても、現実世界では、1秒もかかっていないよ」


 俺がそう答えた。


「そうだわね?」


「全く、羨ましいよな!!」


「良いじゃないの?今後は使えるのだからさ?」


「フン!リリカはずっと使っていたのだろう?それが羨ましいと言ったんだ!」


「それなら、貴女もこれから毎日朝練に参加しなさい!元々は、訓練をするために創られた空間なのよ。このお風呂はその産物よ。それに私達の部屋もそうよ」


「そうなのか?まあ、朝練は参加はする。私も魔力量を増やさないとな。もしくは、魔力の維持だな」


「そうね」


 着替えて、部屋に戻ると、パパ達が既にリビングに居た。


 そして、明日やる朝練の時間帯を話す。


 俺は、空いている部屋にベッドを設置した。パパ達は普段も一緒に寝ている。

 兄さんは当たり前だが1人だ。

 母さんとリクは、何故か俺が使っている部屋で寝る事になった。

 ステラ先生は、なんと空間部屋で寝るようだが、大丈夫か?

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