2人のマリアとクーデター13
~アトランティスの村~
マリアを攫った襲撃犯達は、特殊な道具を使って、アトランティスの村に戻り、族長の家で族長に報告をした。
「族長様。マリア様をお連れしましたが………」
「ん?我が息子リクの姿がないが?」
部下達の労いの言葉もなく、更に自分の娘を息子と平然と呼んだ。
「はっ、リク様は我々とは別行動を致しまして、マリア様がお出でになり、しばらく待ちましたが、おそらくは…………」
襲撃犯達は族長の言葉も気にせずにただ顔を伏せた。
「あのバカ息子が!自分の力を過信しよって!!」
「………リク様は、既に野蛮な王国共に嬲り殺しになっているかと………」
襲撃犯達は、そう報告したが。
「だろうな!たとえ、王国の野蛮人共に嬲り殺しにならなくても闘気術の使い過ぎでダメであろうが、まあ、我が息子も一端の戦士だ!死ぬ前に何人かの野蛮人共を道連れにしたのだろうな?ならば本望だろうな!」
族長は自分の子供を一端の戦士と言い切った。そして、全く悲しむ素振りも見せない。
「で?マリア様は?」
「はっ!こちらに」
マリアが族長の前に連れてこられた。
「おおっ!!これはこれはマリア様。お会いしとうございましたぞ!!」
自分の子供とは打って変わって、族長の顔には歓喜の表情が浮かんでいた。
「……ここ、どこ?」
マリアが口を開く。ただし、目は虚ろな感じた。
「はい。ここはアトランティスでございます。貴女様の故郷です。ワシはここの長をしております。貴女様は、ここ、アトランティスの女王様となるべくワシの手下に迎えをしました」
「……私が………女王様?」
「そうです。貴女様が女王様です」
「…………そう」
「おおっ!!流石、我等の女王様。あっさりとお認めになるとは」
族長は更に喜ぶ。
「……………うっ」ドサッ
マリアは急に倒れ込んでしまった。
「!?ま、マリア女王様!?」
その場に居た全員が驚きの声を上げた。
「どうやら、マリア女王様は気絶をしたようだ。オイ!お前達!お前達はマリア女王様を連れて、ベッドに寝かせろ!けして粗相はするなよ!したらどうなるか分かっているな?」
族長は控えていた、痩せている女性達を脅した。
「は、はい。わ、分かっております」
女性達は震えながら答え。マリアを連れて行った。
そして、族長は1人になり。
「コレで、アトランティスが復活するぞ!!アトランティス王様もお喜びになる!そして、アトランティス神様もこの地上に喚べば、この地にアトランティス大帝国が誕生する!!そして、ワシはその初代帝国皇帝になるのだ!!ハハハ!フッハハハ!アーハハハハ!!」
族長は、絶対に叶わぬ夢を見て、いつまでも高笑いをしていた。




