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2人のマリアとクーデター11

 まさか、身内が関わっていた件。


 俺だけではなく、他の皆も驚いていた。


「まさか?アトランティスの人達も神聖王様を拝んでいたとはな?」


「そうですよ。神聖王様はその昔にアトランティスに御降臨したそうです。そして、ジブリール様がお迎えにやってきて帰って行ったと」


「まあ、がぶり姉ぇは(父さんの)部下だしね?何らかの理由で(母さんが)迎え寄越したのでしょうね?」


「えっ?お姉さまが何故解るの?それにガブリ姉とは?」


「ん?私の身内だからさ。神聖王は私の父親で、貴女が言うところのジブリールは私の育ての親で姉だよ。私は神聖王の子供さ」


 自分の正体を明かす。


「えっ!?ウソでしょう?お姉さまが………?」


 リクは信じられないという表情をした。


「ま、これがウソなら良かったがな。全て真実だ!!神様の子供に王家の王女様だ!!私は苦労しているぞ!」


 頭を抱え込む先生。


「私も王女様だが?」


「うるさい!!」


「えっ!?お姉さまは本当に神聖王様の!?お姉さまにアトランティスを攻め込まれればアトランティスは完全に滅びてしまう!?そして、私も………はっ!?まさか、この食事は最後の晩餐!?」


 リク1人で騒いでいた。


「別に殺さないし、殺すのなら、全て吐かせた時に殺しているよ」


「じゃあ…………はっ!?私とマリア様の交換に使うと?」


 凄い妄想力だな?


「貴女にマリアと交換が出来るそんな価値があるの?私なら応じないよ?」


「わ、私は族長の娘ですよ!」


「ほう?族長の娘か?では、あのデタラメを言ったのがお前の父で、族長なんだな!!で、マリアを攫った張本人だな!!貴様の父親はなんて事をしたんだ!!全てが台無しだぞ!!」


「あっ………」


 パパの言葉でリクは失言に気付き青ざめていた。


「これはアトランティスが滅びたら、貴女の父親のせいね?せっかく、アトランティス王が自害をして、あの戦争を止めたのに、今度は何も知らない、無知な貴女の父親が戦争を始めようとするなんてね?それに私達のマリアが利用されるなんて許さないわ!!」


「あっ………あっ………」


 ママに言われて更に青ざめていた。


「貴女達はそこまで考えていなかったでしょう?おそらく、今度、戦争を起こせば、この王国の人々が怒って、国王陛下が、子供を含めた貴女達全員が処刑されるよ!」


「し、神聖王様やジブリール様のご、ご加護は………」


「そんなモノない!!神はただ観ているだけだ!天使も余計にそうだ!!この王国も父が造った国なんだ!!一方的な加護は無い!!」


「で、では、わ、私達は滅びる運命?」


「だが、まだ間に合う!」


「えっ?まだ間に合うって?どういう事ですか?」


「元凶が解った。その元凶に全ての責任を取らせる!!そして、二度と反乱を起こさないと誓え!!そして、大人しく暮らしていろ!!幸い、この事が知っているのは私達だけだ!そして、攻めるのも私達だけだ!!リク、事を荒げたくないのなら従え!!」


「ち、父上を犠牲にすれば私達が助かる?」


「ああ、だが、リク。貴女も領民達のターゲットになるな?」


「えっ?私がターゲット?」


「そうね。貴女は元凶の娘だからね。仮に父親が処刑されても、領民達の憎しみは消えないわ。必ず、肉親に降りかかるわ。貴女とその母親もね?」


 ママが言う。しかし、ママの言葉に感情がなかった。


「……母上はいません………私を産んで亡くなりましたから………肉親は私1人です………」


「そう。なら、どうする?貴女の父親は既に破滅だよ。最早、許すわけにはいかないよ!!生きていれば、捕まえて、突き出すよ。マリアを誘拐をしたのだからさ。貴女には罪が無いとは言えないが、従ったのだろう?」


「はい。それが当たり前だと思いまして………それにマリア様を連れてくる事が、アトランティスの再興だ。と、言われました……」


「なるほどね?十分な情報が無い世界にいると、そうなるな」


「そうだな?確かに洗脳に近い状況だな」


 先生と兄さんが納得していた。


 食事が終わり、本格的に作戦会議が始まる。

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