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戦争準備 1

 緊急会議が終わり、私達5人は直ぐに行動する。ファーネリア王国の国境に立ち結界を張った。

 これで王国に悪意を持つ者達はこの王国に入国する事が出来ず、結界を壊しても瞬時に再構築してより強度が高い結界に成る。


 結界を張り終えた私は陛下に報告をした。(がぶり姉ぇは神界に行き、ミカ姉ぇ達は寮部屋へ帰った。)


「えっ?もう張り終えたのですか!?」


 冢宰が驚いていた。


「はい。終わりましたよ」

「そうですか。私はもっと掛かるかと思いましたが……」

「王国の領土は広大ですからね。時間が掛かると思っても仕方ありませんね」


 広大な領土を結界を張るのは膨大な魔力量を使うのは冢宰にも解っている事だからこそこの短時間の内終わらせるのは予想外だったようだ。


「そうです。王国を歩いて横断すると最短でも1年以上は掛かると言われておりますので」

「でしょうね。それだけ、私達の魔力量が桁外れだという事ですよ。人間の基準で測ると狂いますよ」

「そのようです⋯⋯改めて、フレイム卿がとんでもない御仁だと思いましたよ。武道大会の戦いは相当手加減をされていたのだと、改めそう思いました」

「ああ。予選1回戦の?アレは私にとってはお遊び程度の物ですよ。その気になれば、息を吹くだけで相手方を吹き飛ばせましたからね。それだと異常になりますので指を使ったのですよ。後は威圧で気絶させましたよ。ま、人間でも出来ない事はないでしょう」

「無理ですよ」


 直ぐに否定をされてしまった。


「あれー?」

「あれー?ではございませんよ。我々には不可能ですよ。特に指一本で大の大人の動きを止めて吹き飛ばすという行為は絶対に不可能ですよ」

「ウム。私もそう思う。アレには驚きを隠せなかったぞ。クレアは『聖殿だからなせる行為』と言っていたが、私もその通りだと思う。普通の人間には到底真似が出来ぬ。まあ、創帝として出場したのは正解だった。一般国王民に『帝は一般人から逸脱した者達』と思い知らしめてくれたからな」

「その通りでございます。もし、フレイム卿がそのまま参加されていたらと思うと………」

「それはそれで大騒ぎだな。5大貴族であるフレイムが武道大会に参加をするだけで、一悶着するだろうな」

  「その通りでございます。ただでさえフレイム卿の顔は民衆達に知れ渡っておりますので、今武道大会に出られあの様な事をやったら大騒ぎになりますよ」

「で、あるな」


「イヤイヤ、素で出るのなら、あの様な事はしませんよ。ちゃんと一撃で仕留めますよ」

「一撃とは?」

「顎を殴って、脳を揺らし脳震盪を起こされて戦闘不能にしますよ。コレは誰にでも出来ますからね」

「左様ですか………」


 呆れた様な声を出していた。


「まだ呆れていますか?」

「いいえ、滅相もございませんよ。ただ」

「ただ?」

「この世界の人間に思い付かない事をやるのですね?と、感心をしていました」

「思い付かない事って?」

「ええ、私達は()()で脳震盪を起こすとは思い付きませんでしたよ。もし、その様な現象が起きた場合は、殴られてのダメージなのだな。との認識ですね」

「ウム。相手を殴る行為が目に付くそのダメージで相手が倒れ込んだという認識だな。いわゆるラッキーパンチだ」

「そうですね。知らないとそういう解釈になりますね」


 私が答えた。そして、本題に入る。


「とりあえず、王国全領土に結界は張りましたが、懸念点が一つだけあります」

「懸念点?それは?」

「はい、闘鬼という者の存在ですよ」

「その者が懸念点ですか?」

「確か、聖殿は一度会っているな。そして、闘鬼という者が嘗てアトランティス王だったと」

「なっ!?アトランティス王⋯⋯⋯あの16年前に我が王国に反乱を起こした首謀者⋯⋯」


 冢宰の表情が青褪めていた。この反乱は当時を知る人々の心に今でも焼き付いている。


「そうです。その転生体が闘鬼と思われます。その証拠にアトランティス人でしか使えない筈の闘気術を使っていましたから」

「そ、そんな?しかし、一体何処でその闘鬼と出遭ったのですか?」

「出遭ったのは旧火の貴族屋敷ですよ。あの時、私は、闇と火の屋敷に侵入する為に時間魔法を使い時間を停めていました。しかし、闘鬼だけが、動けて私を襲ったのですよ。魔法効果を完全無効化にするのは私よりも強いヤツか、普段でも全身を闘気術で覆っているヤツしか動けないのですからね。そして、私の魔法攻撃も無効化していましたよ」

「⋯⋯⋯」


 私の説明を聴いて冢宰は絶句をしていた。


「私も聖殿の話を聞いた時。私もそなたと同じ反応だった。聖殿よりも強い人間がこの世界に居るのか?と思ったが、聖殿の話を聞いてからそやつが悪魔又は魔族の可能性があると言ったのでな⋯⋯⋯」


 陛下の表情も冴えていなかった。


「で、では?フレイム卿が言っている懸念点は、闘鬼がその闘気術を使って、結界を破壊し、ナチ帝国軍が我が王国へ侵攻すると?」

「そうです。ですが、私達が張った結界は一部破壊しても他の所は継続して張り続けられますよ。しかし、闘気術は魔力そのものを破壊しつくしますので、再度、結界魔法の再発動が不可能になる可能性があります」


 私はそう言った。


「ソレは一大事では、イヤ、それをその事を解っておられるならその対策は練らなかったのですか?」

「ありませんよ。闘気術に対抗できるのは闘気術でしかないのですよ。結界に私達の気を注入したとしても無意味ですよ。私達の気と闘鬼の闘気術の気では、気の性質が根本的に違いますので」

「そうですか⋯⋯では?闘鬼の相手は誰が?」

「戦争中は誰が相手をするのかは分かりませんよ。それに、闘鬼はナチ帝国軍の大将として軍を率いてやって来る可能性があります。大将役で戦場に出ずに陣で他の悪魔や魔族の采配を揮うかもしれませんし」

「確かに」

「ウム、ナチ帝国の幹部だったなら、大将の可能性もありそうだな」

「それを仮定として、闘鬼が率いる軍勢はおそらく最短距離で私の火の領へやって来ると思いますよ」

「何故そう思うのですか?」

「そりゃ、悪魔、魔族が居る軍勢ですからね。おそらく、ナチ帝国側の作戦は、侵攻中は通る小国にも戦争を仕掛け、悪魔や魔族の恐ろしさと恐怖をバラ撒きながら火の領へ侵攻するでしょうね。そして、その情報は絶対に私達に届きます。その情報を元に王国は慌ただしく他の領の兵士達を掻き集めて火の領へ大量に送ると思いますよね、そこをナチ帝国の人間の軍勢が手薄となった他の領へと侵攻するのがセオリーでしょうかね?異形な者達を戦争に使うとなればそのくらいの作戦は誰にも思い付きますよ。異形な者が侵攻するだけで、人々が怯え戦いにすらままにならないですからね。それに普通の軍師ならば無視は出来ずに大量に送るのは当たり前ですよ」

「その可能性も大いにありますね。確かに異形な者達を先頭に置くだけで我々人間はおののきますね。そして、悪魔に勝てる見込みが無くとも兵士達を大量に現地へ向かわせるのも作戦の一つでしょうね」

「ま、この話はあくまで私のシミュレーションですがね」


 私はそう付け加えた。

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