緊急会議 1
そして、魔族に成った囚人達が一鬼の術によって広場に集められた。
「いいか。貴様らは栄光である女帝ビヨンデッタ皇帝閣下の下僕だ。女帝閣下の命令は絶対。逆らう者は死あるのみ!!」
闘鬼がそう言ったが、ガルーガとアルフレッドがその言葉だけで素直に従う筈もない。
「ギャーハハハハハ!!誰がテメェらなんかに従うかよぉ!!この力さえあればこの世界はオレ様の物だぁ!!ギャーハハハハハ!!」
ガルーガの性格はますます非道へと成っている自信過剰と傲慢を膨張していた。
「フン!!世の中を何も知らぬガキが!!」
「なんだt⋯なっ!?」
「ッ!?」
闘鬼の異常な魔力の前にガルーガは言葉を失い身体が自然に震えていた。イヤ、ガルーガだけでは無い。アルフレッドや他の囚人達も震えている。中には気絶するモノ達やその恐怖で唸り声を上げ威嚇するモノ達もいた。
「上には上が居るコトを忘れるな。この我でさえ、女帝閣下の前ではチリ屑の存在だ。貴様なぞ女帝閣下の前では無も等しいぞ」
「くっ!!」
「ウフ♡それともこの場で死にたい♡」
一鬼も闘鬼には及ばないがガルーガ達を軽々と超える莫大な魔力は解放した。
「⋯⋯⋯⋯」
ガルーガとアルフレッドは、この2体に勝てないと悟り、渋々頭を下げ従う振りをする。
今は敵わないが、絶対に全て殺すと。
2体の身体中から黒いモノを立ち込めていた。闘鬼も一鬼も既にこの2体が素直に従う事はないと解っていたが、この場に居る魔族全員、使い捨ての捨て駒に過ぎない存在だ。だから、信用も期待もない。
闘鬼と一鬼は、魔族全員を連れてナチ帝国へと戻る。そして、準備が出来次第にファーネリア王国に攻め込む作戦に於いて魔族と成った各国々の魔族化した囚人達は先遣隊だ。
○●○
盗賊団が起こした騒ぎで武道大会は当然中止となり、大会関係者達はその対応をしていた。
盗賊団達を斃したミカエル達は、聖達関係者達を連れて、宮殿へと転移した。
舞は大事を取って宮殿の部屋で静養している。付き添いにユカとガイが付いた。
雷帝は医療機関に運ばれて治療中だった。
宮殿の会議室には、陛下、クレア、五大貴族、帝、冢宰、三体の天使、一柱の神、エルフ、更夜、サトル、アルクェイド、軍の将軍級、親衛隊長と副隊長が集まった。
「では、緊急会議を開催致します。司会進行役は、冢宰のわたくしが務めさせて頂きます」
と、挨拶をした。
「すみません。この場に創帝がおりませんが?」
水帝が言う。水帝のみが創帝の正体を知らないから無理はなかった。
「創帝は既に居るから心配は無用だよ」
聖が答えた。
「えっ!?」
納得がいかない水帝は辺りを見回すが、創帝の姿は何処にも見当たらない。
「冢宰。進めよ」
「はっ。では、話しを進めます。ガブリエル様」
冢宰に促されて、ガブリエルが席を立つ。
「天使、ガブリエルです。聖さんの秘書を勤めていますので、この王国政治では部外者では言えませんので、発言をさせていただきます。王国一家を襲ったのは、ガギグゲ盗賊団の残党達です。ガギグゲ盗賊団自体はナチ帝国の闘鬼というなる者によって壊滅させられた。と、残党達が言っていました。そして、生き残った者達はその闘鬼の強制命令で王国以下その家族を皆殺しにせよと言われ、余計な事を言うと、瞬時に呪殺するように身体に術を掛けられていましたから、これらは、その者達を殺してから魂に尋問して聞き出しましたよ。ガギグゲ盗賊団一味は全て全滅です。それと王国第一級指名手配犯、天川竜雅もその一味に加わっていました以上です」
ガブリエルはそう報告をした。
「なんと!?旧グランパニ公国の勇者と持て囃された異世界人がガギグゲ盗賊団にか?」
「では、我が領の兵士達を斬殺した下手人はガギグゲ盗賊団か?」
「そうですよ。ガギグゲ盗賊団の頭が率先してあの2人を脱獄させて、仲間に誘ったのですが、神々神とかいう輩は誘いを拒否した為に頭に殺されていました。天川竜雅は生き延びる為にガギグゲ盗賊団に入団をしたのです」
「なるほど⋯⋯結果がそうなっているしな?」
「ま、悪党にはお似合いの結末だよ。しかも、事情はどうあれ、世間を騒がせて続けていたガギグゲ盗賊団をナチ帝国がやってくれた。とりあえず、厄介事は一つは消えたんだ」
聖は敢えてプラスと取られて言う。
「そうですね。ガギグゲ盗賊団に割く軍の予算は他の所へ回せそうですが、その予算はおそらく対ナチ帝国へと成るでしょうね」
「ウム」
冢宰の意見に国王も同意する。
「そうですね。陛下と御一家をナチ帝国の指示で暗殺をしようとした時点で、ハイ、これで手討ちで終わりです。は、無いでしょうね?」
「王国へに戦争を仕掛けるか。旧グランパニ公国も同じ作戦だったな」
「国のトップを殺れば、国全体がガタガタになりますからね。ガタガタになり弱った所へ戦争を仕掛ければ、勝率もぐんと上がるでしょう」
「確かに軍の作戦とすれば有効な手段だな。軍のトップを全て潰せば、後は烏合の衆化となり、一網打尽も出来よう」
将軍級の1人が発言をした。
「フン!!裏を返せば、トップを潰せなければ、国をまともに盗れないと言っているモノだ!!」
聖拳帝が皮肉を込めてそう言った。




