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2人のマリアとクーデター10

「ステラ先生もか?他には?」


 俺が聞くと。


「ワシは無理じゃな。もう戦場には立てん」


「私もですね。私は、リリカやステラような戦闘力はありませんから」


 学園長とジェーン先生が言った。


「私も辞退するわ。立場もあるしね?」


 エリサがそう言うとバーストさんが胸をなでおろした。


「えっ?立場?」


「ん?兄さん?知らなかったの?」


「何を?このお嬢さんは一体?」


 マジで知らなかったみたいだ。


「私はマリアの親友のエリサ・クレア・ファーネリアです」


 と、フルネームで挨拶をした。


「なっ!?まさか、貴女があの仮面の王女様プリンス?」


「兄さん?」


「「ガイ!!」」


 俺達3人が注意する。


「王女様申し訳ございません」

「コイツには言い聞かせますので」


 パパとママはエリサに謝る。


「良いんですよ。ガイさんが言っている事は真実ですから」


 エリサは心が広いな。


「王女様、申し訳ない」


 兄さんが、エリサに謝る。


「ファーネリア王家!!」


 リクが叫び、エリサを睨む!


「リク?貴女にはエリサを睨む権利は無い!!パパの昔話を聞いたでしょう!!」


「………はい………そうでした…」


 リクはそう言って引き下がった。


「さて、話はこれくらいしょうかのう?明日早朝にここに集まるかのう?」


「そうですね。そして、リクはどうしますか?」


 この学園に牢屋があればそこに収監すれば良い。


「聖や。こやつはおぬしに任せる」


「はぁ?何故、私が?」


「懐いておるじゃろう?それに、聖なら逃がす事もあるまい?」


「ま、そうですが、この学園には牢屋とか無いのですか?」


「無い!それじゃから、言うておるのじゃ!これは学園長命令じゃ!」


「分かりましたよ」


 しぶしぶ承諾する。


「お世話になります」


 と、リクはおそるおそる言って来た。


 ハァー、仕方ないか。


「では、明日早朝、6時にここに」


「ウム」


 俺達は、解散した。


 パパ達は俺の部屋に泊まるので、案内をする。リクの拘束は解いている。


 そして、何故か、ステラ先生も着いて来た。


「ステラ?何故貴女がついて来るの?」


「あっ?まだ、明日の作戦を聴いていないが?まさか、作戦は無しでは無いのだろう?それに当日に聴いても遅いし、どうせ、飯も食うのだろう?なら、人数が多い方が良いだろう?」


「そうだけどね。ハァー、貴女は相変わらずだわね?」


「オイ?リリカ、私に迷惑をかけたという認識は無いのか?」


「無いわ!貴女の方がかなりやらかしているわ。私達がどれだけ貴女の尻拭いをしたか忘れたの?」


「忘れた!!」


 きっぱりと言うこれはお互い様だな。


「はい、着いたよ。ここが私達の部屋」


 部屋の中に案内する。


「ここが特別室部屋か?広いな?」


「ここで、マリアと2人っきりか?」


「そうだよ。私、1人だと辛過ぎるよ」


「確かにな」


「私の職員寮部屋よりも広いぞ?」


「当たり前でしょう?何言っているの?」


「というか結婚していないのですか?」


「結婚はしたよ。だが、別れた。ま、子供もいないから楽だ」


「そうでしたか?失礼しました」


「いいさ。へぇー?リビングも広いな?」


「ま、このリビングは全員が集まる場所なのでね。テーブルとイスが足りないから増やすよ」


 テーブルに触れて、8人が座れるように伸ばした。そして、イスも4人分追加して出す。


「す、凄い!魔法って人間を殺すだけでは無いのですね?」


「当たり前だ!」


 リクの言葉に兄さんが噛みつく。


「兄さん!落ち着いて、リクは洗脳されているのと同じだからさ?」


「お、おう………」


「じゃあ、私は夕食を作るから、適当な席に着いて待っててね」


 キッチンに向かう。


 そして、料理を作って、その料理をテーブルに置いた。


「おおっ!旨そうだな」


「聖の料理は美味しいわよ」


「そうか」


「捕虜の私まで………」


「私達が食べて、貴女が食べていないのじゃあばつが悪いよ!」


 俺達は夕食を食べた。


「本当だ!これは美味い!学園で出す料理よりも美味いぞ!」


 ステラ先生はがつがつ食べていた。


「美味しい………こんな美味しい料理は初めて食べます」


「ありがとう」


「誰に教えてもらったんだ?まさか、自己流ではないのだろう?」


「ええ、私の姉、がぶりえるに教えてもらいましたよ」


「へぇー?そうなのか?」


 先生はよく分からないから適当に流した。


「えっ?ガブリエル?…………まさか、ジブリール様?」


「はぁ?な、なんで、リクが、がぶり姉ぇのもう一つの名を知っているの?」


 そう、がぶり姉ぇは、天使だから、地域によってその呼び名が変わる。ミカ姉ぇもミーカールやミシェルなどの名がある。


「えっ?ジブリール様は、私達、アトランティスの守護天使様ですが?そして、守護神様は奇しくもあなた方と同じ神聖王様ですよ?」


「はぁぁぁぁ!?」


 リクの説明に素っ頓狂な声を上げる。


 なんで、身内がアトランティスに関わっているの?

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