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マーカー一家プラス・ワンの魔力アップ計画 2

「ハァーハァー。くっ!?クソ!上手くいかないものだな」


 私は自然と愚痴をこぼす。私は大量の汗をかいていた。


「仕方ないわ。私も同じだから」


 リリカも同様だった。


「真の使い魔契約をする過程は解らないですからね。昔に真の使い魔契約を出来た生徒は、使い魔との絆を高めただけの筈だったのですが⋯⋯」


 と、ジェーンが困惑気味に言う。学園の記録書にはそう記されていた。

 そのジェーンは、真の使い魔契約の修行をしていない。ジェーンが言うには、魔力量を増やしても意味がないという事だった。


「それは私も知っている。だが、それだけでは足りないようだ。使い魔との絆だけなら、聖達が既に真の使い魔契約を果たしているぞ。しかしな、実際は至っていない。まだ、何かしらの条件があるようだな」

「その様ね?しかし、その生徒の使い魔は何だったの?」


 リリカが質問をした。


「契約をしていた使い魔は獣系の使い魔でした。俗にいう一般のモンスターですね」

「そうなのね?もしかすると、対象の使い魔ランクが低いと、真の使い魔契約の条件も低いのではないのかしら?ランクが高ければ高い殆どその条件が厳しいのでは?そして、得る魔力量も違って来る筈だわ」

「なるほど。確かにその生徒の魔力量は1億は越えていましたが、2億はありませんでした。契約をした使い魔のランクが低かったので、その程度の魔力量になったのでしょうが、その当時は、とんでもない事をやり遂げたとして、学園ではその生徒の話題で持ちきりでしたが、その生徒以来、もう何十年と、真の使い魔契約者が出ていない為に夢幻の話しになってしまいました。しかも、真の使い魔契約をしなくとも、当時も自力で同等の魔力量を持っている人間はいましたのでね。それにファルコンさんはそれ以上の魔力量の持ち主でしたし」

「そうね。その生徒の魔力量が2億以上に増えていたならば、そのインパクトが凄かったのにね?」

「そうだな。契約を交わした使い魔が悪かったが、その生徒の基礎の魔力量も低かったのも原因の一つだな」

「そうですね。1年の時、魔力量が低かったので、使い魔が一般モンスターでしか契約が出来なかったのですね。3年生の時に5千万前後と記録されています」

「真の使い魔契約を経て約2倍の魔力を得たという事ね。やはり、自分の基礎魔力を高くしないと得られる魔力が低くなるわ」

「そうですね。基礎魔力量の倍率ですからね。その生徒は2倍でしたが、リリカとステラの基礎魔力量や使い魔のランクは高いですから、得られる魔力量は最低でも2倍以上ですよ」

「そうね。そう願いたいわ」

「ああ。厳しい条件をクリアしたにもかかわらずに魔力量のアップが2倍以下は勘弁して欲しいぞ」

「それは私も同じ意見だわ」


 本当、頼むぞ。骨折り損のくたびれ儲けだけはヤダぞ。


 ○●○


 俺ガイは、聖、サトルと使い魔の修行をしていた。


「へぇー?使い魔契約にはその様な裏ワザがあったのか?」

「その様だが、絆だけではダメなようだ。絆だけなら、私とミカ姉ぇはパワーアップをしている筈だ」

「そうだよな。まあ、姉貴の魔力量は元々桁外れな魔力量だ。もし、アップをしていたら、とんでもない事になるぞ。もしかすると父さん達の魔力量に近付くじゃねの?」

「さぁな?父さん達の魔力量は、無限の単位の数値に近いと思うからな。今の私がアップしてもけして届かないよ。アップしても恐らく垓から(じょ)の間の数値だろうな」

「イヤ、あっさりと言っているが、その単位はとんでもない数値だからな」


 サトルは驚きの表情をみせながら言っていた。数値の単位らしいが、俺には解らんぞ。もしかして億以上の数値の単位が存在するのか?だとしたらとんでもねぇーな。


「まあ、数値は置いといて、条件をクリアしない限り、真の使い魔契約は出来ないという事だ。どの様なクリア条件だか解らないが、使い魔との絆を深める条件は、全種族共通な様だ」

「なるほどな。その後の条件が各種族に依って違うのだな?」

「ああ、兄さんとママの使い魔は、火の精霊のサラマンダー系の精霊だ。もしかすると、同じ条件なのかもしれないから、各自で見つけようとなった」

「そういう事か?だから、皆、個人個人で別れてやっている訳だ」

「そういう事。精霊系なら、近い条件なのかもしれないしな?色々と試してみてやってみようとな」

「宜しく頼む。サトル、手伝ってくれ」

「それなら構わないが、姉貴はパワーアップをしないのか?」

「今はしないよ。私達の時間は長いしね。それに条件が2つだけとは限らないでしょう?」

「ああ、そうだな?種族に依っては、条件が幾つもありそうだな?」


 あっ!?それは考えてもいなかったぞ。確かに、条件は2つだけとは限らないな?種族に依っては条件が幾つもあると思った方が普通なのか?俺達は、前人未到な事をやろうとしているのか。


「そういう事だよ。特に天使や神の使い魔は幾つのも条件がありそうで怖い。実際に私達の魔力量が何倍に成るのかも解らないしな。厳しい条件殆どにアップの倍率が高いのか?もしくは、幾つの条件が関係なく倍率が低いのかも不明のままだ」

「まるでクソゲーだな?クリア条件が幾つか解らない上にパワーアップをする倍率も解らないと来ている。このクソゲー攻略本と裏ワザ隠しコマンドを寄越せや!!コノヤロー!!」


 聖の説明を受けてサトルがキレたぞ。しかもクソゲーってなんだよ?クソはあのクソだよな?しかし、ゲーって、大道芸の芸なのか?


「私達がやろうとしているのは、誰でもクソゲーだと思うよ。何も無い所から手探りで解明していくしかないんだよ。隠しコマンドは↑↑↓↓←→←→ABではないからな」

「んな事は分かっているわーっ!!」


 聖とサトルの会話はなんの事だがさっぱり分からん。

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