デートしましょう 2
ゴールデンウィークは風邪で丸潰れ(泣)そして、まさかの寝込み15連休。4月26〜5月11日
休日。
俺とクレアさんは約束通り宮殿でデートをしていた。
クレアさんが宮殿内を案内してくれていた。
「ここが宮殿の図書室です。ここには、神聖王様に纏わる書物が保管されていますが、詳しい更夜さんには関係がありませんね」
「そんな事はないと思う。(父さんの事を)知らない事も沢山あるし。例のアレも知らなかったし」
俺は父さんが家に居る時の姿しか知らない。
「ああ、そうですね。アレは、とんでもない黒い歴史です。王家でも公表は愚か、文献にも書き残せません」
「うん。やめてくれ、そんなモノを書き残せば、俺達が恥ずかしくなり、外に出られなくなる」
俺は慌てふためいた。
「クスッ。わたくし達もそんなモノの書いた日には、神聖王様に顔向けが出来ませんわ。絶対にあり得ませんので、安心してください」
「良かった」
書かないと判っててもホッと胸を撫で下ろした。
「それに、神聖王様はわたくしのお義父様に成る御方ですわ。身内の恥を書く人間はおりませんわ」
「確かに」
「次に行きますわ」
クレアさんは、様々の部屋を案内してくれた。各部屋によって使用する役人や貴族が違うのも驚いた。
そして、宮殿の教会に案内をして貰った。
「凄いな?ここがこの世界の教会か?」
宮殿内の教会は豪華絢爛の装飾だ。キリスト教みたいなステンドガラスまでもある。そして、中央には。
「コレはもしかして?」
「ハイ。新しい神聖王様のご神体です。お姿は以前よりも若いのですが、髭で神聖王様の威厳を保ちました」
「だよな。男神はどうしても威厳がないとな。女神なら、お淑やかでも良いけどな」
「わたくしもそう思いますわ」
「でも、この像は父さんに似ていないな」
像の方が格好いい。
「そうですね。聖に聴けば、神聖王の像は実物を再現するよりも、最初から美化させた方が受けが良い。と」
「確かにな。それに、自分の身内の像が建っていると、むず痒くなるな」
「そうですね」
クレアさんは俺に寄り添う。
俺は顔を真っ赤にする。まだ、免疫が付いていない。
「あれだけ一緒に暮らして居るのにまだ固まるのですか?マリア達なんて、オープンでいちゃいちゃしているのに?わたくしも普段でも積極的になった方が良いですね」
「うっ!?」
言葉詰まる。マリア姉ぇ達はお姉ぇにいちゃついているのも事実だ。そして、度が過ぎるとユカ姉ぇに怒られているが、全く懲りていない。
「ごめん。どうしても、無意識に緊張して固まってしまうんだ」
野球中学日本代表でMVPを獲った以来、地元の女達からキャーキャーと言われる様になった。俺は意味なくキャーキャーと言われるのが嫌でたまらなかった。俺は、芸能人やアイドルでもないから。そして、異常に迫る女が苦手になったのをきっかけで、家族以外の女性が苦手になってしまっていた。
俺を好きと言ってくれたクレアさんに申し訳ない気持ちだ。
「時間はありますので、克服してくださいね?」
「ああ。判っているよ」
「よろしい。では、結婚式はここで挙げましょう。将来、本山がどうなるか分かりませんもの。ここならば確実です」
「そうだね。本山の方は解散するのでしょう?その後はまだ白紙の状態?」
「はい。その通りです。教皇の役職もどうなるかは、会議中ですね」
教会の一件は、徐々に王国民達も騒いになっている。教団の解散をするという新聞記事も出てしまっていた。今、出処を調査しているらしいが、その情報を洩らした犯人が特定していない。
ゴーンゴーンと、正午を告げる鐘が鳴った。
「食堂へ行きましょう」
「ああ」
俺達は王家専用の食堂に行く。
既に、陛下、王妃様、クレアさんの弟のイスレイが居た。
「デートはどうかね?」
陛下が聞いてきた。
「順調ですわ」
「そうか。だが、宮殿内だけでは、デートにならないだろう?」
「いいえ。午後は、庭園などがありますし、秘蔵品(美術品)も周っておりませんわ。わたくしが言うのも何ですが以外と宮殿にも観る場所がありますわ」
クレアさんが答えた。
「そうか?そうならばよいがな」
「普段住んでいるわたくし達にとっては極ありふれた場所ですからね」
「ウム。我が宮殿に観る場所は本当に在るのか?と、思ってしまうが?そうか、庭園と秘蔵品があったな。まあ、秘蔵品は一般王国民達や貴族達に見せるべきではないが、更夜なら構わない」
「そうですわね」
改めて、許可が降りた。
話しはここまでにして、皆で昼食を摂った。
勇者披露の練習でも宮廷料理を食べたが、やはり超一流料理人の料理は、盛り付けが丁寧だし味も美味いよな。ただ、コレが毎日となると⋯⋯⋯な。
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