続・カフェに王族がやって来た
しばらく待つとハンバーグセットが来た。ナイフとフォークを使って食べると、やはり旨い!マスターと同じ味だ。
しかし、期待外れだよな。貴族様の料理は美味いと言うから並んでいたけど、このハンバーグはマスターと同じ味だったとはな⋯⋯⋯。
食べていると13時30分が回った。カフェは一時的にクローズになる頃には客の人数も少なくなって来た。そして、クローズから15分程経つと出入り口から6人の女性達が入って来た。
その1人が、
「聖、メシをくれー」
と、言う。
そこにギルドマスターと姉弟なのか?2人が店に入って来て、ギルドマスターが、
「ステラ。はしたないわよ!まだ、一般客が居るのだから!」
と、注意をしていた。
「ああ、悪かったな。今日も仕事で腹が減ってな」
「今日も。ではないでしょう?いつもでしょう?」
「そうとも言うな」
と言って、何故か胸を張っていた。それを見たギルドマスターは大きなため息を吐いた。
「もう良いわ。席に着きましょう」
ギルドマスターが言うと奥の席に全員が行く。奥の席は大人数でも座れるようになっている為にそこで遅い昼食を食べるのだろうな。
オレも食べ終ったから店を出ようと準備をし始める。
それはあまりにも突然だった。再び、扉が開くと、高級な服装を着た男性が立って居た。
この男性が、
「ファルコン!食事をしに来た!」
と、言うと、マスターが駆け足気味に男性のもとに行き。
「陛下!ようこそ。さあ、どうぞ」
と言って、頭を下げていた。
そして、残っていた他の客達も慌てて、その場に跪いて頭を下げた。
この方がこの国の王様なのか?まさか、このカフェに来るとは⋯⋯⋯。オレも慌てて他の客達と同じように跪いた。
「ウム⋯⋯⋯少し来るのが早過ぎたようだな?」
「そうですわね⋯⋯」
「ごめんなさい。わたくしの確認不足でした」
「お姉さんーお子様ランチを作ってよー」
そう言いながら、王様の妻らしき女性と仮面を被った女性と小さな男の子が入って来た。
ギルドマスターがやって来て、
「陛下、皆様。ようこそ」
と、挨拶をしていた。
「すまんな。事前に連絡を入れれば良かったが」
王様がギルドマスターに謝っていた。この光景にオレは驚いた。
前世でも、王様が一般庶民に謝罪をするなんて見たことが無い。あり得ない行為だ。
「とんでもございません。どうぞ、こちらへ」
ギルドマスターは奥の席に王様達を案内をしていた。
そこに、料理人の格好をした女性が王様達の所に来ていた。
この女性が火の当主なのか?凄い美人だ。こんな女性が料理を作っていたのか⋯⋯⋯。
「陛下、王妃様、クレア、イスレイくん。本日のご来店ありがとうございます。今日は私の試作食を食べて貰おうと呼びました」
試作食!?試作食の為に王様達をここに呼んだのか?とんでもない火の当主様だ!!
「ウム。楽しみにしているぞ」
「はい」
しかし、王様と王妃様は火の当主様を咎めるところか、笑顔で返答していた。本当にあり得ない光景だな。この国の王族は誰に対してもフレンドリーなのか?
「お姉さん?ボクお子様ランチがいい!!」
王子様がそう言ったが、王子様は火の当主様の事をお姉さんと言っているし、火の当主様も王子様をくんで呼んでいる。コレは凄い親密さだ。
オレは帰るのを忘れて、そのやり取りを見てしまった。
「イスレイくん。お子様ランチと同じくらいに好きになる食べ物を用意したわ」
「本当?」
「ええ、きっと好きになるわ。では、調理に取りかかりますので」
火の当主様が厨房に下がって行った。
辺りを見回すと、もう誰一人といなかった。客はオレ1人になっていた。オレも慌てて、『マスター。ご馳走様でした』と声を掛けて、外に出ていった。報酬払いにして良かったな。そうだ教会の本山に行くか、オレはその足で本山へ行く事にした。
○●○
厨房に戻り、その食べ物の調理に取り掛かる。その光景を見ていたリョウタが、
「聖?まさか?ラーメンを作っているのか?」
「まあな。まだ、醤油しか無いが、なんとか食べられるレベルになったからな」
「すげーな。この世界でラーメンを食べられるなんてな。あっ!?蕎麦やうどんも可能か?」
「イヤ、そこはまだだよ。うどんなら、もどき位だな。蕎麦に関しては蕎麦粉の捏ねや全ての蕎麦を均等にするのが難しくてな。ラーメンはちぢれ麺を使用するから全てぴったりに均等にしなくても多少の誤魔化しが効くが、蕎麦はそうは行かないんだよ」
「そうか。でも、麺類を作れるのは、すげーわ」
「それでも、私とパパはパスタの麺を作っているんだ。その応用は効くからな」
「ああ、そうだったな」
具材を入れて。
「出来た」
人数分の試作ラーメンが出来た。店員を呼んで皆の所へ持って行って貰った。
「ラーメンという食べ物です。陛下達や箸を使え慣れてない人達はフォークで召し上がってください」
一般店員達にも試作食、ラーメンを食べて貰う。一般店員達は、畏れ多いと、違う場所が食べている。
「ほう?コレが以前に話していた食べ物か」
「スープの中に麺が入っているなんて」
「ま、聖が作る料理に不味い物は無いからな。これも美味いに決まっている」
「そうね」
一斉に食べ始める。
クレア「美味しい」
イスレイ「うん、コレ、ボク好き」
マリア「私も好きな味だわ」
リク「はい、私もです」
エルフ「⋯⋯⋯⋯初めて食べる」
ユカ「定番の醤油ラーメンだわ」
更夜「けど何故か飽きないんだよなぁ」
リョウタ「言えている。だが、もう食えないと思っていた味だからな」
舞「その定番の味が良いわ」
転生者のジョルジ・トウシンは、敵対も味方もしません。ただの英雄に成る為に夢を見て田舎から出て来た、この日常生活編の為に作ったキャラクターです。
やらかしはしましたが⋯⋯⋯。
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