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2人のマリアとクーデター3

「一体、なんなの!!いきなりここを襲うなんて良い度胸ね!!」


 ママは侵入者を対峙していた。


 そこに俺が転移魔法で現れた。


「聖!?」


「ママ!!」


 そして、仮面を被った黒ずくめの小柄の男の侵入者がいた。


「コイツが侵入者?」


「そうなのよ。学園長以下、教師達は前線に出て行っているわ。部外者の私は後詰めで、万が一に備えて学園長室を守っていたのだけどね?」


 ここ学園長室は色々な重要な資料などがある。ママが守りに入っているのは当然だった。


「なるほど、では、コイツを倒して、洗いざらいと吐いてもらうか!」


『…………』


 俺達と侵入者の戦いが始まった。


 様子見で、


「【フレア・アローⅩ100】!!」


 100発のフレア・アローを侵入者の周りに出現させる。


 侵入者は周りをキョロキョロと見ている。


「逃げ道は無い!落ちろ!!」


 俺の掛け声でフレア・アローが襲いかかるが。


『無駄だ!フンッ!』


 なんと、侵入者はフレア・アローを全て掻き消してしまった。


「「なっ!?」」


 これには俺達はビックリする。


「なら、これはどうかしら?」


 ママは剣を抜き、その剣に炎を宿し。


「奥義、炎の皇帝(フレイム・エンペラー)!!」


 ママは剣を振りそこから不死鳥の形をした炎が侵入者に襲いかかる。


 この世界では炎の皇帝(フレイム・エンペラー)は火炎系で最上級の攻撃魔法だ。


 だが、その炎の皇帝も侵入者は掻き消してしまった。


『無駄という事がまだ分からんようだな。我には魔法攻撃は通じない!!』


 侵入者はそう言いながら、正拳突きと共に衝撃波を繰り出した。


「チッ!真空正拳突き!!」


 俺も正拳突きと共に気と風の魔法を使って、相手の衝撃波を相殺させる。


「な、なに!?我の拳と………ブッハッ!!」


 侵入者がいきなり吐血した。()()()()()()


「ママ!!」


「ええ、判っているわ。一気に仕留めるわよ!!」


 俺達は接近戦に持ち込んだ。狙いは勿論。


「我を嘗めるな!!」


 侵入者も殴りかかる。


 俺が相手をする。ほぼ互角の戦いを繰り広げたが、ママが隙をついて剣で侵入者の仮面を真っ二つに斬る。


『なっ!?』


 侵入者の素顔が曝された。俺達の目的が侵入者の仮面を壊すことだった。


「あら?可愛い顔だわね?凄く意外だったわ」


「確かに、男と思った」


「だ、黙れ!我は女だ!歳はこれでも15だ!」


 侵入者がそう言った。


「ほう15か?私と同い年か?」


「は?わ、我と同い年!?し、信じらんない…………」


 侵入者は驚いた顔をして俺を見る。全く、どいつもこいつも、俺を年上扱いをして!!


「そんな事はどうでも良い!どうして、この学園を襲ったのか喋って貰う!」


「そうね。それにこんなに可愛い顔をしているからね。殺すのはもったいないわ。生け捕りにしましょうか」ニヤリ


「そうだね。それに魔法を消し去ったからくりも知りたいしね」ニヤリ


 俺達は悪い顔になる。もうこうなると、どっちが悪者か分からないが。


「わ、我を嘗めるなよ!我の仮面を斬ったからっていい気になるな!!」


 イヤ、あのね?吐血した影響でキミの口の周りは未だに血だらけになっているからさ。


 俺達は、侵入者としばらく戦い、侵入者を無事に生け捕りにした。ま、簡単に言えば侵入者のスタミナ切れだ。


「くっくそ!わ、我を殺せー!この野蛮人共め!!」


「あー、はいはい、死ぬのはいつだって出来るからな」


「くっ!こ、こうなったらグヌッ!?」

「はい、舌をかみ切るものダメよ」


 ママは侵入者の口に轡をした。侵入者は『うーっ、うーっ』と唸っている。


「世話がやけるわね」


 そして、学園長達が戻って来た。


「ム?」


「聖さんがどうして?」


「ママのお迎えですよ。そうしたら」


 俺は侵入者を見る。


「なるほどな?しかし、リリカと聖が相手か?侵入者は気の毒にな?」


「あら?それはどういう意味かしら?ステラ?」ゴゴゴゴゴ


「本当ですねぇ?説明をして下さい?先生?」ゴゴゴゴゴ


 ママと俺は魔力を放出する。


「うっ!わ、悪かった!許してくれ!」


「今度言ったら承知しないわよ!」


 ママが先生を一喝した。


「学園長?侵入者は?」


「ウム、2人じゃったよ。じゃが、何故か、撤退をしおったが、もう1人おるのう」


 学園長は侵入者を見る。


 たったの3人で学園を襲ったのか?


「学園長?侵入者は何者ですか?魔法を消し去る事が出来るようですが?」


「魔法を消し去る事が出来る部族はこの王国がただ一つだけじゃよ」


「知っているのですか?」


「ウム、こやつらはアトランティスの末裔、アトランティス人じゃよ」


「なっ!?アトランティス人!?この世界でも、アトランティス人がいたのか?で、この女が?」


 ママ達3人は、険しい表情をしたが、俺はそれに気付かなかった。


「ウム、そうじゃよ。しかし、聖もアトランティスを知っておるのか?」


「はい、遥か大昔にアトランティス伝説がありましたよ。だが、突如にしてそのアトランティスはたった1日で滅びたと言われているよ。この世界にもアトランティスという名称があるとはね?」


「なるほどのう?ワシらの世界のアトランティス人も古いが、しかし、どこからやって来たのかは全てが謎じゃな。そして、アトランティス人は魔法が使えない代わりに『闘気術』という不思議な術を使うのじゃよ。そして、魔法を打ち消す効果を得るのじゃよ。そして、攻撃力もすさまじい威力がある」


「なるほどね?」


「み、皆さん!捕らえている少女が!!」


 ジェーン先生が叫ぶ。


 俺達は女を見て絶句した。

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