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アルクェイドからの依頼? 3

 数日後、私とアルクェイドは宮殿の謁見の間に居た。イザイヤ側が私の条件を全て飲んだというので今度は陛下の許可を取る為だ。謁見の間で、陛下と冢宰と対面をする。


「ほう?神様の遺跡調査か?」


「はい。その調査をしたいので、イザイヤに行く許可を戴きたいのです」


「お待ち下さい。神様の遺跡は神聖王様の遺跡ではないのですか?」


 冢宰が質問をした。


「違いますよ。神聖王の遺跡ではありませんよ。神聖王はこの世界に遺跡を造ってはいないと本人が断言しています。ですからとイザイヤにある遺跡は別の神の遺跡となりますよ。その神の正体を掴む為に遺跡の調査が必要なのですよ」


「そうですか………神聖王様の遺跡ならば、凄い発見だったのですが………」


 冢宰は残念がっていた。


「姉達の言うには、神の遺跡はろくな物ではないモノが大半だと言っていますよ。大概の神の遺跡は、その神が倒せれなかった何かしら者を封印する為に造られた封印の遺跡だと、そして、遺跡自体が、こうして、表立ったということは、遺跡に施された隠匿魔法の効果が薄れ、封印もいずれは解除されてしまうと」


「なっ!?」


 私を除く3人が驚きの声を上げた。


「ちょっと、私にそんな事を一言も話していなかったでしょう!?」


 アルクェイドが非難の声を上げた。


「まあね」


「まあねって!?貴女ね!!」


 ますます怒り出す。


「どっちみち、私達が遺跡を調査をするには変わりはないのよ。それに、何かしらの者はまだ封印状態で復活はしていないわ。もし、復活していれば、今頃イザイヤは何かしらの者に滅ぼされているかもしれないのよ。その状態になったら、遺跡調査どころではないわよ?」


「ああそうね。ごめんなさい、封印が解かれた状態を想定して発言をしていたわ。まだ封印が解かれていなかったわね」


 アルクェイドは冷静になった。


「そうよ。だからこそ、私達が調査をして、封印を施した神を割り出して、その神に遺跡の封印のし直して貰うのよ。それも永久な封印をね」


「そんなことが出来るので?」


 冢宰が質問した。冢宰は、その神が素直に人間の言う事を聞くかどうかが不安なようだ。


「神聖王が直接その神に命令をすればいい事でしょうね。神聖王に逆らえる神は居ませんよ」


「そうですか。ならば、神聖王様に封印のお願いすれば良いのでは?」


 正論な答えが帰って来た。


「そうですね。そうすれば、簡単な事ですが、しかし、神聖王が軽々しく人間達の前に現れるのかが問題ですがね。先の本山でその姿がバレていますからね」


「ああ!?」


 冢宰は察したようだ。


「だからこそ、封印を施した神がやれば良いのですよ」


「そうだな、神聖王様が軽々しく我々人間の前に現れる事はそうそうとないだろう」


「陛下が仰る通りですよ。ではなかったら、自分自らが出向いて封印をし直すと言いますよ。その方が一番速い解決方法なのですからね」


「確かに、それが一番速い解決方法ですね。それが出来ないのならば、やはり、フレイム卿達に遺跡調査を行って貰い、封印を施した神様に再度封印のし直して貰った方が良いでしょうな」


「ウム、フレイム卿に遺跡調査を許可する」


「ありがとうございます」


 頭を下げた。


「ウム、以上!!」


 陛下と冢宰は退出した。


「これで、調査が出来るわ」


「そうね。でもさ、よく、貴女は王達の前で神聖王と平然と言えるわね?それに王達もそれを咎めようとはしないし」


「まあね。事前に私と神聖王の関係を話して知っているから、陛下達は咎めはしないのよ」


「そうなのね。で?貴女と神聖王の関係って?」


「言えっこないでしょう?貴女にも人には言えない秘密があるように、私も秘密があるのよ。とりあえずはそれで納得してくれる?」


「分かったわ。私も貴女と身構えても、私にとっても何も利益にはならないわ。寧ろ、貴女とは協力関係で友好関係で居たいわ」


「そうね。私も貴女とは敵対関係はしたくはないわよ。貴女はこの世界では最強クラスだからね」


「最強クラスって?そんな大袈裟よ」


「なら良いけどね?貴女の場合は宇宙空間でも生きられるからね。そして、飲み食いしなくても生きられるでしょう?私は残念ながら、そういう事は出来ないのよ。そう緩和見ても、貴女は最強クラスの生物なのよ」


 私はアルクェイドにはっきりと言う。


「まあ、確かに、貴女が言っていることは全て当たっているわ。でも、私自身は最強だとは思わないわよ。私にも欠点はあるわよ」


 アルクェイドは私が言ったことを否定した。


「まあね、欠点がない生物はいないと私も思うよ。誰にも欠点や失敗体験はあるからね」


「そういう事よ。私は欠点があっても良いと思うのよ。欠点がないと私自身が生き辛いのよ。パーフェクトの生物なんて居ないのよ。あっ!神聖王は神の頂点に居るから欠点が無いのでしょう?」


「あるよ。とんでもない黒歴史がね。それを聴いたら、ドン引きをするし、マジで神なの?と思ってしまうし、信者ならば、神聖王の信者を辞めます。と思ってしまうよ」


「えっ!?それって、神聖王の欠点なの?単なる失態ではなくって?」


「そうね。貴女が言う通り失態でもあるよ」


「そうなのね。でも、神でも、とんでもない事をやらかす場合もあるのね?」


「まあね。あるかもね」


 数日後、私達は再びイザイヤに行くこととなった。

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