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異世界に召喚されたあたし 3

 オッサンがほざき、その同時にサクラが斬り掛かる。

 貴族達は、巻き込まれるのを恐れて、さっそうと避難していた。王女は被害が被らない場所に避難していた。


 あたしは魔法で身体を強化し刀にも魔力を注ぎ強化をしてサクラを迎え討つ。


 剣と刀がぶつかり合うがサクラの剣が()()


「あんた?強化魔法を使っていないの?」


「そんなもの、貴女を倒すには必要ない!!私の力のみで貴女を殺すわ!!」


 サクラは何が何でも自身の力のみであたしに勝とうとしているが、甘いわよ。この異世界でそんな甘い考え方では直ぐに死に直結してしまうわ。


「そう。あたしは強化魔法を掛けたままで闘うわ。おっと、卑怯とは言わせないわよ。これはあんたのルールでもなく、剣道大会での試合ではないのだから、ねっ!!」


 そう言ってあたしは斬り結んでいた刀を払うと同時にサクラを吹き飛ばす。

 吹き飛ばされたサクラは壁に激しくぶつかった。


「ッ!?」


 サクラは驚いた顔をしている。


「どうしたの?」


「くっ!?こ、コノーッ!!」


 あたしの言葉が自分をバカにする言葉に聞こえたのか?サクラは、剣を振りかぶって向かって来た。


「何度もやろうともあんたの身体に魔法で肉体強化魔法を掛けていないと意味がないわ!!」


 また同じように吹き飛ばし、壁に激突させる。


「くっ!!どうして………」


「ん?」


 サクラの声が小さくて聞こえなかった。


「どうして!私は貴女にいつも勝てないのよ!!私は幼い頃から剣道に打ち込み、周りからは天才少女と言われたのに!!貴女に出会うまでずっと負けた事がなかったのに!!それなのに!!何故貴女だけにはいつも勝てない!!あんなに血をにじむ程練習をしてきたのに!!なぜ!!なぜなのよ!!」


 サクラは悔しさなのか両手を何度も床に叩きつけている。


 あたしはサクラのその主張に呆れ返っていた。


「あのね?あたしだってね、修行をほぼ毎日しているのよ。地球に居た時もそうよ。あたしよりも強いお兄ぃやがぶり姉ぇを相手に何度も何度も打ちのめされて、この両手も剣ダコを何個何個も作り、それが潰れて血が流れても竹刀を日本刀を毎日振って修行をしているのよ。あんただけが地獄の練習をしているのではないのよ!!他の人達もそうよ!!皆が頂点を目指して練習をしているのよ!!甘ったれた事を言わないで!!」


「煩い!!私が一番なのよ!!私が一番強くなっていないといけないのよ!!舞!!貴女が!!貴女さえ居なかったら!!私は!!私は!!」


 サクラはあたしを睨みつける。


「そうね。本来なら、あたしは地球に、日本に居なかった存在だわ。でもね、今現在あたしはこの世に存在しているのよ。あたしは、あんたの練習してきた事は否定はしないわ。おそらく、あたしに勝つ為に、時間を惜しまず沢山竹刀を握って振り続けていたのでしょうね?でもね、あたしだって、全国剣道大会に出て優勝を目指して沢山修行をしたのよ。その修行を努力を否定する人間が居るなら、誰であろうとあたしは許さいわ!!」


 あたしはそう宣言をして、魔力と闘気を同時に放出した。


○●○


「ッ!?(勝てない!!私はこの女には一生勝てない…………)」


 私の身体は舞の圧力に屈して動けないでいた。日本で試合で闘った舞とは別人のような戦闘力だ。

 私も血をにじむ練習をしてきたつもりだった。しかし、目の前の女は、私以上の練習を積重ていたのが手に取る様に判る。私とは才能と練習量の次元が違い過ぎて、仮に私のスキルを発動したとしても、今の私が勝てる要素がどこにも無いわ。

 私は瞬時にそれを理解した。そして、私はこの女、舞に殺され、糧にされてしまうだろう。

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