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ゆっくりと休む筈が 11

 私達は十分な距離で疾走はしるのを止める。


「このくらいの距離なら十分だろう」


「わかった」


「しかし、1人も轢き殺せなかったわね。それが残念だわ」


 舞が残念がっていた。

 因みに私達はひと汗もかいていない。


「あのな〜?」


 更夜は舞に呆れている。


「ま、私達が殺したら、あの人間達の魂は消滅してしまうからな。まあ、あの人間達は死後は地獄行きだよ。かなりあくどい事をやっているようだ」


「そうなんだ?」

「お姉ぇ?いつ分かったんだ?」


「通り過ぎた時に男達に魔法を掛けた時に分かったんだ」


 魔法を掛けるのは1秒あれば十分だ。


「そうなんだ」


「ああ。男達が所属しているギルドの名前も分かっているよ」


「えっ?アイツらはギルドに所属して居たのかよ?てっきり、盗賊類とばかりだと思っていたが?」


 どうやら、更夜はソイツの事を盗賊だと思っていたようだ。


「アイツらが盗賊類だったら捕まえてその報酬が貰えたがな。残念ながら盗賊類ではなかったよ。だがな、コイツら盗賊と同じの扱いでいいぞ。魔法で分かった事だがな、アイツらは、同業者のギルド員達を襲っては、殺して、自分達の糧にしている屑共だからな」


「「なるほどね(な)」」


 私の一言で2人は火が点いた。


「さて、久しぶりにやるか?私達のイヤ、俺達の戦いをな」


「「うん!!」」


 俺達はヤツらを待ち伏せをする。


 しばらくすると、男達が走って来た。男達は俺達を追いかけて来たようだ。

 馬鹿なヤツらだ。


「よう!待っていたぜ悪人共!お前らような屑共を野放ししているとな、ギルド業界全体に悪影響を及ぼすから捕縛する為に待っていたぜ」


『な、なんだとうテメェー!!』


 俺に威嚇する男達。


「フン!既にネタが割れているんだよ。お前達5人は、他のギルドパーティを襲い、殺し、パーティから獲物を奪い盗り。それを自分達のギルドで換金してその報酬をお前達は糧としている事をな。そして、パーティの女をレイプをして殺すとは非道で残忍な行為だ」


『グヘッヘッヘ。お前もそのうちの一人だよ!』

『残りの男共はさっさと殺してやるからな』

『オレ達を舐めた罰だぜ』

『オレ達に喧嘩を売ったのだからなぁ』

『その落とし前をつけて貰わないとなぁ』


 5人の男達はニタニタと嗤っていた。


「男共?オイ?舞?お前、コイツらに男と思われていたぞ?」


『はぁ?コイツ女なのか!?』


 男共は驚いている。


「コイツらは殺すわ!!お兄ぃ!!良いでしょう?良いわよね!!」


 舞がブチギレていた。まあ、舞は自分の事を男と思われるのが嫌うからな。だったら髪でも伸ばせば良いが、剣道をやっているから、髪を伸ばすと邪魔になるからとショートヘアーにしている。この異世界に来てからも伸ばすが嫌なのかショートヘアーにしている。


「まあ、構わんよ。死んだら死んだで、コイツらの運命だよ」


『な、舐めた事を!!』

『オレ達は全員Cランクだぞ!!』


 と、男達はニヤついている。自分達が上位ランクだと思い込んでいる。


「だからなんだ?俺はXランクだ!!そんな俺にお前らは喧嘩を売ったんだ。死ぬ覚悟は出来ているのだろうな?」


 私が殺気じみた魔力を放出すると、男共は身体を震わせ後ずさりをした。


「お前達はなにをビビっている?俺達はお前達よりも弱く、その俺達に舐められたからこうして俺達を追いかけて来たのだろう?そのお前達がこの俺の魔力にビビってどうするんだ?」


「このあたしを男と見間違えるとは万死に値するわ!!」


 舞は魔力を放出した。


「ノーコメント。一言いうなら、あんたら運が無かったな」


 そう言って更夜も魔力を放出する。


『ッ!?』


 私達の魔力の放出量は1億。

 この程度の魔力量で5人の男達は完全にブルって腰を抜かしていた。



 この光景を見た舞が、


「何?あたし達の魔力であんた達まさか腰を抜かしているの?ププッダッサー。良くこれであたし達に喧嘩を売ってこれたわね?」


 舞が大爆笑をしていた。


「そうだよな?俺達はまだ未成年者なのにさ、揃いも揃って大の大人が俺達の魔力で腰を抜かしているなんてダサすぎるぜ。喧嘩を売る相手を間違っているぜ?オッサン共よ」


 更夜は呆れている。


「そういう事だ。今後はよぉ。良ーーーーく相手を見て喧嘩を売れや。これじゃ、俺達がお前らオッサン共を親父狩りをしているじゃねぇか?あん?コラッ!!」


 俺は腰を抜かしているオッサン共の前でヤンキー座りをしてガンを飛ばした。

 オッサン共は俺達に対して何も反論が出来ないでいた。


「あ〜あ~折角、このオッサン共を殺せると思っていたのにさ〜腰を抜かしてこんなにブルっていたんじゃ殺せないわよね~?ただの弱い者虐めになっちゃうわ」

「そうだよな。オーイ兄貴。コイツら、縛り上げて番所に突き出そうぜ。闘いもならないつまらないオッサン共をよ」

「そうだな。コイツらを縛り上げるか」


 ロープを創造をしてオッサン共を縛り上げて行く。

 転移魔法を使おうとしたら、


「兄貴。兵士達が来ているぞ」


 更夜に呼び止められた。そして、


「キミ達!ここで何をしているのかね?」


 兵士の1人が声を掛けた。


『た、助けてくれー』

『コイツらオレ達を殺そうとしているんだー!!』

『コイツら、オレ達に因縁を付けてこうやって縛り上げて、森の中で殺そうとしているんだー!!』


 と、男共がやって来た兵士達に助けを求めていた。

 コイツら、悪知恵が働くよな。男共はニヤニヤとしている。


 舞と更夜は驚いた表情を見せた後に怒りに満ちていた表情になったが、私が2人を制した。


「そうなのか?」


 兵士が訊ねてきた。


「ええ。()()()()が言った事は本当だよ。()()()()を殺そうとして追いかけて来たのよ」


「なるほどな。者共!!コイツらを連れて行け!!詳しい話は番所で聞く!!」


『はっ!!』


 兵士達は男共を囲み込むと男共が動揺している。


『ど、どういう事だ!?』

『捕まえるのは向こうの筈だろう?』

『オレ達は被害者だぞ!!』


 と、ギャアギャアと騒ぐ。


「黙れ下郎共!!お前達はこの御方を知らぬのか!!この御方は5大貴族の御一人、火のご当主様だ!!そのご当主様が無闇矢鱈とお前達を殺そうとしないだろうが!!お前達がご当主様達にちょっかいを出して返り討ちに遭ったのだろう!!そして、偶然、我々がここを通ったからお前達は我々を利用したのだろうな?」


『なっ!?』


 男達が驚いている。


「で、お前達は、自分達がご当主様達にしようとした事を我々にゲロった」


「そうだろうね。コイツらは、ギルドに所属をしているが、他のギルドパーティを襲って、殺して、獲物を奪い盗り、女がいたらレイプをしてから殺すという卑劣で残忍で非道な奴らだよ。こんな奴らを野放しには出来ない」


「番所で余罪を吐かせます。コイツらを連行をするぞ!!」


『はっ!!』

「ホラ!立て!!」

「さっさと歩け!!」


 兵士達は男達を連行をする。私達も兵士達に付いて行く。どうせ、帰り道が同じだからだ。


「貴方方はどうしてここに?もしかして、ゴブリン狩りですか?」


「はい。我々兵士もゴブリン狩りをしてゴブリン達を間引かないと王都市民達が安全に暮らせませんので」


「そうでしたか」


「ご当主様達も?」


「ええ。勇者に魔物退治の経験をさせたくてね。そして、ついでにギルドの依頼と一緒にゴブリン狩りをやったのですよ」


「ああ、なるほど、そうでしたか。それであのような輩共に出くわしたと?」


「ええ。ヤツらが待ち伏せをしていてね。ヤツらを突っ切ったけどね。ヤツらはとんでもない悪党共と分かったから逆に待ち伏せをして捕縛したのよ。ま、本当は殺そうと思ったけどね。私達の魔力にビビって、腰を抜かしてブルっていたからね。これじゃ、弱い者虐めになるから縛り上げて、番所に突き出そうと思ったら」


「我々が偶然にも通りかかったと」


「そういう事よ。ま、コイツらの命がほんの少しだけ長らえたけどね」


「そうですな。コイツらは、ご当主様達を襲った時点で死刑確定ですからね。それに余罪もたっぷりとありそうだ。ゴブリン達よりもたちが悪いヤツらですね」


 兵士が犯罪者共を見た。そして、王都に着いて、私達は兵士達と別れて自分達のギルドに戻った。

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