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学園祭は片付けるまでが学園祭ですが何やら事件がまた勃発しています。 4

『な、なに!?』

「お、オイ!」


 敵対の2人が驚く。


「なにを驚く?私は少し強いひよっこ剣士だけど?」


 そう言いながら、日本刀を創造させる。


『手品師ですかい?手品師が剣士の真似事をするとはいい度胸でやすよ!!』


 リーダー格の男は、彼女を無視して私に斬り掛かって来るが、私はその剣撃を受け止める。


『なっ!?』


 まさか、自分の剣撃を受け止めるとは思わなったようで、リーダー格の男は驚きの表情を浮かべた。


「うん。良い剣撃だわ。ああ、言い忘れていたわ。私はひよっこ剣士だけどね。ハイスクールで剣の教師もしているのだよ!!フン!!」


 受け止めていた剣をそのまま払うと、リーダー格の男が吹っ飛んだ。


『チッ!このっ!!』


 男は連続で斬り掛かって来るが、全て剣で受け止めた。


「なかなかの太刀筋だ。ミカ姉ぇ達の太刀筋とは違い荒々しいが、勉強になるな」


『ッ!?この何処がひよっこ剣士ですかい?あっしの剣をことごく受け止めて………』


「ホラ、あそこに居るのが、私の師匠だよ。師匠曰く私はまだまだひよっこ剣士で卵の殻と産毛が沢山付いていると言われているのさ」


「その通りですよ。まだまだ甘いですよ。私ならば、既に貴方を斬り伏せていますよ。ま、弟子の教育には貴方は丁度良い教材ですよ」


『なっ!?このあっしを教材扱い………ならば、この弟子を斬り殺して殺る!!』


 激高した男は更に鋭く斬り掛かって来た。


「オイ?アイツは裏の世界では名の知れた一流の殺し屋の剣士だぞ。それを教材扱いって?しかも、あれが何処がひよっこ剣士だよ!?アイツと互角にやり合っていればもう十分な一流剣士だぞ?あんたらの頭はおかしいぞ!!」


「そうでしょうか?では一流は何処のレベルを指して一流と言うのでしょうか?」


「えっ?な、何を言っているんだ?」


「私は聖さんの師匠ですが、私よりも強い御方はいますよ。その御方に比べたら、私は剣士としての腕前は三流以下な剣士に過ぎませんよ。いいえ、御方と私程度の腕前を比べるのも差し出ましい事ですね」


「要するに上には上が居るって事か?そして、アイツも裏の世界では一流と呼ばれているが、あんたらではそれ程の剣士ではないと言うのだな?」


「そうですよ。ですから、私から見れば聖さんはまだまだひよっこ剣士に過ぎませんよ。そしてあの御方から見れば私達の剣技はまさにお遊戯レベルでしょう」


「これでもお遊戯レベルかよ………そんなに強え奴がこの世界には居るのか?」


「ええ、貴女がもしその御方の前に立つだけでも立派ですよ。一目見るだけであっという間に気絶してしまいますし、十分離れていても身体の震えは止まらないでしょうね?」


「そんなにもか!?」


「そうですよ」


「……………(ま、マジか!?だが、良かったぜ。この化け物のヤツらにケンカを売らないでよ。表立って売っていたら、アタシの命がなかったぜ)」


『ぜぃーぜぃーぜぃー…………そんなバカな………こんな小娘とこのあっしが互角なんて…………ギリッ!?』


 男は私を睨みつけるが、息を切らしていた。


「もう終わりかい?」


 私はそう言いながら、トントンと剣で肩と叩く。私は息を切らしていない。


『くっ!!まだまだぁ!!』


「疲労で太刀筋が随分甘くなっているわよ!!」


 斬り返した。


『ッ!?』


「どうやら、ここまでね。結構為になったわ。やはり、他人の剣士と剣を交えると色々と勉強になるわ。ありがとうございました。では、これにて終幕よ。最後に私の技を見せてあげるわ。これは授業料替わりだ!!取っておけ!!」


『あ、あっしを舐めなさんなぁぁぁぁ!!!!』


 男は渾身の太刀筋で斬り掛かって来たが、遅い!!正眼に構えて。


「天劍剣術。弐の型…………九牙閃きゅうがせん!!」


 この技は魔力や気を剣に込めて九つの斬撃を飛ばす技だ。


『なっ!?ざ、斬撃が………ぐわぁーーーー!!』


 斬撃に斬られ、男が倒れるが、息はあった。

 私は男に近付く。


『ハァハァハァ………あんさん………あっしの急所をワザと外して斬りやしたね………とんでもない剣士だ………あっしの方が………ひよっこ剣士でねぇですかい………さあ、あっしにトドメを』


「誰が貴方を殺すと言った?最初に言ったろ?大人しくしていれば痛い目に遭わずにただ眠って貰うと?私達はただ、貴方達を元の世界に戻したかっただけさ」


『…………そうですかい………あっしを生かせて貰うのならば、もっと剣を研いてあんさんにリベンジをしたかったが…………』


「あんたは根っからの殺し屋だな?」


『それしか、あっしには生きる道がございませんので………殺し合って、死ねばここまでの剣士だったという事でやすよ。剣を持っている限りあっしもお姉さん方も修羅の道でやすよ』


「そうね。剣は人斬り道具。たとえ綺麗事を並べても人斬り道具には変わりはないが、こうやって、急所を外せば、私の世界では助かるわよ」


 と、私は男に回復魔法を施すと同時に睡眠魔法も掛けた。


『お姉さん、甘いでやすよ………』


 男はそう言って、眠りに就いた。

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