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学園祭初日 9

「ありがとう。私達の為に怒ってくれて」


「当たり前よ。私達、王家が聖達に依頼をしているのよ。それらが報われないなんて悔しいじゃない!!」


「そうでもないよ。私達の功績はトップである王家の人達にしっかりと評価されているからね。だから、私は5大貴族の一角に成っているのよ。その他雑魚貴族共に評価されていてもなんの価値があるか?」


 私はエリサを慰める。


「そうよね。ごめん、私こそどうかしていたわ」


「……………そう。王族の評価は大事………王族に目をかけて貰わないと出世もしない………聖を陥れる輩共は………絶対に出世しない……これ、更夜に絡んだ女達と同じ運命」


 と、エルフが言った。


「そうですね」


「そうじゃな」


「エルフ、結構マトモな事を言うじゃない」


「はい、驚きました」


「…………当たり前。元女王だったから分かる」


 エルフは胸を張った。その胸を見た無い乳三姉妹が、


「なんかムカつくわね」


「はい、凄く」


「エルフ姉ぇ、胸が巨大過ぎだわ。一体どうしたらあんな胸になれるの?」


 と、嘆いた。


 ○●○


 〜とある屋敷〜


 その屋敷には4人の下級貴族達が集まっていた。


「あの忌々しい小娘をどうにかせんと、我らの出世の道が閉ざされてしまうぞ!!」


「そうだな。何か手を打たなければ我らは下級貴族のままで人生が終わってしまうぞ」


「何か良い手立てはないのか?あの小娘を5大貴族から引き摺り落として、陛下達からも信用を無くす手立ては?」


「あの小娘は、政治が出来ないそこを突けば?」


「バカか?政治が分からないこそ、陛下のご長女テレサ様が小娘の代理人を務めておるのだぞ。そんな事を突けば、我らが自滅するぞ」


 と、一喝した。


「む?そうだったな………」


「あの小娘の後ろには陛下が居る。逆を言えば、陛下無しでは小娘は何も出来ないという事だ」


「そうだったな。貴族の処刑も雑兵にされたのも、陛下の命令だったな?小娘はその間は何もしてはいなかったな」


 と、大いに的外れな事を言っていたが、残りの3人を頷いていた。

 全てにおいて最終決定権は国王にあるという事を忘れているようだ。

 そこに訃報が入った。


「申し上げます!宮殿にてモブザッコー様がお亡くなりになりました」


 と、この屋敷の執事が報告した。


「な、なんだとう!?」

「我らの同志のモブザッコーが?」

「昨日会ったばかりだったが至って元気だったが?」


 信じられないという表情を4人は浮かべた。


「オイ!モブザッコーの死因はなんだ?」


「はい、兵士達の話によれば、モブザッコー様はフレイム様に向けて攻撃を仕掛けて返り討ちに遭い。頭を吹き飛ばされて亡くなったようです」


『なっ!?』


 4人に衝撃が走った。


「あの小娘にモブザッコーが殺されたのか!?」


「そ、そのようでございます………」


「何故、モブザッコーはあの小娘に殺された?」


「は、はい、聴いた話によりますと、本日、モブザッコー様のご令嬢様が、他のご令嬢様達と一緒にフレイム様に無礼な事をしたようです。そこで、モブザッコー様と他の皆様とで、フレイム様に宮殿にて、詫びを入れようとなりました。そうしないと、国王陛下のお耳にお入りになり、モブザッコー様以下、フレイム様に無礼な事を働いた罪で、関わった者の家が潰されると思ったのでしょう。しかし、フレイム様はお許しにならず、モブザッコー様以下全員に罰を与えられましたが、モブザッコー様はその罰に激高して護身用の剣を抜き、フレイム様を殺そうとしましたが、返り討ちに…………」


「なっ、なんと!?あの小娘が本当にモブザッコーを殺したのか?」

「他の者達はどうなったのだ?モブザッコーの仇を討ちをしたのか!!」


「他の皆様は、フレイム様の殺し方に衝撃を受けまして、放心状態になりました。そして、ご令嬢様達は悲鳴を上げて錯乱状態に陥っているとの事です」


「小娘の殺し方だと?」

「火の魔法でモブザッコーを殺したのではないか?」


「違います。なんでも、指一本でモブザッコー様の頭を吹き飛ばしたと」


「なっ!?」と全員が絶句をした。そして、


「あ、あり得ないぞ!?」

「小娘が大の大人のモブザッコーに対して、指一本で頭を吹き飛ばす事は不可能だ!!」

「嘘に決まっている!あのような小娘が指一本でモブザッコーを殺せる筈も無い!おそらく、他の者達にモブザッコーを殺させたのだろう。そして、兵士達に指一本で殺したとホラを吹いたに決まっている!!」

「そ、そうだ!そうに決まっているぞ!なんだ我らはあわやく騙されるところだったぞ」


 と、そう言って決めつけていたが、執事が、


「大変申し上げにくいのですが、立会人が冢宰様でして、冢宰様が嘘に加担することはないかと…………」


『なっ!?』


 執事の話を聴いてまた4人は絶句をした。


「立会人が冢宰!?」

「しかし、冢宰は陛下側だ!強いては、小娘側に近い事になる」

「しかしな、冢宰が小娘の殺しに加担するとは思えないぞ」

「オイ?立会人の冢宰は無事なのか?」


「はい、他の皆様が錯乱状態や放心状態になっておられましたが、冢宰様だけは普通の状態でございましたと聴いております」


 と、答えた。


「ど、どういう事だ?冢宰が普通の状態とは?やはり、冢宰は小娘側で、モブザッコーの殺しに加担したのだな?」

「ああ、それしか考えられないぞ!小娘1人だけで、モブザッコーを殺す事なぞ出来ない!おそらく、冢宰が小娘を助けたのであろうよ。悔しいが小娘の方がモブザッコーよりも地位が上だ。冢宰が小娘を助けるのが当たり前だろうな」

「ああ、小娘を助けなければ陛下に冢宰の地位を剥奪される可能性も有り得るな。そして、小娘がモブザッコーを指一本で殺した事にすれば、我ら貴族が動揺すると浅はかな考えを思いついたのだろうが、そうはいかぬわ!!小娘を必ず火の貴族。イヤ、貴族世界から追い出してやるぞ!!」

「ああ!それを実行に移すまでのは計画を立てなければ」


 と、4人下級貴族達は聖を追い出す為の計画を練っていた。

 それが、自分達が自ら破滅の道を辿っているなぞ知る由もなく。

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