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学園祭初日 1

 私達は、初等部から高等部までの全校学年が第1校庭に一堂に集まった。というか、集まれる場所はここだけだ。どれだけの児童・生徒が居たのか分かるが、兎に角、人数が多過ぎという事が改めて分かった。そして、学園長の話。どの学校も校長の話はムダに長いが、学園長はシンプルだった。


「今日から3日間学園祭じゃ。初日は学園の者のみじゃ、2日目から一般の者が来るでのう。皆の者、学園祭を存分に楽しむが良い。以上じゃ」


 と、開催宣言を言った。ジェーン先生が、


「皆さんは一旦教室に戻って下さい。開始の放送で学園祭が始まります」


 と、フォローをしていた。私達は教室に戻って、ステラ先生の話を聞く。


「良いか!開始から11時00分まではカフェの時間だ。11時00分から14時00分のまではレストラン。14時00分から終わりまではまたカフェの時間だ。聖以外はカフェは30分交代、レストランは1時間で交代だ!交代時間を間違えるなよ。サボったら、反省文だけでは済ませられないからな!」


「はい!」


 クラスメイトが返事をした。そこに放送が、


『これから、学園祭を開始します。皆さん、ルールを守って学園祭を楽しみましょう』


「聞いた通りだ。聖と最初の当番以外は自由時間だ」


 先生がそう言うと、クラスメイトが出て行った。


 そして、残ったクラスメイト6人(男女3人ずつで、レジ係りは1人)は、カフェの準備をしていた。ちなみに男子の服装はウエイター、女子はウエイトレスの格好をしていた。これは、レストランをやるのだから、支給もそれなりの格好が良いとの意見が出たのでそうなった。となると、私もそれなりの格好にとなり、私はコックの格好になっている。


 スイーツ類は私が出したボックス箱の中に3日分はある。


 私はカレーのトッピングの準備をする。厨房は空間を利用をしているので、教室はお茶やスイーツの準備区間を除き、全て客席に使える。


 監視は先生が担当する。やはり、大人が居ないと私達では制御が出来ない場面も出て来ると思う。


「準備は良いな?では、開店をしろ」


 先生の合図で、カフェがオープンすると、待っていた児童や生徒達が入って来る。おそらく、シフォンケーキに釣られて来たと思う。


 空間から様子を見ると順調に流れている。

 私もトッピングの準備作業を急いだ。

 そして、11時になりレストランが始まると、更に客が増える。それを見越して、男女4人ずつ8人体制で臨んだが、現場は混乱状態になっていた。


 堪らず先生が口を出す。


「座っている者を除き、一旦教室から出ろ!お前達2人は急いで整理券を作れ!そこ!慌てるな!落ち着いて後片付けをしろ!机を拭いてから客を呼べ!」


 と、指示を出していた。まあ、初日だから混乱するのも無理がない。実際のカフェでも客の対応で混乱する時もあるからな。


 お昼になると、大行列になっていたようだ。

 どうやら、先に食べた生徒達が言いふらしたらしい。そして、食べてみたいという児童や生徒が並んでいるが、おそらく、全ては捌ききれない。時間があるからだ。私も注文伝票を見ながら作っているが、あまりの多さに魔法で対応している。そうしないと、間に合わない。食器も、全自動食器洗機を2台を使ってフル活用しているが、足りないから、創造魔法で食器を出していた。そんな中。


「委員長!委員長!」


「はーい」


「トッピング全乗せという注文をしている生徒がいるけど?それってありなの?」


 とんでもない注文が入った。まあ、誰かがやらかすと思ったが………。


「一応はありだよ。しかしね?安く抑えているけど、トッピング全て乗せはとんでもない金額になるからね。代金をちゃんと払えるか聞いてみて頂戴。ただのイタズラや冷やかしなら、先生を使ってでも追い出して。こちらは遊びでやっているのではないのだから」


「分かった。聞いてみる」


 他の注文を作っていると。


「委員長!代金は払えるようだ。マジで、全乗せのトッピングを食べたいようだ」


「そう?分かったわ。でも、出来上がるのに時間が掛かるから、承知はしてと言っておいて」


「分かった!」


 大変な注文が来てしまったな。


 特大サイズの大皿を創造し、カレーライスと全てのトッピングを乗せたが、最早、トッピングが主役になっていた。


 魔法で大皿を宙に浮かせて。


「オーイ!全トッピング乗せが出来たよー!3人来てー」


 と、支給係りを呼んだ。


「皿デカッ!?」

「委員長?これ、良く1人で持てたな?」


「魔法に決まっているでしょう?さあ、持って行って」


 そう言うと納得して3人で持って行った。

 後で話を聴くと、注文した生徒は、ぺろりと食べてしまったようで、更に、デザートで、シフォンケーキ、クッキー、ピスケットを注文したと言う。


 そして、「ふうっー食った食った〜他のカフェに行くかー!」と、言って出ていったらしい。

 その生徒の血にサイヤ人のように大食いする異星人の血が入っているようだ。


 そして、14時になり、レストランが終了となった。後片付けをして、私は自由時間に入った。

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