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学園祭準備 1

今日は2話続けて投稿していますので。

 私がリハビリを終えて、久しぶりに学園に登校する。

 教室に入ると、クラスメイトが集まって来る。


「委員長!今日から復帰なの?」

「長い休みだったけど、もう身体はなんともないの?」

「これで、出し物が正式に決められる」


 などと言っていた。


「正式とは?」


「イヤ、委員長がいないとスイーツも決めれなくてね」


「クラスの皆は、どうしてもケーキを作って出しいらしいのよ」


 と、ユカが教えてくれた。


「なるほどね?でも、先生が許可してくれないというところか?」


「そうね。先生は自分達で作れるなら良いぞと言っているわ。私はシフォンケーキが得意だけど、前に言ったけど、お客に出せるようなモノではないわ」


「ならさ、ユカが作ったシフォンケーキをクラスの皆に試食をしてみれば良いんじゃないの?それで、不味かったら、白紙で、美味しかったら、スイーツの一つとして出すというのは」


「えっ!?」


 ユカがビックリしている。まさか、こんな事態になるとは思わなかったのだろう。


「おおっ、それは良い考えだ」


「そうだね。委員長が作ったモノではないからね」


「ユカさん?お願い、シフォンケーキを作ってみてよ」


 と、クラスメイトはユカにお願いしていた。ユカはアタフタとしている。

 そこに、先生がやって来た。


「なんの騒ぎだ」


「先生。実は……………」


 と、生徒の1人が説明をしていた。


「なるほどな。聖の言う通りだな。それにな、仮に不味かったら、聖に教えて貰え」


「えっ?」

「先生?委員長に頼るなって?」


「ああ、言ったな。しかしな、それは聖1人に全てを作らせるなという意味だよ。シフォンケーキも、ユカが知っているのなら、作ってみれば良い。ユカは素人だ。不味い、美味いのは、今は二の次だよ。それをプロの聖がアドバイスをすれば良いだろう。そうすれば、学園祭に出せれるだろう。ようは、クラス全員で協力をしあってスイーツを作れという事だ」


 と、先生はそう説明をした。クラスメイトは先生の説明に納得をした。


「という事だ。ユカ?失敗をしても良い。シフォンケーキを作ってこい」


「分かりました」


 と、ユカが答えた。


「さて、他にスイーツで何かあるか?いい加減スイーツを決めておかないとな。メインメニューは聖に任せる。というか、聖にしか作れないからな」


「分っていますよ。もう既にメインメニューは決めていますよ」


「そうなのか?ま、お前1人だからな、決めるのも早くても驚かないが、残るのは、スイーツのメニューのみだな。お前達でどんな物が作れそうかあげてみろ」


 と言うと、クラスメイトからは、確実に作れるのが、クッキーとビスケットだった。これらは、他のクラスでも絶対に出すメニューだから、差別化を図りたい。

 同じクッキーとビスケットで、他の物を作ると、私が提案した。


「ほう?例えばどんな物だ?」


 先生が質問する。


「はい。ビスケットとビスケットをサンドして、その中身をクリームやジャムなどですね。クッキーは、チョコを混ぜたり、色んな形にしたりすれば良いでしょうね」


「なるほどな?定番のクッキーやビスケットでアレンジをしてみるか?少しは他のクラスとは差別化が出来るか」


「はい。アレンジしただけでも学園祭に出せるスイーツメニューになりますよ」


「そうだな。クラスの全員が出来そうな物だろうな?お前達?どうだ?出来そうか?」


『はい。出来ます』


 と答えた。


「なら、これでスイーツメニューは決定だな。飲み物は、定番のコーヒーや紅茶だな」


 飲み物も決定した。


 その日の夕食。


「聖?どうして、そう言ったの?」


「ん?クラスメイトはどうしてもケーキを入れたがっているからね。シフォンケーキも立派なケーキだし、それに私が作るよりも、ユカが作った方が価値があるよ」


「そうだな。ユカが作った方が良い。だから、私も聖の意見に賛成した。今朝言ったようにだ。美味い、不味いのは二の次だ。ようは、聖達以外でもケーキが作れるという実績だ。ユカが作れば、聖達以外でも作れるという事が証明される」


「そういう事、表面上はシフォンケーキのレシピはユカからの提供となっているからね。シフォンケーキのレシピをクラスに公開しても私的には問題がないのさ」


「あっ!?そういう事なの?」


 ユカも私の意図を理解した。


「そ、ケーキは既に爆発的に人気が博して、レシピの公開なんて、最早出来そうもないよ。でも、枝分かれをしたシフォンケーキなら、出たばかりだからね。クラスメイトに公開しても、店のダメージは少ないのよ」


「そういう事なら、分かったわ。作ってみるわ」


「ありがとう。それにさ、サトルにもユカの手作りケーキを食べさせてあげれば喜ぶわよ」


 私はユカに向けてウィンクをした。


「そ、そうね。美味しく出来たら、サトルにも食べてもらうわ」


 ユカは顔を赤くなりながらもそう答えた。

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