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グランパニの勇者達 1

 僕、神々(かみがみ) しんは、敵国、ファーネリアに来ている。


 僕たちがグランパニ公国に召喚され1ヶ月間は修行をやったが、僕たちはみるみるうちに実力を伸ばし、グランパニ公国では敵無しになり、魔力量はこの世界の人間が保有が出来るとされている5億を超えた魔力量を持つ事が出来たので、グランパニ公国の主上からの命で敵国ファーネリアの国王並びにその王族、そして、邪神たる神聖王を討伐して、僕たちがこのファーネリアの国民達を解放する。これこそ、僕たち、勇者の使命だ。


 僕たちは風の領から入国した。本来ならば、水の領の方が地理的に近いらしいけど、僕たちがグランパニ公国の勇者だとバレないように迂回して風の領から入国した方が良いと言われたので、それに従ったけど、まさか、グランパニ公国の国境から僕たち2人っきりで旅をするとは思わなかった。馬車で近くまで送ってくれると思っていたからだ。


「オイ!シン!何ボサッとしている?さっさと入国するぞ!」


「ああ、ごめん。行くよ」


 僕と一緒に召喚された天川てんかわ 竜雅りゅうがに呼ばれて、慌てて門をくぐった。


 そして、風の領の街を見ると…………。


「意外と街に凄い活気があるな?本当にこのファーネリアという国は邪神に支配されているのかよ?役人の話と聞いていた事と違っているなぁ?」


 と、リュウガが言ったようにグランパニ公国の役人が言っていた情報とは全く違っていた。役人の話では、ファーネリアはグランパニ公国よりも一般人の暮らしは良くないと、一刻も速く国民達を解放しなければ、更に住民達の生活が苦しんでいると。


 しかし、目の当たりをすると、そんな様子がないけど、コレはきっと、旅人に対して活気があるように見せていろとの邪神の洗脳か王の命令を下しているかもしれない。


 僕はリュウガにそう言うと。


「ならば、そこの露店の店主に聴いてみようぜ」


 と言ったので、店主に話を聴いてみると。


『おたくら、旅人かい?この王国は初めてかい?この王国。と言っても、この風の領の領主様は良い方だよ。規則を守れば、自由に商売が出来るからね。えっ?バカ野郎!!神聖王様のことを悪く輩はばちが当たるぞ!!気分が悪い!!商売の邪魔だ!!もう去ってくれ!!兵士達を呼ぶぞ!!』


 と、神聖王を邪神と言うと怒られた。


 僕たちは仕方なく露店から離れた。

 そして、他の人達にも同じように質問をしたが、同じように激怒された。


 そして、誰かが通報したのか兵士達が僕たちを追いかけて来たので、僕たちはここで捕まる訳にもいかずこの街から急いで出て街道を走って逃げた。

 兵士達の姿が見えなくなり、休憩した。

 どうやら、兵士達を撒いたようだ。


「やれやれ、グランパニ公国の人間達と全く言っている事が違うな?ここの連中は邪神の事を逆に尊敬しているぞ。まるで宗教で祀ってある象徴神そのものだぞ」


 リュウガがそう言った。確かにそうだ。


「それだけ、邪神の洗脳が凄いということだよ。やはり、この国は邪神に支配された国なんだよ。僕たちがこの国の住民達の洗脳を解いて解放してあげないと」


 僕はそう結論付けた。


「そうだな。だが、これ以上は騒ぎを起こすような事は止めようぜ。じゃないと、俺達の任務遂行に支障が出るからな」


 リュウガは僕に注意を促した。でも、リュウガの言うとおりだ。道半ばで騒ぎを起こし、兵士達に捕まったら何の意味もないし、兵士達を殺したら、余計に悪循環だ。


「そうだね。僕たちは一刻でも速く、ここの王族と邪神を滅ぼさないといけないからね」


「そうだな」


 と、リュウガは答えた。そして、僕たちは敵国の首都を目指して歩き続けた。グランパニ公国の人達が言っている事が正義で、まずはこの悪の国、ファーネリアの王族を滅ぼし、邪神を倒して、ファーネリアの住民達を解放する事が、勇者である僕の使命だからね。


 ●○●


 ハァー。と、俺、天川竜雅は大きくため息を吐いた。

 神々神とは、昔からの腐れ縁だ。

 魔法陣が神の足下から出た時、やばいと思って逃げようとしたが、神の野郎が俺の腕を掴みやがった。

 そして、俺達は、グランパニ公国という訳が分からない異世界に飛ばされて、グランパニ公国の連中から勇者に仕立て上げられて、ここ、敵国のファーネリアに神と一緒に居る。

 そして、ファーネリアの住民達を見ると、皆、活き活きと生活をしていた事のに驚いた。俺は、グランパニ公国の役人から、ファーネリアの住民達は顔色がグランパニ公国の住民達よりも悪く、邪神の洗脳や王族に命令されて苦しい生活をしていると、聞かされていたが、全く違っているじゃねぇかよ。俺は騙されたと直感した。

 そして、邪神の事とを住民に訊けば、『神聖王様を侮辱するヤツは必ず神罰が降る。邪神と言うなんてとんでもない莫迦やろう共だ!兵士達に突き出してやる!!』とブチギレをされ、兵士達が追いかけて来た。

 しかし、神は、邪神が住民達を洗脳していると未だに言っていたが。しかし、俺はそうとは思わなかった。住民達の目は洗脳をされた目には思わなかった。住民達は、自分の意思で働き、自分の言葉で話していると感じられたからだ。

 俺は、グランパニ公国の連中を疑い始めている。俺達を騙して、ファーネリアという国をただ滅ぼすように画策したのじゃないかと。そして、俺達はただの捨て石じゃないかと。そう思い始めた。

 だから、グランパニ公国のヤツらは、異世界にっぽんからやってきた俺達を上手く利用し、ファーネリアの王族を俺達を使って殺そうとしているのじゃないかと。そう考えると辻褄が合うと思い始めた。

 しかし、神のヤツに俺の考えを言っても無駄だ、ヤツは既にグランパニ公国の連中の言うことを信じきっている。昔から神は、最初に言ったヤツの言葉を信じるクセのようなモノがある。これは完全にすり込みのようなモノだ。だから、後から何を言っても無駄だ。今までは、神々財閥がバックに付いていたから、たとえ神が間違っていたとしても、金の力でねじ伏せることが出来ていたが、ここは神々財閥の力が届かない異世界だ。行動一つでも間違えてしまうと後で取り返しがつかないことになってしまう。俺はこの異世界で自分が生き残る為に全てを見極めていかないとな。たとえ神のヤツを見捨てる事になってもな。

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