表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
512/737

会議の総括と断罪 2

今日も1時間遅れの更新です。ただ、書くのに手間がかかってしまいました。(てへぺろ)

「余に対して、しらを切るつもりか?」


 陛下の声が低い。一瞬、ゾクッとしてしまった。陛下のこんな声を聴いたのは初めてだ。


「い、いえ。め、滅相もございません。しかし、わたくしは真実を述べたまででございます」


 あくまで、真実だと言い張る中年貴族。それをしらを切るというがな。


「そうか?では、フレイムよ!出てくるが良い!」


「はっ」


 陛下に呼ばれて出て来た。


「なっ!?」


 驚く中年貴族。


「フレイムよ。この者の言っている事は真実か?」


「いいえ。全くのデタラメですよ。良く、陛下の御前で嘘八百を言えると呆れを通り越して感心しましたよ」


「嘘を言うな!この小娘が!!陛下!この者こそ、嘘を言っているのです!騙されてはいけません!」


「オイ!お前。この私に貴族の礼儀作法を教えていた。と、陛下に話していたよな?お前が言う貴族の礼儀作法がコレなのか?コレが貴族の礼儀作法なのか?」


「うっ!?そ、それは………だな………」


言葉に詰まる中年貴族。


「さっさと、自分の罪を認めろよ!お前はもう始めっから詰んでいるのだからな!!陛下の御前で嘘八百をならべれば、お前の罪は更に重くなって行くのを気付かないのか?」


「くっ!?………しょ、証拠は?ワシがやったという証拠はどこにあるんだ?え?さあ出して見ろよ!」


 私が相手だと何故か強気になる中年貴族。この状況下においても、まだ、私を軽視しているらしいな。


「ほう?証拠がそんなに見たいのか?ならば、視させてやるよ。じっくりとお前の目で視ろよ!!」


 魔法を使って、映像を映し出した。


「なっ!?な、なんなんだコレは??わ、ワシが居る??」


 映し出された映像に驚いている。


「コレは私が実際に体験したモノを映し出す魔法だ!この魔法は偽造が出来ない。全て私が見たモノを全て嘘偽りもなく映し出す」


「なっ!?なんだとう!?」


「そして、この映像は事前に陛下にお見せした。陛下だけではない。他の4大貴族や冢宰にも見せたぞ」


「なっ!?」


 中年貴族は絶句し、またもや口をパクパクとしていた。そして、映像が終わる。


「コレが証拠だよ。オッサン!これで、陛下に喋った事が嘘八百だと証明出来たな。良かったな?オッサン。お前の罪はかなり重くなってな。嬉しいだろう」


 揶揄してやった。


「これでも、まだ、言い逃れをするのか!!」


 陛下が一括すると、中年貴族は観念して、体全体の力が抜け首が垂れた。


「貴様は、火の貴族、聖・フレイム・山瀬に暴言を吐き、悪態まで吐いた。そして、余に対して虚偽を申告するとは以ての外!!貴様のような者に貴族を名乗る価値は無い!!よって、貴族の地位を剥奪とし、余とフレイムを侮辱した罪で貴様を死罪とする。更に、貴様の一族郎党全て国外追放とする!!連れて行け!!」


『はっ!!』


 中年貴族は2人の親衛隊に抱えられ足を引きずられて、連れて行かれた。


「なんて奴だ。本当にフレイム様が言ったように陛下の御前で、平然と嘘を吐きましたな?」


「ウム、余もこんなにキレたのは久しぶりの事だ。余がなにも知らぬと思って嘘偽りをこんなにも吐き並べたものだ。呆れてモノも言えん」


「ま、行く前にも言いましたが、自身が助かりたいが為にやった事ですが、素直に吐けば、貴族階級を剥奪されて、自身だけの罪になり、少なくとも一族郎党は国外追放にはならなかっただろうのに」


「そうですな………」


 私達は中年貴族の所業に呆れていた。


「陛下。まだ、こういった輩が居るやもしれませんね?」


 あのような貴族はまだまだ居るやもしれない。


「そうだな。もう居ないとは言い切れないな。氷山の一角に過ぎないかもしれんな」


「ならば、見せしめに公開処刑をするしかありません。このような所業をすれば、こういう運命を辿ると他の貴族達にも見せ付けるしかありません」


 隊長がそう進言した。

 人の振り見て我が振り直せか。


「ウム、それはやむをえないな。こういった輩を出さない為にな」


「それを見ても、やる輩はいますがね」


 私はうんざりとした声で言う。こういう悲惨なモノを見ても、まるで自分には関係が無いと思っている人は必ず居る。


「それでも、やらないよりはマシでしょうな。今後、あのような輩が出た度に公開処刑をやり、それによって貴族の引き締めにもなりましょう」


「そうですね。でも、あまりやり過ぎも良くはないでしょうね。やり過ぎると、恐怖政治と誤解を招くおそれがありますので」


「そう言われればそうですな。恐怖で縛り付けるのも良くありませんな」


「ウム、その通りだな。世間全体の状況バランスが大事になるが、そのバランスを取るが難しいのでな」


「そうですな。世間全体の状況バランスは常にバラバラですから、時によっては、やり過ぎてもいけない、少な過ぎてもいけない場合がありますからな」


「ウム」


「まあ、その時の状況次第によってとしか言いようがありませんね」


「ウム」


 一族郎党は、中年貴族が拘束された翌日に強制国外追放にされ、元中年貴族は公開処刑にされた。処刑をされる前に罪状をしっかりと読み上げられると、見学者の一般人達や貴族達からひどいバッシングを受けてから処刑された。

作品が気に入ってくれたならブックマークや下にある★★★★★の評価やいいねの応援をお願いします。

作者の創作のモチベーションに繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ