舞の想い、ユカの想い 3
「だけどさ、舞がお兄ちゃんが好きな気持ちは分かるわよ。私達もお姉ちゃんを自分の方に振り向かせたいからね、いろんな事をやっているからね。でさ、ユカはどうなのよ?お兄ちゃんと一緒になりたいのでしょう?」
マリアはそう聞いてきた。
「私は……………出来れば、サトルと一緒になりたいと思っているわ。だけど、サトルはどう思っているの?私はサトルの意見を聞きたいわ」
「俺は、舞やユカが俺の事を好きでいてくれた事を嬉しく思う。前世の時は2人を妹と幼なじみとしか見ていなかったし、俺も先公共の事があって、恋愛をしている余裕もなかった。だが、今、俺を好いてくれている人が3人も居る。俺は舞やユカ、この場に居ないメアリーを大切にしたい。それには、姉貴が言ったように皆で話し合わないといけない」
と、サトルはそう話した。
「そうね。そのメアリーという子は幾つなの?」
「ああ、18歳だな」
「私達よりも年上なのね?」
「ああ、俺が転生して、道に迷って、倒れている所で助けてもらったんだよ。それから、大道芸人として一緒に旅をしているんだ」
「そうだったのね」
「お兄ぃの命の恩人なんだ」
「そうだな」
「分かったわ。私達もそのメアリーさんに会わないと、この話は先に続かないわね?メアリーさん本人がどう思っているかを聞いてみないと」
「そうだな。4人で話し合わないと進まないな」
「ねぇ?メアリーさんはお兄ぃにとっては良い人なの?」
「ああ。それに一座の花形だしな。ま、メアリーには俺から話すよ。そして、日程が決まったら言うが、話場所は姉貴の空間だな。あそこなら、俺達全員が顔を合わせる事が出来るし、現実時間で短時間で済ませられるから、学校や芸の時間には支障は無いだろうよ」
「そうだな。空間の方が誰にも聞かれずに話しやすいだろうよ」
「ああ」
それから、数日後にサトル達4人は私の空間で顔合わせと話し合いがもたれた。
「ここの部屋には誰も入れないし、私を含めて誰も聞かないから、4人で納得するまで話し合えば良いよ。それじゃあ」
そう言って姉貴は部屋から出て行った。
「紹介するよ」
と、共通の俺が3人の紹介をした。
「ヤジリの妹に幼なじみねぇ?妹の方は事前に来るとヤジリから聴いていたけど、幼なじみまで来るとは聴いていなかったわね」
「仕方ないだろう。ユカは両親に捨てられてしまったのだから、帰る場所もなかったんだよ」
「ヤジリが居た世界でもそういうのがあるのね?ヤジリから聴いた話だと、かなり豊かな国だと聴いていたわ」
「それは全体的を見たらの話さ。中にはユカのような不幸な人間達も数多く居るよ」
「そうなのね?で、貴女達もヤジリが好きなのね?」
メアリーはストレートにユカ達に聞いてきた。
2人は頷いた。
「そう。で、貴女達は将来はどうするの?知っての通りヤジリは大道芸人として、私達と旅をしているわ。貴女達は、ヤジリと一緒になりたいのなら、貴女達も大道芸人にならないといけないわよ?」
「その前に、サトルは、将来、ずっとその大道芸人をやって行く意思はあるの?もし、私達と一緒になって、子供も最低でも3人は生まれるわ。その大道芸人の稼ぎで、子供達を養っていけるの?」
ユカはそう質問して来た。ユカの質問は、いかにも、現代日本風らしい質問だ。
「確かにな。将来ずっと俺達が大道芸人をやって行けるかは分からないし、それで子供達を養っていけるかも分からないな」
「ヤジリ!?」
俺がそう答えると、メアリーが非難の声を上げる。
「まあ、聞いてくれ。これは現実問題なんだ。【今】は俺達は大道芸人をやっているが、団長達が年で病気などで動けなくなったら、大道芸人をやっていけれなくなるんだ。それに、ずっとやって来られたとしても、俺達2人っきりだ。やはり、他の人を雇い入れないとやっていけれなくなる。ユカが言っているのはこういう事態でも、ちゃんと大道芸人を続けていけて、なおかつ、団長達や生まれて来るだろう子供達をしっかりと養えるのか?を聞いてきたんだ」
「あっ!?」
メアリーも分かったようだ。
「そうよ。私は実際に起きる問題を言っているのよ。サトルが言うように、【今】は大丈夫だけど、それが5年後や10年後、更にそれ以降がどうなっているのかを考えていかないといけないのよ。それは、私や舞さんがサトルと一緒にならなくても、あなた達に必ず起こる事なのよ」
「……………」
メアリーは黙ってしまった。おそらく、メアリーはユカ達のマウントを取りたかったが、ユカに返り討ちにされた状態なのだろう。
「将来の話はまた今度にしましょう?今、あーだこーだと言っても仕方ない事だから。そして、私達は、サトルをお互いに愛して恋人同士で良いわね?そして、私達もお互いに理解しあうという事で良いわね?定期的にこの空間で会ってもっと話をしましょう。まだ、私達は今が初めて会ったばかりで良くお互いを知らないからね」
ユカがそう提案した。
メアリーと舞はそれを承諾した。そして、初めての話し合いが終わった。
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