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聖を嵌めたヤツは? 8

 先公が語る。


「お前を、イヤ、お前達を嵌めた犯人は、神々グループだ!真犯人は神々財閥の総帥なんだ。その総帥が、合成写真を使用して、お前達があたかもシティーホテルから肩を寄せ合いながら出て行く写真を作ったとオレは校長から聴いた!!」


 先公は自分の命が欲しいから必死になって話していた。


「なるほど、全ての元凶は神々財閥グループの犯行だったのですか?どうりで、我々が調べても尻尾をつかめなかったのですね」


「がぶり姉ぇ、知っているの?」


「はい、山瀬グループの()()のライバル企業グループ会社のうちの一社ですよ。しかし、聖さん達もご存知のように山瀬グループの企業業績は、日本おろか世界ナンバーワンの業績です。()()()()()()()()に付けている神々財閥グループなんて話にならない位ですよ」


 と、説明をしてくれた。これで分かった。


「チッ!そう言うことかよ!ならば、実にくだらない事をテメェーら先公と神々グループはやらかしてくれたなぁ!!」


「ああ、そうだな」


「なに!?」


 私達の話を聴いて先公が驚いていた。


「いいか!俺達はな、山瀬グループとは何も関係なく、日常生活をしていたんだよ。勿論、俺達の親が山瀬グループの社長だなんて当時は全く知らなかった」


「俺達は海外担当の部長と親から聴かされていたのだからな。社長と分かったのはこの世界に来てからの話だ」


「な、なに!?本当なのか!?子供が親の事を知らないなんて有り得ないぞ………」


 先公は更に絶句していた。


「本当ですよ。当時、聖さん達は山瀬グループの内情は知りませんよ。ご両親も普段から家にいませんのでね。そして、聖さん達は山瀬グループとは全く無関係な暮らしをしていましたよ。なんと言っても、山瀬グループの社長の跡継ぎはいませんのでね。ずっと、今の社長が永久に経営しているグループ企業ですからね」


「俺達の父親が永遠に社長をやっている会社を俺達がどうやったら継げるんだ?」


「な、なにをバカな事を言っているんだ!人間、誰しも老いがある!そんなのは絶対に不可能な話だ!!」


「人間ならばの話でしょう?ここに居る、聖さん達や私達、社長が人間ではなかったとしたら?」


 ミカ姉ぇがそう言った。


「な、なに!山瀬達が人間ではないだと?ハン!馬鹿も休み休み言え!そんな話があるか!誰が信じるか!!」


 先公は否定する。


「いいか、よく聴けや!ミカ姉ぇが言ったように俺達は人間ではないんだよ。いうならば、人外だよ。俺達はな!テメェーみたいなちっぽけな人間ではない!たとえ肉体が死んでも、テメェーよりも寿命が永遠にあるんだよ。理由はどうあれ、人外である俺達にテメェーら先公共はケンカを売ったんだ。それなりに覚悟しろや」


 私達は先公を睨みつける。


「なっ!?じ、人外だとう?そんなデタラメを信じるものか!」


「デタラメではありませんよ」

「私達をよく見なさい!」


 ミカ姉ぇ達は背中に24枚の翼を広げ、頭に輪を出現させた。


「なっ!?まさか?て、天使だとう?天使が存在していたのか!?」


 先公はミカ姉ぇ達を指差しているが、その指が、イヤ体全体が震えていた。


「そうです!そして、私達は聖さん達のしもべです」


「聖さん達は、私達より更に高い位の存在ですよ。本来ならばお前のような薄汚い人間にけして逢えない存在です」


「なっ!?そんなバカな…………」


「テメェーが信じようと信じまいとどうでも良いんだよ。事実は、テメェーらは、人外である俺達を敵に回したという真実だけだ!」


「そんな……………オレ達、オレ達教師全員は、神々グループに脅迫されいたんだ。拒否すればオレ達は勿論の事、家族全員や親戚の命が無いと。そして、貶めて、お前が不良になった、成績が落ちたと報告しても『まだまだ甘い!もっと貶めろ』と校長経由から報告を受け、更に電話越しで『家族や親戚の全員の命がどうなってもいいのか?』と、脅迫され、オレ達教師は()()()()お前を貶めたんだよ!!」


「ほう?()()()()。か?ならば、あのテストで大学レベルの問題や高校レベルの問題もそうなのか?あれも()()()()テメェーはやったのか?」


「そうだ!!お前はテストの中で一番難しい問題しかやらなかったからそれで出したんだ!」


「そりゃあウソだな!テメェーのそのくだらないプライドの為にやった事だろう?テメェーは、神々グループに脅迫されたのを理由に独自で俺達を更に貶めてやろうと考えた。しかも、学年全体のテストを使ってだ。たったの1問しか答えを書かない俺達に対して、大学レベル問題や高校レベル問題を出して、答案解説で『山瀬ぇ?こんな簡単な問題も答えられなかったかぁ?んー?それはそうだよなぁ?お前は、授業中にオレ達教師の話を聴いていなかったからなぁ?アッハハハ』と、そう言うつもりで作ったのだろう?馬鹿丸出しと言うしか言いようがないな!!」


「なっ!?くっ!?……………オレはオレはな!!貴様の、そうだ!貴様のセイで、世間を騒がせた責任で教育委員会から一年間の減給処分を受けたんだぞ!」


 減給処分、3ヶ月ではなく1年か?それはざまぁだな。


「はぁ?何またもや馬鹿丸出しな事を言っているんだよ。被害者は()()()()だぞ。加害者側のテメェーが言う言葉じゃあねぇーよ。そんなのは自業自得だ!」


「そうだな。それにあんなテストを後先考えずに作って出すテメェーが悪いんだよ。それにあんな問題類を誰がやるかよ。当時、俺達はまだ中学生だぞ。授業おろか誰も習った事もいない問題を出すテメェーが1番悪いんだよ!それを自分でやっておいて、なに被害者面しているんだ?テメェーはそれでも教師か?」


「くっ!?」


 先公は言葉を失った。

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