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勇者召喚 14

「なっ!?ガブリエル!!そんなわがままは許しませんよ。それに、聖、貴女にはミカエルが居るじゃないの!!貴女の秘書をさせるのならばミカエルにしなさい。ミカエルだって、嘗てはレイナの秘書をやっていたでしょう」


 母さんは猛反対をしている。確かにミカ姉ぇはレイナの秘書をやっていたが………。


「それがダメなのよ。ミカ姉ぇは使い魔だからね。使い魔はどうしても制限があるからさ嘗てのように秘書が出来ないのよ。その点、使い魔ではないがぶり姉ぇは制限なく自由に出来るし、信頼度抜群だからね。だから、こうして頼んでいるのよ。それにここの家事も私一人では大変だよ。もう大家族だからさ。ここに何人居ると思っているの?」


 そう、ミカ姉ぇは私の使い魔になった為に、使い魔としての行動制限が掛かってしまった。だから、秘書としての仕事が上手く出来なかった。いくら、熾天使でも、使い魔の制限には逆らえなかった。コレは神であるヒルドさんも一緒だった。


「そうか、分かった。お前達の好きにしたらいい」


「父さん!?」


 抗議の声が上がる。


「母さん?母さんも分かっているだろう?俺達がガブリエルを無理やり神界に連れ帰ってもガブリエルはマトモに機能しごとしない。ならば、ここに残った方が良いだろう。神聖王として命じる!ガブリエルよ聖が必要無いと言うまでここに残るが良い」


「ハァー。父さんならまだ文句が言えたけどね。神聖王には私も文句が言えないわ。ガブリエル、聞いての通りです。子供達を引き続き頼みましたよ」


「はい。お任せ下さい」


「良かった~がぶり姉ぇが居なくなったらどうしようと思ったわ」


「ああ。俺もだ」


「それにがぶり姉ぇにはまだまだいろんな事を教えて貰わないとな」


 3人が言う。


「あなた達はどれだけガブリエルに依存しているの」


 母さんが呆れていた。


「当たり前でしょう。母さん達が居なかったのだから、頼るのはがぶり姉ぇしか居なかったのよ」


「それはそうだけどね」


「こればかりは仕方ないな」


 母さんと父さんは諦めムードだった。


 そして、私達、家族は一晩この部屋で一緒に過ごした。


 ○●○


 私、ユカは、聖の義理の両親の家に来ています。そして、聖の義理の妹?というよりも私と同じ年のマリアさんに家の案内をしてもらっている所です。


「で、ここの部屋が私とお姉ちゃんの部屋だよ。元々、私一人部屋だったけどね。やっぱり、お姉ちゃんと一緒に寝たいから同じ部屋にしたのよ」


 と、マリアさんはにこにこ顔で私に話してくれたのですが…………。


「聖の前世は男でしょう?なのに一緒に寝ているって?」


「そうだよ。でもね、お姉ちゃんは、一緒に寝ていてもね何もして来ないのよ。それに一緒に寝ているとね安心して朝まで寝ていられるのよ」


「そうなの?」


「うん!やっぱり、お姉ちゃんが神様だからかな?一緒に寝ているとね癒されるからもうお姉ちゃん無しじゃあ寝れないのよね」


「聖にそんな効果があるの?」


 驚いたわ。聖にそんな効果があったなんて…………抱き枕かしら?


「そうだよ。まあ、私の他にリクとエルフも一緒に寝ているけどね」


「4人で毎晩同じベッドで寝ているの?それってキングサイズのベッド?」


 おそるおそる聴いてみた。キングサイズのベッドなんて日本でもけっこうな値段がすると記録があったから。この世界でもかなりの金額になる筈だわ。


「そうだよ。お姉ちゃんが魔法で出してくれたのよ」


「ま、魔法!?」


 予想外の回答にびっくりした。


「聖って、魔法を使って物が出せられるの?」


「うん、そうだよ。お姉ちゃんの魔法は凄いんだ、そのおかげで私達の生活がけっこう楽になっているのよ。それに一度出したらお姉ちゃんしか消えないしね」


「お金要らずね。聖の魔法ってとんでもないわ」


 聖に頼めば、必要な道具が魔法で創れるなんて、聖がとんでもなく凄い魔法使いだと分かるわ。


「そうだけどね。でも、この世界に存在している物はちゃんと買っているわよ。お姉ちゃんが言うには魔法で全ての物を創ったら、それだけ、経済が回らなくなるって。だから、この世界に存在しない物や私達に必要な物以外は創らないって言っていたわ」


「そうなのね?聖もそれが分かっているのね?」


 聖はこの世界で自分の本当の能力を解放しているわ。マリアさんの話を聞くだけでも日本に居る時よりも生き生きしているように思える。こういうのは不謹慎にあたるけど、聖が死んでこの世界に聖が転生して良かったと思うわ。


 そして、マリアさんの案内が終わり、ファルコンさんが経営しているカフェに行く。


「久しぶりね?伊勢君」


 元同級生の伊勢リョウタに再会した。


「柏原………お前が勇者なのか?」


 伊勢君は動揺していた。伊勢君の事は聖達から聴いている。


「そうみたいね。でも、私は勇者の器でもないわ。勇者は弟の更夜君が引き受けてくれるみたいなの」


「そうか?で?今後柏原はどうするつもりだ?」


「私もこの世界に残るわ。そして、聖達と同じ学園に通う事になったわ」


「そ、そうなのか?」


「ええ、聖達の話によれば、私に魔力があるんだって、その魔力を制御方法を覚える為に学園に通う必要があるようなのよ」


「ま、魔力!?柏原には魔力があるのか?じゃ、じゃあ?聖達みたいに魔法を使えるのか?」


「いいえ、今は使えないみたいなのよ。その使い方も分からないから学園に通うのよ」


「そうなのか………俺は、魔力がないから………少し柏原が羨ましく思う」


 伊勢君は寂しく言った。伊勢君は体に魔力を宿せないので魔法を使う事が出来ないそうだ。だから、魔力を宿せる私を羨ましいのだろう。しかし、私は不安だった。聖達が居るとはいえ、私は上手く魔法を使えるのだろうかと。

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