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S組のテンサイ IF 聖対アルクェイド 1

「聖や。おぬしらの手合わせならば、おぬしの空間でやってみたらええ」


 学園長のこの余計な一言で、私とアルクェイドが私の空間で手合わせをやることになった。立会人は、言い出しっぺの学園長とジェーン先生だ。


「ここが貴女の空間?真っ白だわ」


 アルクェイドは私の空間を見回しそう言った。


「ここで朝練をやっている。真っ白のは風景を創っても意味がないからだよ」


「そうなのね。あら?誰か来たわ」


 アルクェイドの視線を追いかけるとサトルが空間に入っていた。


「よっ姉貴。こんな時間に空間に居るなんて一体どうしたんだ?」


「フン。このじいさんが、ここに居るヴァンパイアと闘えと言うもんでな。だから、居るんだよ」


「ワシのせいか」


「誰が見てもそうだよ!!」


「確かにそうですが」


私の言葉にジェーン先生も同意する。


「えっ!?ヴァ、ヴァンパイア?まじでか!!」


 サトルは驚いた表情をしてまじまじとアルクェイドを見ていた。サトルにとっては、ヴァンパイア(そっちの方)が気になるな。


「聞いて驚け。彼女の名前はアルクェイド・アルカードだ」


「なっ!?ヴァンパイアそのものじゃねぇか!?」


 サトルも知っているので更に驚いていた。


「えっ?貴方も私の名前で私の正体が分かるんだ?」


 アルクェイドは驚いた。私とサトルに名前だけで、正体を看破されたから。


「ああ、貴女の名前は、ヴァンパイアの中では結構有名な名前だからな。姉貴も言っていなかったのか?」


「言っていたわ。それに姉貴って、彼女の事?」


 アルクェイドは私とサトルを交互に見ていた。


「ああ、俺は弟のサトルだ。俺は旅の大道芸人でさ、学園には通ってはいないんだよ。で、ここに来たのは芸の稽古をする為さ」


「そうなの?でも、貴方は彼女の近くにはいなかったわよ?どうして入って来られたの?」


「それは、姉貴が許可した人間ならどこからでも自由にこの空間に入れるのさ、だから、俺はここにいるんだ。そう言えば、闘うのだろう?俺は邪魔にならない場所まで移動するよ。じゃあまたな」


「ああ」


 サトルはすたすたと裏側まで歩いて行く。


「彼はどこまで行くの?」


「ああ、この裏側まで行くつもりだよ。じゃ、やろうか?はっきり言ってやりたくはないがな」


「私は貴女と闘ってみたかったわ」


 そう言いながら私達は間合いを取り構えた。


「「はっ!!」」


 掛け声共に組み合い素での力比べをするが、やはり、力の大妖と呼ばれるだけあってアルクェイドの方が力は圧倒的に上だ。押し負けている。


「この私に力比べを挑むなんて無謀だわよ!!」


 アルクェイドは力で私を放り投げる。


 私は体勢を取り着地する。


「凄い体幹ね?」


「まあな。やはり力では敵わないか」


「当たり前でしょう。ヴァンパイアにそれも私に力で敵う人間が居る訳がないわよ。居たらそれはとんでもない化け物だわ」


力比べに勝ったら、【とんでもない生命体(アルクェイド)】から【とんでもない化け物】という勲章が送られそうだな。


「それは言えているな。ならば、私の間合いで闘うか。フン!!」


 魔力を上昇させる。


「と、とんでもない魔力量だわね?魔力だけを感じ取ると貴女本当に人間なの?と思ってしまうわよ。私も本気を出すわ」


 そうは言いつつもアルクェイドも魔力と妖気を放出した。


「こ、これはとんでもない力量じゃ!」


「そうですが、お互いの力量は分かり切っている筈ですよ」


 立会人の学園長とジェーン先生がそう話している。アルクェイドの力量は学園長にとっては予想外だったのか?


「くらいなさい!」


 同時に魔法攻撃を仕掛ける。私達の魔法攻撃は互角の威力でお互いの魔法が打ち消される。


「どんどん行くわよ!」


 アルクェイドは魔法攻撃を次々と撃って来るが、


「ああ、言い忘れていたよ。私に魔法攻撃は一切通じない。喰えムラマサ!」


 魔道武器・ムラマサを取り出しアルクェイドの魔法攻撃をムラマサに吸収させる。


「えっ!?う、ウソ………わ、私の魔法を吸収した………の?」


 信じられない表情をしていた。


「な、なんと!?」


「4月に創った聖さんの魔道武器は魔法攻撃を吸収する能力を持っていたとは驚きです」


 立会人2人も驚きの表情を見せていた。


「ウム。となると、アルクェイドは魔法を封じられたと同じになるのう」


「そうですね。創ってみないと分からないとは言え、とんでもない魔道武器を創りましたよ」


「ウム………」


「くっ!?私は接近戦ね。まあ、私にしたらそっちの方がやりやすいわ!!」


 アルクェイドは私に向かって高速移動をするが、


「私は魔法で遠距離攻撃だよ!!」


 サンダーボール、ファイヤーボール、ウォーターボールを各100個ずつ。合計300個を一斉に出す。


 それを見たアルクェイドは移動を止めて。


「なっ!?こ、こんなにも魔法攻撃を一斉に出せるの!?」


「言った筈だ!私は超越者だとな!行け!」


 一斉にアルクェイドに襲いかかる。


「くっ。な、舐めないで!!こんなもの!!」


 アルクェイドも魔法攻撃で対抗するが甘い!


「ブレイク!!」


 私がそう言うとボールの中からアローやランスがアルクェイドを目掛けて無数に出てくる。


「う、ウソでしょう!?あ、ありぇ……くっ。キャアアアアーーーー!!!!」


 アルクェイドにとっては完全なる不意打ちだった。アルクェイドの体に私の魔法攻撃が当たり続けていた。

アルクェイドの能力は、作者が知りうるヴァンパイアの能力と作者のオリジナルを詰め込んでいます。


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※家庭の諸事情よりしばらく間不定期更新です。

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