表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
472/737

S組のテンサイ 8

「聖やアルクェイドと戦ってはくれぬか?」


「なっ!?」


 学園長の要請に驚く。


「言うたじゃろう?アルクェイドの能力を知りたいと?この際じゃ。出来る限りの能力を知っておこうとのう」


「だから、()がアルクェイドの相手をしろか?」ジロリッ


 学園長を睨み付ける。学園長の意図を察知して俺はキレかかっていた。手合わせなんてやりたくはないからだ。俺は自分の正体を易々と明かしたくはない。


「そうじゃよ。聖、おぬししかアルクェイドの相手を務まらぬじゃろう?それにアルクェイド自身もおぬしと手合わせを希望しておるしのう」


「やりたくはないと言った筈だ」


 きっぱりと断る。


「あら、どうして?」


 アルクェイドが聞いてくる。


「第一に貴女とやる理由はない。2番目、私も貴女と同じで、自分の真の力を隠して生活をしている。3番目、最も重要な事だ面倒くさい」


「最も重要な事が面倒くさいって?」


 アルクェイドが呆れているが、それどころではないんだよ。


「そうだよ。おそらく、貴女は手合わせではすまされなくなり、()との戦いにのめり込んで双方共に怪我だけでは済まないという事よ」


 だからこそ、面倒くさいのだ。それと、私が私と言っているのはアルクェイドに対して怒っている訳でもないからだ。


「なっ!?そこまで貴女は強いと言うの?貴女は人間だから、やるのなら5割弱の力でと思っていたけど………」


「私は超越者だよ」


「超越者?人間のレベルを超えた人間という事?」


「そうだよ。そんな私とヴァンパイアである貴女が手合わせとはいえ闘えばどうなるか?それが分からない貴女ではない筈だ!!」


 まともにやれば、こんな学園はものの見事に更地になる。そして、私達の力は白日の下に晒されてしまう。


「うっ!?た、確かにそれはやばいわね………」


 どうやら、アルクェイドも私と同じ考えにたどり着いたようだ。


「ウム、確かにおぬしらが、闘えば、周りの被害が甚大じゃな。しかしのう。聖には空間があるじゃろう?そこで闘えば良いではないか?」


 と、学園長が余計な事を言う。


「学園長!!」


 ジェーン先生が非難の声をあげる。分かっているうえであえて言わなかった。


「余計な事を言わない!!先ほどから言っているだろう?俺はアルクェイドとやりたくはないとな?」


 威嚇と警告の為、約7億の魔力を発した。


「ッ!?」


 俺の魔力に中てられた学園長の顔から油汗が出てきている。更に、


「じいさん?いい加減にしろや。アルクェイドの実力は俺が闘わなくても分かっているだろう?宇宙空間でも生きられる時点で、人間ではどうしょうもない存在とな」


 俺があれだけ説明をしているにもかかわらずにまだぶつけようとする。

 何を思ってそう言っているのかその意図が分からない。


「そうですよ学園長。こればかりは私も聖さんと同意見です。アルクェイドさんと聖さんが闘えば、最悪は双方が無事ではすまされなくなります。アルクェイドさんの能力を把握するどころではないですよ」


 先生も私達と朝練をやっているから、私の実力を把握しているので言える。先生の話を聞いて、学園長はどうしても、アルクェイドの能力を知りたいようだ。


「うっ…………わ、悪かった」


 学園長は俺達に謝罪した。


「でも、お手合わせしたかったわ。貴女、本当に強いわね。とんでもない魔力量だわ。この魔力量は、ヴァンパイアでもなかったから超越者と言えるレベルだわ」


 アルクェイドが納得した様子だったが、アルクェイドを創ったヴァンパイア達の魔力量はそれほど無かったのか?この世界のエルフ族と同等の魔力量か?


「フン。この程度の魔力量はまだ序の口さ。こんなのは本気の魔力量ではないよ」


「えっ?そうなの?これ以上の魔力量があるの?」


「そうだ。私の魔力量の数値化は出来ない。というよりか、この世界では私の魔力量の数値が測れない。もし測れたとしても、それは天文学的の数値になるだろうからだ。そんな数値を実際にみたら相手は絶望しかないだろうね」


 私が本気の魔力量を出したら、敵の人間は、頭の情報処理が追い付かずに理解しがたい状況に陥って、その現実逃避をする為に精神が異常をきたすな。


「なっ!?そんなにも………?あ、貴女は一体何者なのよ?というよりも貴女は本当に人間なの?私と同じく人外でしょう!!」


 アルクェイドは酷く動揺していた。でも、知らないとは言え神を捕まえて人外はないよな?


「もちろん、私は人間さ。ただ魔力量が異常に多いだけさ。心臓や首を斬られれば、ちゃんと死ぬよ」


「そうなのね?魔力量が多くても人間には変わりないのね?」


「そうだよ」


「分かったわ。私としたら、貴女と一戦交えたかったけど、諦めるわ。貴女は私とはやりたくはないですものね。そんな貴女とやっても私もつまらないだけだから」


 アルクェイドは完全に諦めてくれた。


 そして、私達は、当初の賞状を授与された。学園は数日後には終業式をやり長期休みに入る。

これで、S組のテンサイ編は終わりですが、ifで、聖対アルクェイドの闘いを書きます。


作品が気に入ってくれたならブックマークや下にある★★★★★の評価やいいねの応援をお願いします。

作者の創作のモチベーションに繋がります。


※家庭の諸事情でしばらくの間不定期更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ