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S組のテンサイ 1

昨日は予約を間違えて2話投稿してしまいました。慌てて書きました。

 就任式から半月後。 


 学園では、1学期の期末試験が始まった。

 期末試験の内容は学科試験と実技試験だ。

 学科試験は地球と同じく。実技試験は学年ごとの生徒の戦闘力を測る試験だ。


 で、


 私、マリア、リク、エルフの4人は実技の試験は免除されていた。

 え?その理由?分かるでしょう。

 私達、4人は魔力量や戦闘力が一般生徒よりもハンパなく強いから相手にならないし、瞬殺が目に見えているから学園長から()()()()()が出された。

 おそらく私達4人は実技試験は在学中はやらないだろうね。

 ということで、実技試験は見学に。


 私達はグランドで繰り広げている生徒達の実技試験を高い場所から見学をしているのだが………。


「実技試験が免除されたのは良かったけど」


 マリアは退屈そうに生徒の戦いを観ている。


「…………………本当ヒマ」


 エルフは大あくびした。


「私はこの実技試験を楽しみにしていましたよ。なのに何故?何故免除なのですか!?」


 納得ができないリクは怒っていた。


「仕方ないでしょう?私達は強過ぎて他の生徒達の相手にならないのだからね?」


 私はリクを慰めている。


「だけどもエリサは免除されていませんよ。こうして出ていますが!」


 リクはどうしても実技試験をやりたいようだね。


「エリサの魔力量は私達よりもまだ低いのよ」


「マリアの言う通りよ。それにエリサは発展途上なのよ」


 私達と一緒に朝練をやっているが、私達と比べて魔力量は低いが、この学年では、トップクラスだ。実技試験はエリサがトップを穫れる位置にいる。


「……………発展途上は聖達も同じ」


「そうですよ!エルフの言う通りです」


 エルフが余計な事を言ったおかげで、リクが息巻いていた。


「リクが闘いたいのは判るけどね?私達が仮に出ても瞬殺で闘った気分にならないわよ?なら、こうして観ていた方が良いわよ」


「私もそう思うわ。他の生徒達は、私でさえ相手にもならないわ。ま、ちょっと前までは思いもよらなかったけどね?これもお姉ちゃんのおかげだわ♪」


 マリアはご機嫌でそう言った。


「それもそうですね」


 リクは漸く納得した。


「……………聖が居たおかげで私の居場所も見つけたもの事実………聖に出会わなかったら、私の人生は判らなかった」


 と、エルフがいきなりそんな事を言い出した。何か思うところがあったのか?


「私だってそうよ。貴女達と出会って良かったわ」


 と、私はそう返した。そこに、


「ソコの見学者4人!私語厳禁だ!」


 ステラ先生がやって来て、私達を注意した。


「暇ですよ!」


「喋っていないと退屈です!」


 リクとマリアが抗議した。


「ほう?私に逆らうとは良い度胸だな!」


 ステラ先生の体から魔力が放出されるが、マリアとリクは、


「なら、先生が私達の相手をして下さい!」


「あ、それは良い考えですね?相手をして下さい」


 2人してとんでもない事を言い出す。朝練でも先生は私達を相手にはしない。もっぱら、ママかジェーン先生や兄さん、偶にサトル辺りで模擬戦をやっている。マリアやリクとは魔法は教えているが、模擬戦はやらない。だから、


「ば、バカヤロー。私がお前達の相手が出来るか!分かった分かった。なるべく静かに喋っていろ!」


 先生は諦めてどこかに行ってしまった。


「ハーイ」

「分かりました」


 そう言いながら、2人はハイタッチをした。


 この光景を見て、


「まさか、先生を追い払う為にあんな事を言ったの?」


「そうですよ」


「当たり前じゃん。ああいうふうに言わないと先生は諦めてくれないもん」


 リクとマリアはそう言った。確かに効果的だけどね?


「後で、先生になんていわれるか………というより、絶対に私の方にとばっちりが来るわ」


「…………ステラが言いそうな言葉…………あんな事があったから責任を取って夕食を豪華にしろ!と言うかも?」


「確かに先生が言いそうだわ」


「うん、言いそうな言葉だわ。でも、豪華な料理は大歓迎だわ」


「はい、大歓迎です」 


「…………私も大歓迎」


「あのね?」


 結局は、皆、豪華な料理を食べたいだけでしょう。


「あら?貴女達は暇そうで良いわね?私なんて実技試験で大変なのに」


 今度はエリサが嫌みを言いながらやってきた。


「ステラ先生の次はエリサなの?」


「ステラ先生は煩いと言ってきましたよ」


「そうなの?私は、私達が闘って居るのにのんびりで暇そうで良いわね?と嫌みを言いに来たのよ」


 私達に遠慮なしで言った。


「良くないですよ。私だって本当は闘いたかったのですよ!なのに学園長に免除をされてがっかりしているのですよ!」


 リクの怒りが再燃した。


「せっかく、リクを慰めていたのにステラ先生がやってきて、エリサがまた再燃させたのですけど?これ、どうしてくれるのですか?」


 ジロリッと睨んだ。


「あっ!?ご、ごめんなさい。じゃ、じゃあ、私、試合があるから行くわね」


 エリサはさっさくさと逃げるように去って行った。


「頑張ってね~」


 私達はヤル気が無い声で声援を送った。


 午前が終わり、午後に入った。午後は、午前の勝率が高い生徒達によるトーナメント戦だった。当然、エリサも出る。

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