さらば神界
その後、俺は母さんが作った服の試着で、モデルを結局やらされた。
服の種類は洋服に着物、民族衣装や王族が着るような衣装、はたまたコスプレや水着まであった。
着る量が半端ではなかったが、母さんが魔法を使って、俺に着せかえていたから、俺はその服に合ったポーズを取るだけで良いのだが、結構疲れたな。
まるで着せかえ人形になった気分だったよ。
がぶり姉ぇは凄く喜んで写真を撮っていた。
母さんとミカエルさんは凄く興奮していた。
最後は3人共に興奮しすぎて鼻から赤い液体が流れていた。
「思った通り聖は何を着ても似合っているわ。この写真をみせたらボツ服が復活するわ!」
「聖さん、美しすぎて凄く尊いです……」
「うんうん、かなり良い撮影ができましたよ。これらは聖さんの妹達に見せてあげたいですね」
「と言うか、3人共、鼻血を拭けよ」
「「「この鼻血は満足した証しです!」」」
にこやかに答える3人。
「あのなー」
俺は肩をガックリと落とす。
「聖さん、その男言葉を直してください。美人なのにもったいないですよ」
「ぐっ、い、今、修正中だよ」
ミカエルさんに言われて言葉に詰まる。
「それに言葉は短期間で直らないよ。俺も苦労はしているよ」
転生して2週間だからな。そんなに早く言葉使いが直るなら苦労はしない。
「聖?魔法で直しなさい。今の貴女なら簡単でしょう?」
母さんに指摘された。
「知っているよ。魔法を使えれば、簡単に女性言葉が出来るというのはね。でも、それではダメな気がするんだ。だから、自力でやるよ」
男だと思っている内は直らない。女だと思わないと自然に喋れないだろう。どこか無理が出る。
「あっ!そうだ。母さん?念話の魔法は使える」
「使えるわよ?それが?」
「俺は、もう、ここには来られないからさ。困った時の神頼みでもないけど、連絡だけはしたいなと思ってね?」
「なるほどね?分かったわ。出来るようにしておくわ」
「ありがとう。で、がぶり姉ぇは妹達に俺のこの写真を見せるのか?」
「はい、見せてあげたいですね?しかし、私達の正体を明かす事になりますね?」
そう言いながら、『ははは』と笑っていた。がぶり姉ぇがそう考えているのなら良い。俺は何も言わない。
「まあ、それはガブリエル、貴女に任せます。あの子達がなんて言ういか分からないけどね?」
「がぶり姉ぇ、頑張ってね」
「そ、そんな~」
「アハハハ。でも、俺もあいつらにメッセージは送るよ。がぶり姉ぇ、動画撮影してくれるか?」
「判りました」
俺はあいつらにメッセージを送った。写真を見せるのなら、俺が生きている証拠をちゃんと見せておきたい。
「まあ、聖らしいメッセージだわ」
「というより、邪魔するなよ。母さんも映ったじゃん!」
「貴女が変な事を言うからですよ!!」
「普通だろうが!!」
「まあまあ、お2人ともケンカはしないで下さい」
がぶり姉ぇが諌める。
その様子を見ていたミカエルさんが。
「家族って、良いですよね?見てて羨ましいですよ」
と、言っていた。
「でしょう?ミカエルさん?」
「えっ?私………ごめんなさい。何故か、王妃様や聖さんを見てて、自然と呟いていました」
「ならさ、俺がミカエルさんの妹になってあげるよ」
「えっ?いえ、わ、私は…そんなつもりで……」
ミカエルさんはあたふたとしている。
「良いんじゃない?」
「そうよ。ミカエル?せっかく、聖さんがそう言っているのだからね?」
2人もそう言っている。
「王妃様、ガブリエル………聖さん本当に宜しいのですか?」
「良いよ、俺は家族が増えた方が楽しいし、それに俺達は永遠に家族で居られるでしょう?」
「ありがとうございます。宜しくお願いします」
「ああ、宜しく、ミカエルさん、イヤ、ミカ姉ぇ」
「はい」
俺達はしばらく会話をした。
そして、本当に帰る時。
「それじゃあ、母さんもがぶり姉ぇもミカ姉ぇも元気でね?」
「ええ、貴女もね」
「また、会いましょう。聖さん」
「楽しみに待っていますよ。聖さん」
「うん。じゃあ」
俺は次元の扉で、元の世界に帰って行った。




