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制裁 6

 一方的な戦い。


 全帝はボロぞうきんのような状態で倒れ込んでいた。そして、身体全身が痙攣を起こしていた。それを見たパパが、


「それまで!勝負あり!勝者!創帝!」


 勝敗の判定を下した。


「ま、当然で当たり前な結果だな」


「そうですね。誰が見ても一方的な戦いでしたからね」


「全帝は哀れなものね。創帝にケンカを売って、まともに攻撃が出来たのが最初だけですものね」


「そうだな。あれが全帝の唯一の攻撃だったな。後は一方的な創帝の独壇場だ。全帝は手も足も出ずだったな」


「こんなのが全帝をやっていたのか………全帝の実態を世間一般に知られる前に辞任させて良かったな」


 帝達はそう言っていた。私とパパはリングを降りる。全帝はその場で放置だ。そして、皆の所に行く。


「さて、戦いが終わりました。創帝お疲れ様でした。まだ話が終わってはいませんので、会議室に戻りましょうか」


「そうですね」


 私達は会議室に戻る時。


「き、貴様ら!!皆殺してやるぞ!!死ねぇぇぇぇーーー!!!!」


 全帝が起き上がって、私達に攻撃魔法をして来た。


 コイツ?あんだけ痛めつけたのに、何故、何事も無かったように起き上がって攻撃が出きるんだ?

 だが、そんな事を考えている暇はない。全帝が放った魔法が私達に迫ってきている。


「この卑怯者が!!」


 そう叫び。

【ドラゴン・キャノン・雷光】

 私の両手の構えから雷光のドラゴンが放たれる。全帝の魔法を飲み込み全帝に直撃し感電させる。


 強力で魔力の消耗が激しい指弾術の代わりとなる私の準必殺技と呼ぶべき魔法だ。ま、この魔法も消耗が激しいが、使えどころを選ばないといけない指弾術よりかはマシな魔法だ。


「ギャアアアアーーーー!!!!!」


 全帝の断末魔が部屋全体に響き渡った。


『…………』


 クレアを含め帝達があ然としていた。それもそうだ。全帝は誰が見ても動けるような状態ではなかった。それにもかかわらず、起き上がり、()()()()()を仕掛けていた。本来なら出来ない事をあり得ない事を全帝はやってのけた。


「ッ!………い、一体なんなのですか?戦闘不能だと思っていたら、急に起き上がって、わたくし達に攻撃をしかも魔法攻撃をするなんて………」


 クレアの声が動揺している。


「全帝は創帝にボコボコにされたのに何故あのような魔法攻撃が出きるんだ?普通ならあり得ないぞ……」


 他の帝達も同様だった。


「という事は、全帝の身体に魔道具か何かしらのアイテムを仕掛けてあるわけだ。そうじゃなければ、全帝は悪魔か魔族となる訳だが、しかし、そのような魔力や気配はない」


 私はそう言った。魔族と戦った経験があるからだ。それに並みの悪魔や魔族ならば既に消滅している。


「そうだな。悪魔や魔族ならば、俺でも直ぐ判る事だが、ヤツからはその気配がない。やはり、ヤツは、瞬時に回復する魔道具などのアイテムを持っているのだろうな?しかし、アイテムだとしたら、それは違法アイテムだろうな」


 気を取り戻したパパがそう言う。


「違法アイテム?」


「ああ、『身代わりの石』と『不死鳥の鉱石』だ。どちらも違法として扱われているアイテムだ」


 パパの話だと、身代わりの石は人間の魂を封じ込めた石だという。その効果は持ち主が死にかけると、石の効果が発動し、一回だけ瞬時に全回復するアイテムだ。


 不死鳥の鉱石は身代わりの石の上位互換で何人のも魂を封じ込めたもので、その魂の数だけ何回も復活する事が出来る為にその名前が付けられた。


 どちらも人間を犠牲にするアイテムな為に即違法アイテムとして全てに置いて禁止されたが、しかし、闇で高価な高値で売買の取引をされているアイテムだという。


 そのアイテムを全帝が持っているならば、この一連の事が全て説明が付く。全身大火傷を負った時もアイテムが発動し、復活し、そして、今回もだ。


「そうですね。全帝がそのアイテムを持っている可能性が高いでしょう。即刻調べて下さい!」


 クレアが命令を下した。全帝の身体を調べると。


「ありました!不死鳥の鉱石です!不死鳥の鉱石を持っていました!」


 宝石と見間違えるような鉱石だ。あれが、不死鳥の鉱石。


 全帝は違法アイテムを所持していた。

 全帝はそのアイテムの力によって、復活を遂げていたコトが判明した。現に私の大技を受けても虫の息で辛うじて生きていた。

聖の新魔法、ドラゴン・キャノンこそ、ミカエル戦で披露させたかった魔法です。この魔法ドラゴン・キャノンですが、各属性魔法によって、ドラゴンの姿が変わる魔法です。威力は指弾術の次に強い魔法です。

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