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お菓子作り 1

体調不良が酷く、今週の更新は、これを含めて2本になるかもしれません。自分の体調に合わせてのんびりと書いて行きます。

 土曜日。


 朝食を食べ終わり、ミカ姉ぇと共にアトランティスの村に行き、皆に説明したら、案の定、子供達は行きたいの大合唱だった。始めは困惑していた大人達が根負けして、行くことを許可した。


 子供達をいったん、メイドに預けた。


 私は静養中の部屋に戻り、鏡の前に座った。私の予想通りに魔力が戻った。そこで、私は鏡を見ながら髪を……………元通りにした。本当はこの機にショートヘアーにしようと思ったのだけどね………。

 似合うと思うけどなスカイブルーのショートヘアーは。


 髪を元に戻す前にチラッと見るとマリアがニコニコ顔でいた。そして、マリアは目で、『お姉ちゃん?髪の長さは、元の髪の長さかそれ以上の長さ以外は許さないからね!』と、訴えていた。何故、ショートはダメなんだろうか?私はショートの方が動き易いのにな。そう思いながらも、しぶしぶ、元の長さの髪に戻したのだった。そして、いつものポニーテールにする。


「やっぱり、お姉ちゃんはこの髪型が良く合うわ」


「はい!」


「………私もそう思う」


「聖と言えば、この髪型だわね」


 と、4人がそう言った。4人にとって私の髪型はすっかり定着しているようだ。


「ありがとうね」


 私はそう言ったが、試しに、


「ねぇ?私の髪型はショートではダメなの?」


 と、聴いてみたが…………。


 全員が『ダメ』と口をそろえて言ってきた。


「お姉ちゃんはこの髪型一択!」


「長い髪の方がお姉さまらしいです」


「………うん、似合っている」


「聖、諦めなさい。聖は、この髪型の方が美しく凛々しく見えるわ」


 更に言われるしまつだ。転生した以来、ずっとこの髪型ポニーテールで過ごして来たために私の髪のイメージが定着してしまったようだ。


「聖さんの髪型はこれですよ」


 ミカ姉ぇまで言われてしまった。


 そこにドタドタと複数人こちらに走って来た。ドアが開き、子供達が飛び込んで来た。


『聖お姉ちゃん!ぼく(わたし)たちの恰好どう?』


 そう言ってきた。メイドに子供達を預けた理由はこれ。子供達の服装は男の子が執事服で、女の子がメイド服だ。これらは、お菓子作りをする為に着替えさせた。子供達は、私にこの恰好を早く見せたい為に走って来たのだった。


「皆、似合っているわよ。しかしね、ここは走ったらいけない場所なのよ。沢山の人達がいるから、ぶつかったら危ないわ」


 私はそう注意した。


「はーい……ごめんなさい」


 子供達はシュンとした。


「はい、反省したところで、行きますよ」


 王妃様やイスレイくんが居る部屋に促す。


「はい!」


 子供達も気を取り直して、私達に付いて行く。ノックをしてからドアを開く。


「いらっしゃい」


「皆、会いたかった!」


『イスレイクン』


 子供達は再会を喜んでいた。


「さっそくですが、お菓子を始めますわよ」


 王妃様が手を叩いて、注目させる。


「今回はクッキーをやってみましょうね。講師は、聖殿がおりますので、分からない事があったら、聖殿に聞きましょうね?」


 と、王妃様がそう言った。子供達も、元気よく、『はい!』と返事をした。


 クレアが、


「お母様?お母様が教えるのではないのですか?聖に丸投げですが?」


 と、王妃様に向かって苦言をていしたが、王妃様は、


「聖殿は、料理のプロですからね。プロが居る手前、わたくしが教えるなんて甚だしいですわよ」


 そう言った。確かに私はプロの料理人だけどね。店で販売する訳でもないから王妃様が教えても別に構わないのだけどね。


「良いじゃない?お姉ちゃんに教えもらえばさ?それに、皆で、ワイワイと話ながら作れば楽しいわよ」


 マリアも王妃様の意見に同調した。マリアは、私に教えてもらいたいようだわ。リクとエルフもマリアの意見に頷いているわ。


「そうですわね。マリアの言うとおりですわよ。さあ、協力しあって皆さんで、楽しく作りましょうね」


 王妃様は、そう言い、子供達は元気よく返事をした。皆で生地作りから始めた。クッキー作りが始まったが、私はリハビリの為にケーキを作り始めたのだった。しかし、クッキー作りに思わぬハプニングがあったとはこの時は誰も知らなかった。

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