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休暇と陛下の悩み事 2

 次の日の朝から陛下達と共に食事を採る事にした。これもリハビリの一環だ。


 ミカ姉ぇをそこに案内をする。


「ここだよ」


「いつもの場所とは違うのですね?」


「この場所が王族専用の食堂なのよ」


「そうなのですか?」


「入りましょうか」


 私達はノックをして入り挨拶をする。


「おはようございます」


「おはよう」


「おはようございます」


「お姉さん、おはよう」


 と、3人が返してくれた。


「聖殿、頭の具合はどうだ?」


「はい、良くなっていますよ。これなら、今週一杯まで静養して、来週から復帰が出来そうですよ」


「そうか。なら、安心だ。ゆっくりと静養をして欲しい」


「はい。ありがとうございます」


 頭の怪我だから、念のため今週一杯はここで静養する。来週には学園に行く予定だ。


「じゃあ?しばらくは、お姉さんと一緒に遊べるんだ?」


 イスレイくんは目を輝かせて言った。


「そうね。でも、お勉強も大切だよ。だから、ここに居る間は遊びとお勉強もしましょうね?」


「うん!お姉さんとのお勉強は楽しいから良い」


「そう。良かったわ」


「聖殿、宜しいのですか?静養中なのに?」


 王妃様が心配そうな表情を浮かべて聞いてきた。


「大丈夫ですよ。私もリハビリの一環になりますし、遊びも勉強も詰め込んだりはしませんよ」


 そう言った。自分のペースでやる。


「分かりましたわ。では、イスレイの事を宜しくお願い致しますわ」


「はい」


 朝食が来て、皆で朝食を採った。


 朝食を採り終わり、新しく執事長になった執事が陛下に今日の予定の日程を告げていた。


「────今日ご日程は以上でございますが、聖様にご連絡がございます」


 執事長が私の方を向いて頭を下げてそう言った。


「私に連絡、ですか?」


「はい、聖様に助けて貰った調査員達と兵士達がお礼を言いたいとの事でございます。しかしながら、この場は、陛下達、王族のプライベート空間となっておりますので、陛下の御許可が無い者は、宮殿に勤める者達さえ立ち入り禁止となっておりますし、聖様も頭を負傷をされておりましたので、かの者達は、聖様の御体調が良い時に来て欲しいとの事でございます」


 そう説明をしてくれた。


「分かりました。では、私が体調が良い時の朝に連絡をしてからお伺いします。と、伝えて下さい」


「かしこまりました。わたくしからは以上でございます」


 一礼をして下がって行った。次に宮廷医がやって来て、陛下達の体調を診ていた。


「陛下、王妃様。本日も、ご両人共、お身体の異常はありません」


「そうか」

「ありがとう」


 陛下達はそう答えた。いつもそうやっているのだろうね。宮廷医は陛下達に向かって一礼をすると、私の方に来た。


「では、聖様の頭の包帯を替えさせていただきます」


 そう言って来た。


「あれ?昨日はミカ姉ぇがやったわ」


「はい、やりましたが、やはり、プロの方にやって貰った方が良いと思いましてね?私の方から国王に頼んだのですよ」


「なるほど、分かったわ。では、お願いします」


「分かりました。では、包帯を替えさせていただきます」


 宮廷医は私の頭に巻かれていた包帯を取った。


 それを見ていたイスレイくんが、


「お姉さんの髪の毛が無いよ?」


 驚きの声を上げた。


「そうね。怪我を治す為に切ったのよ」


「そうなの?お姉さんの髪の毛元どおりになるよね?」


「ええ、なるわよ」


「良かった。ボク、長い髪の毛のお姉さんの方が良い」


「そうなの?」


「うん!」


「そうか」


 どうやら、長い髪の毛のイメージが付いてしまったようだ。


「巻き終わりました」


「こちらも回復魔法が終わりましたよ」


「ありがとうございます」


 お礼を言った。


「いいえ、これも仕事ですので、では、失礼致します」


 宮廷医は下がって、出て行った。


「では、私は、いつもの朝の散歩に行こう」


 陛下がそう言うので、


「私もいきすよ」


 便乗すると、全員が行く事になった。


 昨日もそうだったが、こうして、朝から歩くのは気持ちが良い。それに庭園の花々も綺麗に咲いているので、余計に気持ち良い気分になる。


 私は、しばらく、庭園散歩を楽しんだ。

(三連休なので)次話は来週の月曜日か火曜日に更新します。

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