表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
405/739

少し真面目な話 2

なんとか、何時もの時間で更新が出来ました。

「そうだな。日本でも、結婚をしない人達が増えているしな。中には結婚をしても子供を作らない夫婦も居るのも事実だ」


「そうか?」


「でもさ?舞はこの世界に来るのでしょう?そして、お兄ちゃんが好きなんだよ?そして、メアリーも。お兄ちゃんはどうするつもりなの?お兄ちゃんが言った一夫一妻ならどっちか諦めてもらうしかないのだよ?」


「そうだな。と言うよりも、元々、舞とは結婚が出来ないぞ。兄妹だからな」


 いくら、舞がこの世界に来ても、俺達は兄妹婚なんて出来ない。


「何言っているの?お兄ちゃん?」


「えっ?」


 マリアが怒った。と言うか、何故、怒るんだ?


「お姉ちゃんが言っていたけどね。お兄ちゃんも一度死んでいるのよ。転生してのでしょう。だから、舞との血の繋がりは無いよ。もっと言えば、お兄ちゃんのパパとママも血の繋がりが無くなっているのよ。それを解ってて言っているの?」


「えっ?あっ!?そうだった。俺達は一度死んだ。そして、この世界に転生したんだったな」


 マリアに言われて、その事に気づいた。俺達は一度死んで転生しているから、親兄弟の血縁関係は最早ないんだった。


「気づいた?でもね、パパ達が言っていたけど、お姉ちゃん達が転生して生まれ変わろうとも神の世界では関係がないんだって。親子はずっと親子なんだって」


「そうか、ならば、俺が悩むことは必要はないな」


 マリアに両親や兄妹の血縁関係が無いと言われた時は、頭が真っ白になったが、俺達が転生しても関係無く親子関係だと言ってくれたから、ホッとした。


「そうだね。で、舞やメアリーの事はどうするつもりなの?お兄ちゃんと舞とは、人間では兄妹関係が無いのよ?」


「まあ、そうだな。それでも、まだ分からないな。舞の本音を聴きたいしな?それにさ、俺は旅の大道芸人だ。もしも、舞が俺の事が好きだとしてもだ。舞には、ここに住んで欲しい。ここの環境は、俺達が住んで居た日本の家に近いし、勉強も大切だ。俺と一緒になりたいと言っても、ここを卒業しても遅くはないだろう?」


 俺の所は生活環境が最低限だ。ま、俺の空間で生活をしているから前よりかは大分マシになったが。


「まあ、そうだね。学園を卒業した後でもなんとかなると思うわ」


「そう思うか?」


「うん」


学園ここが唯一の学ぶ場所だからな」


 ステラ先生がそう言った。


「そこだ。俺は前々から疑問に思っていたんだ。何故、こんなに広い領土なのに学ぶ場所が学園ここだけというのはどういう事だ?もっと、分校とか造らないのか?」


 と、質問した。この国は学校が一校だけだ。はっきり言って不自然だ。


「ああ、それはな。教師が居ないからだよ」


「教師が居ない?どういう事だ?」


「言葉通りさ。そもそも、教師に成りたいという人間が居ない、何故ならば、給料が思っていた以上に安いからだよ。それに教師に成るよりは、何処の研究所の研究員に成った方が給料が良いんだよ」


「そうなのか?」


「そうだよ。大半の教師達はその研究員から漏れた落ち零れのエリートで、他に専門分野をやって来なかった為に仕方なく教師に成った奴らだよ。だから、私達教師は、金を少しでも稼ぎたいから、ギルドにも所属しているんだよ」


「そうなのか………では、給料を上げれば良いのでは?」


「その金はどこから出て来る?」


「あっ!」


 生徒達の月謝が主なのか?それと王国の予算か?


「お前が思った通りだな。大半は、生徒達の月謝だ。そして、その金は学園の維持費にも回されるな。ま、学園長が、神聖王様からオリハルコンの延べ棒を貰ったと言ったから、多少は改善をされるかもしれんがな。それにな、それらは王国でも予算でも関わる事だよ。しかしな、教師が居ない状態で新たな学園が造れると思うのか?私達教師も、各領地に最低1つずつの学園があった方が良いと常々思っているよ。各領地から王都まで来るのに動力と時間が掛かり過ぎるからな。それにある程度の金持ちでないと、来られない」


「そうだよな。俺も旅していて判る。とにかく、移動に時間が掛かる」


「そうだ。全ての王国民の子供達に教育をと謳っているが、領地の寒村の農民の子供は到底無理な話だ。親もハナから行かせない」


「というよりは、ある程度の年齢に成ったら既に立派な働き手なんだろうな」


「そうだな。子供達にも働かせないと生きて行けない家庭もあるだろうな。そうなると、その家庭は教育処ではないな」


「だろうな。でも、近くに学ぶ場所があれば多少は変わるだろうな?」


「かもしれんがな。そこは、私達の想像に過ぎん。ま、教師の成り手を増やさない限り他の学園を造る事が不可能だよ。教師を増やす為には魅力的な事をやらないとな」


 ステラ先生はそう言った。

ブックマークや下にある★★★★★の評価やいいねの応援をお願いします。

していただければ作者は泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ