災難? 2
「はぁ?な、何故言わないといけないんだよ」
と言うよりか、言いたくもない!
しかし、
「えー!言ってくれないと困るわ」
マリアが困った表情を見せた。
「何故だ?」
「だって、私達、お姉ちゃんのお見舞いとか必ず行くんだよ?その時、絶対に聞かれるもん。お兄ちゃんはなんて言っていたか?って、だから、その感想を教えてくれないと困るのよ」
「確かにな。聖なら言いそうだな。でだ、もし、お前が言わないとなればだ、聖はなんて言うか分かるよな?」
マリアの言葉にステラ先生も同意しそう言った。
「うっ!?へ、ヘタレ………か?」
そう言うと、
「その通りだな」
「…………うん、聖なら、絶対に言う」
「はい。お姉さまなら言いそうですね」
周りの人達は頷いた。コレは言わないといけない空気になって来たぞ。
「ど、どうしても、言わないといけないのか?」
それでも抵抗をする。出来れば、言いたくもない。
「ああ、ダメだな。まあ、お前がヘタレと言われても良いなら言わなくても良いがな?」
ステラ先生にそう言われた。
「言わない選択をとるとね?ママとお姉ちゃんに、ヘタレ以上になんて言われるか分からないよ?それに私達はお姉ちゃんを傷つける事もしないわよ」
マリアがそう言った。まあそうだな。コイツらは、姉貴を傷つける事はしないだろうな。しかし、マリアが言うママは、俺達の母さんのコトか?だとしたら、マジでなんて言われるか判ったものではないぞ。
「わ、分かった………じゃあ………言うぞ」
こうなったら仕方ない。言うしかない。
「うん!」
「あ、姉貴の、は、裸は綺麗だった。肉体も筋肉でしまっていたしな」
と、当たり障りのない事を言う。
「で?」
「えっ?」
「えっ?ではないぞ。まだ、肝心な事を言ってないだろうが!」
「そうですよ!」
「ほら、早く言ってよ!」
「い、イヤ、俺は姉貴の裸の事を言ったぞ。後はなにがあるんだよ?」
と、反論する。
「胸の感想が言っていないだろうが!」
そう言われた。
「オイ!ステラ先生は、ここの教職員だろう?それでいいのかよ?」
俺はまた反論する。
「それは関係ないぞ。男のお前から聖の裸を特に胸を見てどう思ったかに興味があるんだよ。先程から何度も言うように私達は聖の裸なぞ毎日見ているからな。女の私から見ても、惚れ惚れする芸術品ような完璧なスタイルだよ。胸の形も良いしな。それに男で聖の裸を見たのはお前が最初だ。イヤ、王子様や小さな男の子も見ているが、まともに感想を言える訳がないだろう?それにな、先程の感想はありきたりだ。適当で当たり障りがない事を言って逃げようとしたのは見え見えだ」
『うんうん』
「うっ!?」
「ほれ、素直に言うが良い。おぬしはそれでも神かえ」
「まだ、人間だよ!」
「人間でも神でも、ぬしが言わなければ、先に進まぬぞ。それに、言うまでぬしを帰す気もないぞ。じゃから、さっさと言うが良い」
ヒルドさんにも言われ、完全に逃げ道を塞がれた。
「くっ…………わ、分かった………」
コレは言わないとここからずっと帰られない。今度こそ諦めて言うしかない。
「あ、姉貴の裸は…………モ、モデル並みに綺麗だった。胸は、お、俺が、お、思っていた以上に大きかった………俺が小さい頃に見た、が、が、がぶり姉ぇと同じような胸だった………」
と、顔を最大限に真っ赤っかになって言った。
恥ずかしいな。
次話は来週の月曜日に更新します。
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