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立ち会いと………… 16

「うっ………」


 うっすら目を開けると。


「姉貴!!」


『聖!!』


『聖さん!!』


「お姉ちゃん!!」


「お姉さま!!」


「「聖殿!!」」


「「「聖様!!」」」


 と、周りから一斉に呼び掛ける声した。関係者全員が私の周りに居た。(大道芸人の人達は居ない)


「み、みんな………心配掛けてごめんなさい」


 謝罪した。

 頭を手術をした直後にも関わらずに言葉がなんの違和感がなく声が出せれて喋れる。担当したラファエルは相当な優れた医術の腕の持ち主だ。


「本当よ!一報を聴いて頭が真っ白になったわ!!でも、良かったわ……聖が生きていてくれて………」


 ママが涙を流す。

 ママだけではなかった。マリア、リク、クレア、エルフ、みんなが涙を流していた。


「本当に心配掛けて、ごめんなさい………」


 また謝罪をした。


「聖、ミカエルさんから話は聴いた。風帝がスパイだってな?今でも信じられないがな」


「そうね」


「ええ………」


 ステラ先生の言葉にママとジェーン先生も頷いた。


「それで風帝はどうなったのじゃ?」


「はい、風帝は、父さん達の逆鱗に触れた教会幹部達と共に地獄送りにしました。そして、風帝は最後の挨拶として、私に謝罪し笑顔で地獄に逝きましたよ……」


 私がそう言うと、


「そうじゃったのか………」


「バカヤローが!昨日、俺達とあんなに楽しく食事したというのに………」


「本当バカな女だよ!」


 学園長は寂しく言い、パパとステラ先生は悪態をく。


 なんとも言えない感情がここにあった。


「そう言えば、ラファエルはどこに居るの?居たらお礼を言いたいのだけど?」


 少し空気を変えるべく、ラファエルの事を聞いた。


「ラファエルはもういませんよ。ラファエルは、礼はいらねー。俺はただ王妃様に頼まれただけだ。と言って帰って行きましたよ」


 ミカ姉ぇが教えてくれた。


「そっかー。ラファエルは案外照れ屋さんだな。ああ、サトル」


「なんだ姉貴?」


「夢の中で、がぶり姉ぇに会ったぞ!どうだ!羨ましいだろう!」


 サトルに自慢する。そのサトルは「なっ!?」と絶句してから、


「ずりーぞ!姉貴ばかりがぶり姉ぇに会ってよ!俺だって会いてぇのになぁ!!」


 と、地団駄を踏んでいた。


「そう言うな。そのうちに逢えるから待っていろ。それに今回はがぶり姉ぇにも心配掛けてしまったのだからさ。逆に申し訳ないと思う気持ちもあったよ」


「そっかー………」


「ま、舞や更夜には黙っていてくれそうだ。アイツらには余計な心配をさせたくないからな」


「そうだな………」


 サトルは少し寂しい表情を見せた。


「それにしてもじゃ!今回のようにピンチな場合でも、あるじが妾達を喚ばぬ限りそこには往かれぬとは、全く以て不便じゃな。妾達は既に家族と同じじゃからのう」


「そうですね………見ていて辛かったですよ………」


「私もですよ………」


 ヒルドさん、ミカ姉ぇ、ルエルさんが悔しがっていた。


「使い魔の制限じゃな………」


「その位は妾達でも分かっておる!!じゃから、こういう時こそ不便なのじゃよ!」


「…………」


 ヒルドさんに言われて学園長は黙ってしまった。


 陛下が。


「聖殿!イヤ、聖様。今回の件、誠に申し訳ございませんでした」


 陛下並びに王妃様とクレア、テレサさん、ローランさんまで頭を下げていた。


「この任命責任は、国王であるわたくしにあります!この責任を取り、わたくしが王位を退き、聖様!貴女様が、この王国の王位にお就き下さい!!」


 と、陛下がとんでもない事を言い出した。


 オイオイ、なんでこうなるんだ?私は陛下の言葉にぼう然としてしまった。

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