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再会4

「この中に神聖王様がおりますよ」


 この中に神聖王が居る。いよいよ対面だ。


 俺は大きく深呼吸をしてから。


 バン!


 扉を思いっきり開け!


「父さん!俺だー!聖だ!さっさと俺の体を治せ!!」


 と、言いながらズカズカと入って行こうとするが。


「待てよ!聖さんに緊張というモノは無いのですか?」


 ミカエルさんに首根っこを捕まえられて扉の外に戻された。


 がぶり姉ぇは大爆笑している。


「無いよ!それに自分の()()()()()()()。どんなに偉くても緊張感なんて無いよ」


「そうですが………」


「聖さん。いやーもう最高ですよ。さっさと中に入りますよ」


 俺達3人で謁見の間に入ったが………。


「おおっ、待っておったぞ聖。元気そうでなによりじゃ」


 と、俺達の目の前にいたのは一般的な神様のイメージをした爺の姿をした父らしき物体だった。


「ん?誰だあんたは?俺はこんなクソ爺は知らないぞ?」


「オイオイ?ワシを知らないって?父さん悲しいな?」


「俺も悲しいな?本当の正体がこんなクソ爺だったなんてな?がぶり姉ぇー!父の正体がこんなクソ爺だったよー!俺、ショックで2、3日寝込むわ。あとはよろしく」


 がぶり姉ぇに頼んだ。


「そうですね?このお姿なんてあり得ませんね?私達全員が寝込むレベルですね?」


「オイ!」


「それが嫌なら戻って下さいな?」


「チッ!分かったよ!全く、一般的イメージの神の姿をしたらこれだ………オイ!コレでいいだろう」


 知っている姿に戻った。


「本当に父さん、なんだな?ハァー、俺達は人間ではなかったか………」


 別の意味でショックを受ける。俺達は人間ではなく神だったという事に。


「いいや、今のお前達は、『人間』だ。神があの程度で死ぬ筈はないだろう?神の体は柔な人間と違うからな。落下物の方が粉々になるよ」


 と、父さんから説明を受けた。


「じゃあなにか?俺達は、人間としてあの地球に生きていたのか?」


「そうだ。本当は俺達も人間として、お前達と暮らしたかったのだがな。あの当時はタイミング悪くてな、神界が原因不明の天変地異が連続で起きていてな。俺達がここで指揮しなければ、神界全体が大混乱になっていた。仕方なしに、ガブリエルを派遣してお前達の守りをして貰っていたのだ。俺達が、たまにしか帰れなかったのはこの為だ。お前達には悪いと思っている」


「そうだったんだ?じゃあ?山瀬グループ会社の関係で母さんとあっちこっちに海外出張はウソだったと?」


「ああ、海外出張はウソだがな。山瀬グループ会社は本当だ。俺が社長として世界中で経営運営している会社だぞ?だから、大変でな?寝る暇もないんだよ」


「はあ?山瀬グループって?父さんの会社なのか?別の人の会社じゃあ?」


 俺達が、インターネットで山瀬グループ会社のホームページで詮索すると、社長の所には別の人の顔写真が掲載されていた。そして、名前も違っていた。


 あの時の父さん達の説明では、海外担当部長として、常に飛び回っていると話していた。


「それはな。お前達には関係が無いようにする為だ。お前達や魔力を持っている奴が見ると違うように細工をした。俺の会社には天使達がいる。地球はな堕天使や悪魔も支配を狙っている惑星だからな。要するに俺の会社は極秘裏に堕天使や悪魔らと戦っている天使達の為のカモフラージュの会社なんだよ」


「そのカモフラージュの会社が、その業界シェアNo.1になるか?」


 そう、山瀬グループの年間の売り上げは半端ない。日本の売り上げだけでも、第二位の会社の何十倍という差がある。


 と言っても、俺達はごく一般的な一軒家に住んでいたし、豪華な物もない。親達が居ないのを除けば、極々普通の家庭だ。


「世界中の人間達はなにも知らずに働いているんだ業績は凄い利益率だよ」


「それに私達の生活費もそこから出ていますよ?一応、私も名目上は社員ですので」


 と、がぶり姉ぇが言った。


「前の事の事情は分かったが、本題だ。俺の体を治してくれ!この為にここに来たんだ」


 俺は過去の話を聞く為に来た訳ではない。今の俺の体を治して貰う為に来た。

 何故会社の事を書いたのかは、かなり後になって分かってきます。

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