デート・マリア、リク、エルフ編だよ。なんだ、サトル達もデートか?途中、邪魔者が出て来てさあ大変だ!ヨシ、皆で退治に行こうか 4
私達がガールズトークをしていると、サトル達が戻って来た。
「お待たせしました。この方のお陰でバリエーションが増えました。ありがとうございました」
店長が頭を下げたが、更にこう言った。
「あの?ケーキのレシピをご存知ありませんでしょうか?」
「はあ?何故?」
何故、ここでケーキが出てくる?
「は、はい。わたくしは、以前、ケーキを作った喫茶店に行き、作り方を教えて欲しいと頼み込みましたが、その店主が『自分も修行中だから、教える事は出来ない』と言われて断られてしまいました。しかし、修行中なら、他の誰が店主にケーキを教えた方がいるのではと、そう思い、料理をする方々に聞き回っているです」
「そうなんだ?それは諦めたら?それに、弟にシュークリームの作り方を伝授してもらったのでしょう?」
「はい、しかし、やはり、ケーキの美味しさには遠く及ばないと…………」
「あらそう?じゃあ聞くけどさ、仮に貴女がケーキの作り方を覚えたとして、後はどうするの?」
「えっ?どうするのとは?」
「はぁー。あのね?今、ケーキはあの喫茶店一店しか販売していないのよ?それは判るわよね?」
「はい」
店長は答えながらも、『当たり前で知っていますよ』という表情をしていた。
「で、貴女の店がケーキを2番目に売り出すとすると、初めのうちはおそらく儲かるけど、ケーキの見た目や美味さなど、最初に出した店よりも更にアレンジを加えて美味しくないと、ただのモノマネで、客に見向きもされずに潰れてしまうのよ?その辺は解っている?」
「えっ!?あっ!?」
私の指摘で店長がその事実に気付いた。
「当初、そのケーキも、モノ珍しさで流行ったけど、コレが全く美味しくなく、王都の人々に受け入れなければ、既に寂れているわよ。それに今は数多くのケーキ擬きも各店で販売しているわ。それもやはり最初のうちだけだったわ。やはり、本物のケーキには敵わないからね?それでもケーキ擬きで生き残っている店は、それぞれ独自の進化をしたからよ。だったら、貴女の店もケーキとは違ったモノで勝負をしても良いと思うよ。このシュークリームだって、この王国では最初のスイーツよ。貴女が上手く販売すれば、絶対に売れる商品だからね」
「そうでしょうか?」
まだ、このシュークリームに自分自身を託すまでの自信がなさそうだね。
「ま、それは貴女の努力次第だよ。話はここまでよ。ご馳走さま。ああ、そうそう、一つだけ言っておくよ。その店主にケーキを教えてたのは、この私だから。じゃあ」
私の言葉に店長が大きく目を見開いたが、私達は、無視して、店外に出た。
「て、店長!?今のお客様が本当にケーキを教えた本人なのでしょうか?」
「かもしれないわ。ウソを付くならもっと上手く言う筈だわ。でも、私達は、ケーキを作ったいう人(の弟)にシュークリームを教えて貰ったわ。これで私達は勝負をしろと。ならば、私達は、このシュークリームで、勝負してのし上がるわ。あの人が言うように、このシュークリームは、この王国では初めての商品。私達の運命がかかっているわ」
「はい!私もお手伝いします!」
~店外~
「なあ?あの店長出て来ないな?シュークリームで勝負しようと決めたか?」
「それで良いんじゃないの?そう決めたならさ」
「もし、あの店長が出て来たら、お姉ちゃんはどうするつもりだったの」
「どうもしないよ。出て来てもケーキのレシピは教えないし、仮に教えたとしても、結局はここの店はこれで終わりだしね?しかし、シュークリームで勝負するなら、ここの店は、流行る見込みがあるよ」
「そうだね?また、来ようね」
「そうだね」
「ヤジリ、今度は2人っきりで、来ようね」
「あ、ああ。そうだな」
メアリーがそう言うと、サトルは照れながら言っていた。
「そう言えば、お母様が、お姉さまよりも美味しいケーキを今度作りますからと言っていました」
「そうなんだ?」
「はい、しかし、私は自信がありませんよ」
リクはため息を吐きながら言った。
「まあ、初めて作るモノは失敗は付き物だからな?」
私はリクを慰めつつ、サトルに言った。
「そうだな。俺達も初めてはど派手に失敗したよな?」
「ああ、けして舐めていたのではなかったがな………」
「ああ………」
「何で失敗したの?」
メアリーが聞いて来た。
「料理だよ。俺達、初めて、がぶり姉ぇから料理を教わって作ったら凄く失敗してな」
「お姉ちゃん達が料理で失敗を?」
「信じられませんよ?」
「…………うん」
「私もよ?何を作ろうとして、失敗したの?」
「オムライスさ」
「オムライス!?」
「お姉ちゃんの得意料理じゃなかったの?」
「今はね。でも、初めて私達が作ったオムライスは」
「真っ黒焦げで、とても食べられた物ではなかったが」
「でも、がぶり姉ぇは、そのオムライスを食べきって、『美味しかったですよ』と言ってくれたのさ」
「そうだったのね?」
「ヤジリも失敗したのね?」
「ああ、大いに失敗したよ」
サトルが笑いながら言い、私達も笑っていた。
『よー?ニーチャン!えらくご機嫌だなぁ?』
『俺達と付き合ってくれねぇーか?』
と、私達の背後から声が聞こえたのだった。
昨日からの体調不良の為、明日(7/21)の更新が出来るか解りません。
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