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新たなキョウコウ 5

 ~宮殿・私室~


「今回の教皇も罷免だな」


 陛下はため息を吐きながら言った。


「今回は、教皇だけではありませんね。教会幹部達、全員、罷免ですよ!!」


「そうじゃな。クズしか選ばない教会幹部共も一掃した方が良いじゃろうな」


「私もそう思いますね。黒になる前に全て罷免した方が良いでしょう」


 3人は陛下の言うことを否定し、教皇以下教会幹部全員を罷免するよう要求して来た。


「私もそう思いますね。教皇達がコトを起こす前に早めに潰した方が良いでしょうね」


 私もミカ姉ぇ達の意見に賛成だ。


「そうだな…………」


 陛下は困惑気味に言った。


 ま、私達に言われれば、陛下は、密偵達を極秘裏に動かざるおえない。密偵達で証拠になるモノを足元から固めてから罷免に追い込むのだろう。


「なぁ?この国の教皇って、そんなにもクズなのか?」


「ああ、前の教皇は、教皇でありながらも。神聖王、私達、神の存在を否定し、更には自身は悪魔信仰者だ!」


「はぁ?なんだそれは?神は信じていないのに悪魔は信じているって?そして、そんなのが教会のトップの教皇?って、どういう人間だよ!」


「な?教会と関係ない人間が聞けば、滅茶苦茶で訳が分からんと、そう思うだろう?実際にそうだったからな。ソイツにとって教会は単なる金儲けにしかなかったんだよ!そのクズの言葉を『ありがたや』って、真面目に拝みながら聞いている信者が哀れだよ」


「そうだよな?で?おじさんは何か言っていたのか?」


「ああ、教会にあんな変な像を造られていてブチ切れていたよ」


「変な像って?」


「誰も神聖王の姿を見たことがなかったからな。想像物で造られた像があまりにもおかしかったからな。父さんがブチ切れてな…………」


「聖殿!それは何度も神聖王様にも謝罪を致しましたが」


 慌てて陛下が言った。


「そうなのかよ?おそらく、おじさんとはかけ離れた相当変な像だったんだな?」


 リョウタは実際に見たことが無いから想像で思うしかない。


「まあな。だから、今は、人間らしい神聖王の像を製作中みたいだ」


「に、人間らしいって?前の像は人間すらなかったのかよ………?」


「イヤ、一応、人間の像だったが、それが酷い像だったのさ。リョウタ、お前がその像を見たら、100%大爆笑をする」


「そ、そんなに酷い像なのかよ!?」


「ああ。私やマリア、リク、そして、母さんも笑ったし、サトルも見た途端大爆笑をしたと言っていたな?それにな?そんな像が、私達の実際の父だったら、家族全員、一週間は寝込む自信があるぞ。そして、リョウタは、会ったら絶対にどん引きだな」


「そ、そこまで酷いかよ!?像では大爆笑。実際会ったらどん引きって…………?」


「ああ………ほら、良く神様のイメキャラがいるだろう?あんな姿で出て来た時は、私は3日間は寝込むぞ。イヤ、実際に再会した時にその姿で現れたからな。私は3日間寝込むと言った」


「そうですね。私達天使も神聖王様があのようなお姿だったら、全員寝込みますね」


「………ああ。あれよりも酷いのか」


 リョウタは納得した。


「へ、陛下?私達にお話しとは?」


 このままでは拙いと思ったパパが話題を変えた。


「うん?ああ、そうだったな。教皇の事で伝えるのを忘れるところであった。実はな、王国民に対して、マイケルの披露目はやらぬ方向で調整しているのだ」


「そうだったのですか?」


「ああ、テレサ達は聖殿の火の貴族の代理人となるに当たり、王族から離れる事になるのだ。よって、マイケルの王位継承権は最下位になる。テレサ達もその事は重々承知の上だ」


「そうだったのですか。いえ、私達は陛下がお決めになった事は反対致しません。陛下の御決断に従います」


「ウム、感謝する」


「しかし、テレサ様達は王族を離れても良いのですか?」


 ママが心配している。


「ああ、この事はテレサ達本人が言って来た事なのだ。『自分達は王族にふさわしくない』とな。そして、何度も話し合って、決めた事なのだ。ま、王族を離れても元王族の肩書きは付いてまわる。聖殿が言ったようにな。それにテレサ達が残れば、余が王位から退いた時に要らぬ権力争いが起こるからな」


「そうでしたか、分かりました」


 ママは納得した。そして、私達は挨拶をして、カフェに戻った。

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