マイケルに祝福を 4
私達は宮殿にある教会に来た。ここで、マイケルの祝福をやるようだ。
「バースト」
「はっ!」
「ファルコン達以外はここには入れるな」
「はっ!判りましたが、その必要はなさそうです」
「そのようだな」
陛下はため息交じりに言った。パパが転移魔法を使って現れた。
「陛下、お待たせして申し訳ございませんでした」
パパが謝罪する。
「イヤ、謝罪には及ばない我々もここに到着したばかりだ」
「そうでしたか」
「ファルコンよ、このやり取りはお前が現役時代だった頃を思い出すな?」
「はっ!どうも、陛下の御前ですと、私は現役時代の私に戻ってしまうようです」
「ハハハハ!その様だな」
陛下は笑いながら、教会に入った。陛下は上機嫌のようだ。
「やっぱり、パパは軍人が似合っているわね?」
「そうね?陛下とのやり取りが生き生きとしているわ」
「そうだね」
マリアとママが喋っていた。
教会の中にはローラン、テレサ夫妻とクレアとイスレイくんが居た。当然、今日の主役のマイケルはテレサさんが抱いていた。
「皆様、ようこそおいで下さいました」
ローランさんが喋り、テレサさんと共に頭を下げた。
「この子がわたくし達の息子マイケルです」
と、テレサさんがマイケルを披露した。
「ボクの弟なの。かわいいでしょう?」
イスレイくんは自慢気に言った。
「そうね。かわいいわね」
私はイスレイくん頭をなでた。
「でしょう」
「祝福をしていただく前に見慣れない方が居ますね?どなたですか?」
テレサさんが言った。夫妻はリョウタの事は知らないからね。
「はい、彼は…………」
私が二人にリョウタの事を紹介しながら説明をした。リョウタに言わせると時間がかかる。
「そうでしたか。聖様の同郷の方ですか」
「はい、先ほど説明したように私達と暮らしていくので、ご挨拶をさせに参りました」
「分かりましたわ。では、聖様、ミカエル様。わが子、マイケルに祝福を授けて下さい」
「分かりました」
私達はマイケルに祝福を授ける為に、ミカ姉ぇは天使の格好を私は疑似神の魔力を発した。
その魔力に気付いたのがミカ姉ぇ、ヒルドさん、ルエルさんの3人だった。
「聖よ?いつ、妾と同じ神の魔力を宿せるようになったのじゃ?」
「そうですよ。この魔力は神様の魔力です」
ヒルドさんとルエルさんが言うと、周りの人達がびっくりしていた。
「えっ?お姉ちゃんが神様に成ったの?嘘よね?」
マリアが心配そうな声を上げる。
「大丈夫だよ。これは疑似神の魔力で、疑似神格化だよ。本当の神には成っていないからね。この話は後よ。これは、あまり持たないから、テレサさん、マイケルくんを」
「は、はい。分かりました」
テレサさんはマイケルと共に私達の所へ。
「では、聖さん、私が言う事の後に続けて言って下さい」
「分かったわ」
「我がミカエルの名の下に」
「我が聖の名の下に」
「「ローラン、テレサの子、マイケルに我らの祝福を与える」」
私達がそう言うと、マイケルの身体全身が黄金に光り輝いた。しばらく経つと、黄金の光りがやんだ。私は、マイケルの顔が笑っているように見えた
「それで、祝福は終了ですよ」
そう言いながら、ミカ姉ぇは天使の姿を解く。
「ミカ姉ぇ?これが祝福なの?」
私も疑似神格化を解いた。
「はい。コレが天使、神様の祝福のやり方ですよ」
「そうなんだ?」
私はその真偽が分からないが、ミカ姉ぇがそう言うなら、そういう事なんだろうね。
「という訳で、私達の祝福は終わりましたよ」
「はい、ありがとうございました」
夫妻は頭を下げた。
「聖殿、ミカエル様。お疲れ様でした」
王妃様も頭を下げお礼を言ってくれた。
「はい」
「聖?大丈夫なのか?オレと付き合う前に神に成っていないだろうな?」
「大丈夫だよ。兄さん、もう、疑似神格化は解いたからさ」
「そうか、分かった。一度もデートに行かずにお前が神様に成ったらどうしよかと思ってしまったぞ」
そう兄さんが言ったのが、きっかけ作りとなって大変な事になった。
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