表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
339/739

新たな命 6

 食事も終わり、お風呂に入るけど、イスレイくんは空間のお風呂はこれが初めてだね。


「わーっ!ここがお姉さんの空間なの?」


 イスレイくんは辺りを見回していた。


「そうだよ。これから、お風呂に入るからね」


「うん!また、お姉さんと一緒に入る」


「えっ?どういう事なの?」


「驚く事はないよ。運動した後に入っただけよ。朝練でも入るでしょう?それと同じだよ、マリア」


「あっ!?」


「それにイスレイ王子に風邪をひかれても困る」


 先生が言う。


「そうなの?」


 イスレイくんは私の方を見る。


「そうだよ。イスレイくん、キミは王子様だからね。運動後に風邪をひいてしまうと私が大変なのよ」


「お姉さんの方が偉いのに?」


「私は世間一般に公表していないからね。私よりもイスレイくんの方が立場が上になるのよ」


「そうなの?でも、お姉さんの方が偉いよ?だって、ボクにお勉強を教えてくれたり、美味しいお子様ランチを作ってくれるもん」


「ああ、そうだね」


 私達はお風呂に入る。


「お風呂場も広いね?」


「そうでもないよ。宮殿の方が広いわよ」


 私はそう言った。それでも、浴槽の広さは男女共に20人が入れる広さに改良した。

 男の方も、人数が増えて来たので、面倒なので、広さを同じにした。


 お風呂に入ると、イスレイくんは、また私の胸に頭を乗せて入っていた。それを見ていたマリア達は大騒ぎだ。


「あー!ずるい!」

「私もしたいです」

「………私もやりたい」


「イスレイ!?貴方、何をやっているのですか!聖!貴女もなんで注意をしないの!!」


「だって、こうやると安心して気持ち良いだもん」


 どこ吹く風のイスレイくん。


「エリサ、そんなに怒りなさんな。イスレイくんがこういう行為が出来るのも今の内だけよ。それに当人が気持ち良いと言っているからね。どうしょうもないよ。それとそこの3人。5才児のイスレイくんに嫉妬しないの」


 まったく、良い年をした者達が。


「しかし!!」


「エリサ、怒るな。聖が良いと言っているんだ。それにイスレイ王子も後2、3年したら、私達とはもう入れなくなるんだ。聖が言う通り今の内だ」


 先生に諭された。


「分かりました」


「ま、お前が弟を思う気持ちは解らんでもないが、私は一人っ子で子供もいない。今のは教師として言っているだけだ」


「そうですか。確かに、私は、イスレイが聖達に迷惑を掛けないようと思って注意をしています」


「だから、迷惑と思っていないよ。私はイスレイくんを弟と思っているからさ。それに私は下の面倒見は良いんだよ」


 前世では舞と更夜の面倒を見ていたから、2人からはお兄ぃや父親と呼ばれていた。


 私達は、お風呂から出た。しばらく休んだ後に、エリサは自分の部屋に帰って行った。先生は空間で寝ているから、そのまま、自分の部屋に行った。ミカ姉ぇ達も自分達の部屋へ戻って行った。


 私達もイスレイくんを連れて自分達の部屋に行く。


「で?寝るのはどうするの?」


「もう一つ、ベッドを創るよ。どうせ、一つはベッドを創らないといけないからね」


「え?どうしてなの?」


「誰かが病気になったりしたら、隔離しないといけないでしょう?それに私の体の事もあるからさ」


『あっ!?』


 マリアとリクが気付いた。


「た、確かにそうですね?」


「うん、お姉ちゃんの体がどうなるか解らないものね?それに私達も」


「でしょう?だから、予備で創っておくのよ」


 私はダブルベッドを創った。もちろん、布団や枕もだ。

 そこにイスレイくんと一緒に寝る。エルフが羨ましそうに見ていたが、一晩位は我慢して欲しい。








 深夜3時頃。


『オギャアアアアーーーー!!オギャアアアアーーーー!!』


 と、元気な泣き声が屋敷内に響き渡った。


「陛下、王妃様。男の子がお生まれになられました。テレサ様もご無事でございます」


 メイドが伝えに来た。

 深夜なので、声も控え目だ。


「産まれたか」


「そうですわね」


「これで私も祖父か………」


 陛下達3人はテレサの所に行く。


「テレサ、良く頑張ってくれた。ありがとう」


「はい、あなた。私達の子供ですわ」


 テレサの隣りで赤ちゃんは大人しくしていた。


「ああ、可愛いな」


「私は少し休みます」


「ああ、そうしてくれ。お義父様もお義母様もお休みになられて下さい」


「ああ、そうしよう」


「そうですわね」


 赤子を夜勤のメイドに任せて、全員が就寝に就いた。

ブックマークや下にある★★★★★やいいねの応援をお願いします。作者は泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ