表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
338/740

新たな命 5

「はい、料理が出来たよ。食べましょうか」


 私が作った料理が並ぶ。


「はい、イスレイくんはお子様ランチ」


 今日、作った料理で、お子様ランチ風に仕上げて出した。


「わーい、お姉さんのお子様ランチだー」


 凄く喜んでくれた。


「いつ見ても、豪華に見えるわね?」


 エリサは、感心しているのか?呆れているか?良く判らない声で言った。


「………コレが、お子様ランチ?………私にはお弁当に見える?」


 どうやら、エルフは、このお子様ランチがお弁当に見えるようだね。


「違うよ!これはお子様ランチなの!お姉さん!そうだよね?」


「そうだよ。これはお子様ランチというのよ」

「ほらー」


「………でも?私にはお弁当に見える……どうして?」


「エルフは、お子様ランチを見たことがないからだよ。だから、お子様ランチをお弁当と認識してしまうのよ。知らない物はより近い物に認識してしまうのよ」


「………だから、私はこれをお弁当と思ったのか?」


「そうだよ。主食があって、そして、おかずがあるから、エルフにはそう思ったのでしょう?」


「………うん、そう、そう思った」


「でしょうね?エルフはお子様ランチを知らなかったから仕方ないし、この世界には無かった料理だからね。さあ、食事をしよう」


 皆で食事をする。その食事中に。


「テレサ様が出産中か、私は経験が無いからなんとも言えん」


「………私も」


「私もって?エルフは結婚していたの?」


「………していた。けど、私は子供が宿せない体だったみたい………直ぐに別れた」


「えっ?エルフ族は長寿の種族だから、子供が産まれる確率は低いのではないの?」


 エリサが聴いた。長寿種族は、子供を宿せる確率が低いとされていた。


「………そう。エルフの医師がそう言った………子供を宿せない体だと………だから、もう諦めている」


「そうなのね………」


「………別にエリサが悲しむ事は無い。私は子供はどうでも良かった」


「どうでも良かったって?好きな人との子供じゃあ?」


「…………違う、私は好きでも無かった………相手もそう………子供を産む事はエルフ王族の義務だからそうしただけで、私は男は嫌いだから」


 エルフのカミングアウト。


「えっ?男嫌いって?」


「………私は元々女性が好き」


 エルフは私を見た。


「ちょっと待て!じゃあ、エルフ、貴女は私を?」


「…………そう、あの時に一目惚れしていた」


 エルフは顔を赤くした。


「また一目惚れか!!この世界の住人達はどうなっているんだ?一目惚れが流行り過ぎだぞ?」


 特に私の周りで。


「………そうなのか?」


「そうだよ。なぁ、エリサ?」


「そうですね。私も聖の弟の更夜さんに一目惚れをしましたからね。それは否定しませんよ。で?聖は一体何人の人に一目惚れをさせたのですか?」


「えーっと、エルフと兄さんの2人だね。えっ?マリアとリク、何、手を上げているの?」


「私もお姉ちゃんが好きだよ」

「私もお姉さまを愛しています」


 2人同時に言った。


 うん、これは一目惚れの話だけどね?イヤ、違うな?テレサさんの出産の話だったな。


「聖さん、モテますね?」


「そうだね」


 ミカ姉ぇに言われてそう答えた。


「ボクもお姉さんが好きだよ。このお子様ランチも美味しいもん」


「そうか、ありがとうね。そう言ってくれると嬉しいわ」


「うん!」

ブックマークや下にある★★★★★やいいねの応援をお願いします。作者は泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ