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エルフ 2

「聖お姉ちゃん?」


「ん?なにかな?」


 お風呂から出て、私が朝ご飯を作っている時に村の子供達が声をかけて来た。


「村にお風呂を作ってよ。ぼくら、お風呂を気に入ったよ」


「それに水浴びよりも温かくて気持ちいい」


 子供達から要望が出た。


「そうね。お風呂の建設は大切だわね」


「作ってくれるの?」


 期待を満ちた目をしている子供達。


「でもね?あなたたちの村は慢性的の水不足なのよね。それを実現化する為には水が豊富に出る水脈を探さなとね。そうすれば、お風呂建設が出来るし、作物も育って、もっと村が豊かになるわ」


 欲を言えば水と温泉が出れば良い。


「ああ、そうですね。私達の村は井戸が一つで水の量も少なく、深いです。川の量も同様ですね。せき止めてから水浴びをしていましたから」


 リクが説明した。


「じゃあ、駄目なの?」


 がっかりする子供達。


「ダメではないわよ。しっかりと水脈を探せば良いのよ。建設はその後よ」


「じゃあ、お風呂が出来るの?出来たら、ぼく、毎日入りたい」


「私も入りたい」


「そうね。そうなるように、村人達と協力しないとね」


「「うん」」


「聖?お前は、一体何を考えている?風呂なら、お前の空間でなんともなるだろう?」


 先生がそう言う。確かにそれで村人達のお風呂は賄えるが………。


「そうですね。私の空間で、村人達のお風呂は解決出来ますが、私は、あの村の資金調達する方法を考えているのですよ。その一つがそのお風呂ですよ。お風呂の公共施設を作って、外から来た客からお金を取るシステムを導入したいのですよ。そうすれば、自然といろんなお店が出来ますしね?」


 村を観光地にしたい。広大なお風呂か温泉があれば、客や旅人が集まる。そして、新たに移住する人達も。


「風呂屋か………しかしな?風呂屋は………」


 先生が言うお風呂屋は、毎日、綺麗に掃除はしているが、循環機能が付いていない為に直ぐにお湯が汚れる。よって閉店間際は入る気もなくなる。


「今までのお風呂屋とは違いますよ。空間でのお風呂のシステム導入をしますから。それに、建設もプロの人達を使いますし、その後にもいろんな公共施設を作って行こうと思いますよ」


 やっぱり、長になっているからね、村を豊かにしたいという気持ちもある。


「そうか?ま、お前がやることだ。私が言っても仕方ないが、誰にやらせる事は大事だ。お前、1人でやれば、コストは押さえられるが、経済は回らない。経済の事を考えるなら全員が協力し合うのが一番だな」


「そうですね。後、エルフ」


「…………なに?」


「午後、王都に見学に行くよ」


「……………見学…………良いのか?」


「良いわよ。観たいのでしょう?違う世界を」


「…………観たい!……でも、……良いのか?………報告………すると?」


「良いわよ。どうせ、私が会いたいと言えば、よほど、緊急時以外なら、会えるしね?それに貴女を連れて行く案件なのよ」


「………そうなのか………?」


「そうよ。貴女はエルフの女王なんだからね。この肩書きは取れないわよ?」


「……………」


「ま、貴女を外に連れて行くと、その耳は目立つわね。魔法で、人間と同じ耳にしてあげるわ」


 そう言って、私はエルフの耳を人間と同じ耳にした。


「あっ、本当に人間と同じ耳ですね」


「…………そうなのか?………なら………私は…人間……なった?」


「いいえ、エルフはエルフよ。ただ、人間に擬態したと言った方が良いわね」


「そうだな」


「………そうか………でも…………私は(聖と一緒なら)気兼ねなく………………外に………見に行ける」


「そうだね。この魔法は、貴女が、元に戻りたいと思わなければ継続するわ」


「…………分かった」


「聖お姉ちゃん。ぼくたちも観たい!」


「私たちも街を観たことがないから観たい」


 子供達が、私にせがんだ。


「あなた達は、一度、村に帰らないといけないわよ。村の人達が凄く心配しているでしょう?」


「あっ」


「じゃあ?ぼくたちは行かれないの…………」


 子供達は落ち込んでしまった。


「いいえ、また、迎えに来てあげるわ。まずは、朝ご飯を食べてから、村に帰りましょうね。皆を安心させる事よ」


「「うん」」


 2人揃って返事をした。そして、パパ達が戻って来た。パパ達は私が朝ご飯を作っている間に被害者達の朝ご飯を配って来た。


 私たちは朝ご飯を食べたのだった。

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