裁判後
私は空間から出ると、サトルとメアリーがいたが、私の姿にびっくりしている。
「ん?どうした?」
「どうしたって?」
「そうよ。貴女?入って、直ぐに出て来たじゃない!?パパ達はどうしたのよ!!」
「ああ、ちゃんと説明して、牢の中に居るよ。直ぐ出て来たのは気にするな。私達もここを出るぞ」
そう言って、出口に歩き出す。2人も私に付いて行き、裁判所の建物から出た。外は既に太陽が落ち黄昏になっていた。
出ると、兵士たちがまだ居た。
「お疲れ様です」
と、声をかけた。
「いいえ、我々の仕事ですので、あなたたちが最後で宜しいのですか?」
「はい、建物の中には、誰もいない筈ですよ?」
私達以外の気配も感じなかった。
「分かりました。念の為、我々が確認してから閉めます」
「分かりました」
そうやりとりをしてから、私達は控え室に向かう。
「来たか」
「えっ!?」
先生の声でメアリーが驚く。
「いや、大道芸人達はどうしたのかを聞きたくてな?」
先生がそう言うとパパ達も頷く。
「ああ、大道芸人達は私の空間にいますよ。そこで25年間服役して貰いますよ」
「なるほどな?だから、陛下は自分も含め私達を退室させたのだな?」
先生は既に理解した。
「そうですね。ちなみに、大道芸人達の部屋は先生やママの部屋の隣りですよ」
「そうなの?」
ママが聴いた。
「ええ、空間を拡張したのでね。大道芸人達の牢獄を創るのに苦労したよ。最新の魔法を取り入れたので」
「最新魔法って?お前?創ったのか?」
「ええ、扉を閉めれば、自動的に綺麗になる魔法を。まあ母さんの魔法の応用ですよ」
「王妃様の応用って?リセットの事か?けど、進化し過ぎだろう?」
先生は呆れと驚きが混ざった表情をみせている。
「と、思うでしょう?例えば、先生の部屋にその魔法をかけたらどうなると思いますか?」
「あっ!?私の部屋が毎回綺麗になる?ではそれ以降何もしなくても良いのか?」
期待する先生。
「まあ、そうなりますが、最初はしっかりと片付けないと、リセットの時に同じ位置になりますからね?片付けて下さいね」
「なっ!?片付けないといけないのか?」
「当たり前ですよ」
「ステラ?私達は聖の空間を使っているのよ?」
「それはそうだがな………」
「ハァー。ステラ?」
睨んでいる。
「分かりました。片付けますよ」
「分かれば良いわよ!」
ママは強いわ。
「なあ姉貴?この2人は姉貴の空間を利用しているのだろう?そこに団長達が牢の中に居るのか?」
「そうだよ。隣りと言ったが、空間で遮られているから、そこにはいけないぞ?」
「そうなのか………」
「やっぱり、パパ達はその空間から25年間は出ないのね?」
「そうだよ。あの空間でしっかりと25年間は刑に服役するよ」
そして、バーストさんが来た。




