裁判 3
「これより、裁判を執り行う!裁判長は余が直々に務める!被告人達は前に!!」
大道芸人の3人とオブジェの雑魚帝の被告人達が並ぶ。
私とクレア、帝3人は陛下よりも低い位置に座っている。サトル達は傍聴席に座っていた。
そして、もう1人、雑魚帝のギルドマスターも傍聴席に座っていた。
遣いの者の話によれば、自分も着いて行きたいと申し出たそうだ。相手がギルドマスターの願いなので無下にはする事が出来なく、同行を許したそうだ。
「さて、まずは、力帝から執り行うが、聖殿、力帝の口を利けるように」
「はい」
陛下が懇願した為に口だけ解くと。
「貴様!!よくもこの俺様をこんな目に遭わせてくれたな!!」
喚く雑魚帝。ここがどこだか分からないようだ。
「黙りなさい!!陛下の御前です!!貴方はこれから裁判にかけられるのです!」
クレアが注意する。
「なっ!?なんでこの私が!?」
「それも分からぬか?お前は隣りにいる者達を殺害をしようとした罪と神聖王様達を侮辱した罪、そして、我が子にも侮辱した罪の容疑でだ!!」
陛下が怒気を含みそう言った。
「しかしながら、隣りいる者達は犯罪者ですぞ?犯罪者は死んでも文句はないはずだ!いえ、ない筈です」
慌てて言い直したが、コイツは、陛下が居るにもかかわらずにそんな言葉を言うのか?
「確かにそうだが、しかし、お前は、この者達を最初から殺すつもりで接触したのだろう?殺され掛けた者達の証言によれば、自分達を攻撃する前にニヤニヤとにやけて攻撃したと、更に攻撃した後ににやけながら、『もうコレは助からないな。』と。そう言ったそうだな?」
「ぐっ!?そ、それは、違います!!この者達が逃げようとした為で、それに相手は武器を持って、私に襲いかかろうとした為に仕方なく、私の命守る為に、私がニヤついていたのは嘘です!この犯罪者達が嘘を言っているのです!!陛下は帝である私と犯罪者達の言葉をどちらを信じると言うのですか?」
そう言い訳をする。雑魚帝は一瞬だけニヤリとしたのを私は見逃さなかった。
「ほう?なるほどな?被害に遭った被告人達はこの被告人の力帝の証言が合っているか?被告人、発言を許す」
「はい、私達は確かに犯罪者でありますが、陛下が先ほどおっしゃった通りです。私達もあの者から逃れる為にやむを得ず応戦を試みましたが、私の隣りに居るゴンザとニートが私と娘を逃がす為に武器を持って足止めを試みましたが、この2人は持っている武器を振るうことも叶わずに何も出来ずにあっという間に倒されてしまいました。そして、あの者があのセリフを言ったのです。そして、なんの罪もなかった私の娘のメアリーも私達が殺されると思いナイフで応戦しましたが、返り討ちに遭い。私も殺される寸前に神聖王様達に助けられたのです。そして、神聖王様達に言うには、ゴンザとニートは後数秒遅かったら助からなかったと、そして、娘メアリーは、そこにおられる聖様に助けて貰いました。そして、あの者は事もあろうか神聖王様達と王子様に対して殺してやると何度も言ったのです」
そうダンさんが証言すると、傍聴席に居たギルドマスターが真っ青な顔になり体が震えていた。
「だそうだ。力帝よ?何か申し開きはあるか?」
「はい!あります!私はあの者達が神聖王様とは全く知りませんでした!それに何故その場に神聖王様がおられたのか?本当に神聖王様だったのか私には判別がつきませんでした」
雑魚帝は殺してやるの言葉には全く触れずにそう言った。
「ほう?神聖王様を知らないとな?一度神聖王様達が本山に御降臨なされたのも知らぬと?そのお顔も拝顔していなかったと?少なくともこの王都に住んでいる者達は、御降臨の事は知っている筈だがな?」
「うっ!?」
「陛下。おそれながら、ご発言を御許可を………」
雑魚帝のギルドマスターが手をおそるおそる上げて言った。
「なんだ?申してみよ」
「はい、あの日、力帝は、本山には行きませんでした。力帝は神聖王様の信者にも関わらずに日曜日のお祈りは行かず。いいえ、力帝はずっと行ってはいなかったのです。あの日も力帝は朝から我がギルドのBARで酒を飲んでおりました。私が帰って来た時にはかなり酔っ払っておりましたので、神聖王様の御降臨の件も知らないかと。それに酔っ払っていなくても我々の言葉を聞く耳を持ちませんでした」
ギルドマスターはきっぱりと言いはなった。
雑魚帝はいろんな表情を見せていた。
「そうか?お前は、信者にも関わらずに大切な祈りの日の朝から酒を飲んでいたのか?この痴れ者が!!貴様の言う事は最早、信におけぬ!!」
「ぐっ!?し、しかし、あそこに座っている者が、私の事を雑魚帝と。コレは帝全体に対する侮辱です!ひいては王家に対する侮辱ではないのですか!!」
と、悪足掻きする雑魚帝。
「おい!力帝?お前はコイツに指一本でお前のパンチを止められただろうが!!コレを見れば、コイツに雑魚帝と言われるのに決まっているだろうが!!それにコイツはお前よりもずっと強いのだぞ!!」
「それに帝全体の侮辱?力帝!お前が帝全体の質を下げているのよ!それを良くもまあぬけぬけと言えるわね?」
「貴様の失態を俺達まで押し付けるな!しかも、王家まで押し付けるとは何事だ!帝の恥曝しが!!」
3人の帝が怒った。
「そうか!お前が、お前が、力帝の事を雑魚帝と言ったのか!!あの日以来、我がギルドの室内が力帝のせいで毎日ぐちゃぐちゃに荒らされて営業が出来なく、ギルド員も多数辞めていく始末だ!これをどう責任に取ってくれるんだ!!」
ギルドマスターが叫んだ。
「あ?そんな事は知らんよ」
「なっ!?」
絶句するギルドマスター。
「そもそも雑魚帝を監督が出来ない貴方がいけないのだろうが!それを私のセイにするなよ!雑魚帝に関しての話は聴いているぞ?雑魚帝は帝に成る前からかなりの問題児だったようだな?それをお前が虚偽の書類と虚偽の証言をした為に、この雑魚帝が帝に成ったのだろう?その結果がコレだろうよ!!そして全ての責任はお前の責任だろうが!!関係のない私がどうして責任の負うんだ?コイツが以前からの問題児ならば、お前の権限でギルドをクビにすれば良い話だろうが!!違うのか!!」
「…………」
ギルドマスターは黙ってしまった。ぐうの音も出ないようだ。
「そうですね。聖の言うとおりですね?わたくしも力帝の書類を改めて調べました。そして、かなりの虚偽内容が書かれていましたよ?辞めたギルド員からにも話を聴きウラは取れておりますよ?虚偽の書類と虚偽の証言は犯罪に当たりますよ。よって、貴方のギルドマスターの資格を永久に破棄にします!!そして、貴方を虚偽罪で懲役1年の強制労働の刑に処します!!」
クレアの判決を聞いた元ギルドマスターは、ガックリと力が抜けて座り、その姿は抜け殻のようだった。まあ、この判決は遅かれ早かれ出ていたものだ。




